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爺放談


 ■ 2009/09/23 (水) 愛と青春の旅立ち・・・・・12


彼女と友人はタクシーに乗りました・・・・・


「運転手さん六本木へ!」


彼女はそう言うとタクシーは六本木へ向かったのでした。


(六本木か・・・・・・)


彼はその言葉で、彼女のせいで忘れていたママの事が思い出されてしまいました。


(そういえばママとも六本木に行ったな・・・・・)

(あ〜〜〜 もう一度、ママと・・・・もう一度ママと夜を一緒に過ごしたい、しかしなかなか難しいだろうな、へたをしたらもう二度とないかも知れん、それぐらいあの時の俺は失態を晒してしまったな・・・・)


「コラ!何を考えてるんですか?ほら!もう直ぐ着きますよ!」


彼はしばらくママの事を考えていましたが、そんな彼を見通してか?彼女は指定した行き場所にもう直ぐ着く事を告げたのでした。


「××様!もう直ぐ着くんですから妙な事考えてなくてわたしの事を考えてください!」

「えっ?」

「ほら!着きましたよ!」


タクシーは六本木交差点から乃木坂方面の少し入った所で止まりました。


「フフ!わたし前からここに来たかったんだ!^^」


それはそんなには大きくないですが、しかしちょっとオシャレなホテルでした。


「さ!行くよ!××さま!よっしゃー!いっちょやったるぞ〜!^^」


そう言って、彼の手を取り、行こうとするのですが・・・・・・


「あれ?」


彼はその場から動こうとせず、そのまんま立ちすくんでいました。


「あれ?××様!どうしたの?さ〜!早く入ろうよ!」

「う・・うん・・・・・」

「ネ?早くはいろ!ネ?」

「うん・・・・・・・・・・P子ちゃん!」

「えっ?」

「ちょっと歩かない?」

「えっ?・・・・・・・・・・う・うん・・・・・・」


彼は彼女と手を繋いだまま、少し歩き、そこにあった小さな公園のベンチで腰を下ろしました。

そして彼は・・・・・・・


「ね〜P子ちゃん?」

「うん・・・・・・」


この彼の雰囲気で彼女はそれまですこぶる明るかったのがそれを察してか?少しテンションを下げ、おとなしくしていました。


「やっぱりやめにしない?」

「・・・・・・・・・・」

「やっぱりおかしいよ、こんなの・・・・」

「こんなの?」

「い・いや!こんなのって、つまりセックスが・・・・・」

「なぜ?」

「だってまだ知り合ってそんなに経って無いし、それにいきなりすぎるよ!」

「・・・・・・・・」

「P子ちゃんだってそう思わない?」

「あたしって・・・・・今、すっごくカッコ悪い!やばい!」

「えっ?」

「だって!これって!断られてるんでしょ?」

「えっ!あっ!」

「それって、あたし、すごくお間抜けさんでしょ?あたしってすごくバカ!それなのにあんなにはしゃいじゃって!ほんとバカ!バカバカ!」

「そんな事無いよ!俺が悪いんだよ!調子に乗った俺が・・・・・」

「あ〜〜〜〜〜〜!カッコ悪い!あたしって最悪!」


彼はこの状況が、P子ちゃんにとって立場が最悪になってしまうと思い、本当の事を言う決心をしたのでした。


「P子ちゃん、実は・・・・・」

「・・・・・・・」

「実は俺、ごめん!俺本当はママの事が・・・・・・」

「そんなの分ってる!!!!」

「えっ?」

「そんなのとっくのとうに分ってる!」

「えっ?それじゃ、なぜ?」

「良いじゃない!だって好きになっちゃったんだから!」

「えっ?」

「あたしそんなの知ってた!実はママとどこかに行ったことも知ってる!」

「えっ???」

「あたし××様の事、××様が店へ来るたび見てたの・・・ママとどこかに行った事も・・アフターした事も知ってる、だって、だって気になってその日わざとママが店から出るとき一緒にあたしも出たんだもん!」

「・・・・・・・・」

「するとママが何時もはタクシーで帰るのにその日は・・・・・で、ママに分らないよう着いていったら・・・・・・」

「そ・それで・・・・」

「あたし・・・・ちょっとショックだった、でもこんな事良くある話!あたしは気にしない様にしてた!そしたらその日から××様は店に来なくなったから、これは何かママと××様に何かあったな?と思った・・・・」

「・・・・・・・・」

「だから、貴方が来ない間、ママにわざと貴方の話をして探ってみたの、そしたらママが次に××様が来たらアナタが着いてって言ってくれたの」

「・・・・・・・・」

「これはチャンスと思った!ママも××様の事よろしくね!って言ってくれし・・・・それであの夜に何かあったと確信したの・・・・」

「そういう事があったんだ・・・・」

「貴方がママの事を好きなのは知ってる!でも・・・・でもあたしも貴方の事が好きになっちゃったんだからしょうがないじゃない!」

「でも・・・なんで俺のこと・・・・」

「知らないわよ!あたしだって分んない!何で好きになったんだか分んない!でも好きになったのは本当!理由なんて分んない!」

「そうか・・・・でも俺、P子ちゃんの言うとおり・・・・」

「言わなくていい!××様はママが、ママが好きなんでしょ?」

「うん・・・・・」

「じゃ・・・じゃそれでも良い!それでもあたしとしても良いじゃない!」

「えっ?そ・それは出来ない!そんなこと出来る訳無いじゃないか!」

「そんな事無い!そんな事やってる人いっぱい居る!それにあたしが良いって言ってるんだから××様が気にする事なんてない!」

「いやっ!それは出来んよ!」

「わかった!ママにバレルのが怖いんでしょ?あたし・・・・言っちゃうかもしんないもんね?」

「そんなことじゃ・・・・・」

「じゃーなんで?あたしが良いって言ってるんだから良いじゃない?それともあたしの事、興味が全く無い?」

「そんな事じゃない!俺は一途なだけなんだ!それに・・・」

「それに?」

「何をしててもママの事が頭から離れないんだ!こんな気持ちでお前の事・・・抱けないし、もし抱いたら俺は男として最悪になる!」

「あたしがこんなに言ってるのに?」

「無理だ!絶対!」

「なぜ?どうして?わかんない!どうして?」

「これからも俺はママに会いたいし、俺はママの前で毅然としていたいからだ!」

「なによ!そんな難しい言葉で言われてもちっとも分んない!」

「要するに邪な気持ちでは会えないと言う事!」

「あたしがよこしま?」

「あー!そんな意味じゃない!もういい!分ってもらえんでいい!」


彼は彼女のこのような態度に少し怒りを覚え、少し無言になり、気を収めるためにタバコに火を着け様としました。

それに気付くと彼女はバッグから急いでライターを取り出し、怒っている彼に火を差し出しました。


「ごめんなさい・・・・」

「・・・・・・・・」

「ごめんなさい!あたしのわがままに付き合わせちゃって本当にごめんなさい・・・」

「い・いや!俺ももっと、それこそP子ちゃんに毅然とした態度を取ってこなかったから悪いんだ!」

「ううん、貴方は悪くない!あたしが少しオイタし過ぎたのよ、貴方は私を傷つけまいと思って一線を守ってくれたのよ・・・」

「・・・・・・」

「分ったわ!もう言わない!ごめんね!」

「いや・・・・俺が悪いんだ・・・・」

「そのかわり」

「そのかわり?」

「あたし、応援する!貴方とママの事!応援する!あたしが出来る事ってそんなに無いけどママと一緒に働いているから色んな情報は教えて上げれるわ!」

「・・・・・・・・」

「そのかわり!ママとダメだって分ったらあたしと付き合って?」

「えっ?」

「あたし!それまで待ってる!だからこれに懲りず、またお店に顔を出してね?」

「そんな事頼めないし、そんなことは俺が自分ですることだ、だからP子ちゃんは関係ないよ!それにこれからもお店には心配しなくても顔を出すよ!」

「そ!良かった!それにあたしは自分で勝手に応援するんだから好きにさせて?」

「それはまずいよ!」

「いいのいいの!そのかわりダメだったらまた、あたし、再アタック!しちゃうからね!覚悟しといてよ!^^」

「え〜〜〜〜〜!」


その夜、なんとか彼は彼女を説得し、またタクシーを拾って彼女を送ってから帰宅する事にしました。

タクシーに乗った二人は、少し気まずい雰囲気で、二人とも無言で居ました。

彼女は彼に背中を向け、ずっと外を眺めていたのでしたが少し様子が変でした、彼に背中を向けているその背中がしばらくして少し小刻みに動いているのでした・・・・


「P子ちゃん?」

「・・・・・・・・」

「P子ちゃんお家は世田谷の方で良かったよね?」

「ぐびっ!ぐびっ!ズズッ!ぐびっ!ズズッ!ぶふ!ズビッ!ぐびっ!」

「P子ちゃん・・・・・」

「はだびずがどばんない!!!」

「ぴ・P子ちゃん!」


それは突然やってきました。


「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!だべだ〜〜〜〜〜〜〜!がばんじでだのに〜〜〜〜!」

「????????」

「だびだがどばんないよ〜〜〜!だべだ〜〜〜!」

「P子ちゃん!」

「どぼじでよ〜?どぼじでこうなんの〜〜〜???いいじゃんか〜〜〜!わだじのなにがだべだど〜〜〜?」


彼女は鼻水で喋る事すべてが強烈な鼻声で聞き取りづらくなっていました。


「ごうがいずるぞ〜〜〜〜!」

「こ・後悔か?」

「ぐびっ!ごうがいずるぞ!ぐびっ!あだじのがらだびれながっだの〜〜〜!」

「??か・ら・だ??」

「あだじっで、ぐびっ!いいおっばいじでるんだぞ!ぐずっ!」

「えっ?」

「ごうがいずるぞ!じらないぞ!ヒック!ごうびえでぼいいがらだじてんだぞ!ヒックヒック!」

「よし分った分った!もう良いから!話さなくていいから!」

「ばがやどー!ぐびっ!ズズッ!なべでんじゃねー!づぎみだいっていったってびぜないど−!ぐび!ごうがいさせてやるー!」

「おい!もういいから!よそうよ!」

「うんでんじゅざん!きいてよー!ごのおどご!ぎょう!ヒック!わだじをふっだんだよ〜!ごのばがやろーが!わだじびたいないいおんなをー!ぐびっ!」

「おい!やめろ!運転手さんも笑ってるぞ!」

「いいもん!ぐやじー!どうじで?ぐびっ!どうじで?みないの!おっばいみでよ!それみてがらかんがえでぐれだっていいじゃんか!ヒック!ほんどうにいいおっばいじでんだから!」

「わかった!もう分ったから家の方案内してよ!」

「じらない!帰んない!ぐびっ!もうじぬ!じんでやる!」

「おいおい!かんべんしてくれよー!」

「だめ!がんべんじでやんない!おっばいみろ!それでかんがえろ!」

「やれやれ・・・・・・・」


結局、彼女はその後もグズグズで、仕様が無く彼女を彼のアパートへ泊めるハメになりました・・・・・・




つづく




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はいむるぶし サイコロさん どひゃ〜!ま・まずい!ダメです!コメント下さい!よろぴく!^^ (09/09/27 14:49)
サイコロ 失礼しました^^思う存分書いていただくためにも、しばらくコメントは控えます^^ (09/09/25 23:10)
はいむるぶし ここへさん ホントにいつもコメント有難うございます!本当にウレピー!^^これがあるから書く事を辞められないんだな〜!^^ (09/09/24 22:32)
はいむるぶし サイコロさん サイコロさんは鋭いからこの先、書きづらくさせないで下さいよ〜!ほんとに〜〜〜〜^^ (09/09/24 22:31)
はいむるぶし 名無しさん お〜〜〜〜〜!それは凄い!とすると記念する会員NO1番は名無しさんですね!これは一生自慢できますよ!うらやまぴ〜!^^ (09/09/24 22:29)
ここへ 軽薄、尻軽P子ちゃんは彼のアパートでわがままいってセックスしたがるけど彼は拒否するのかな? (09/09/24 14:34)
サイコロ やはり、ママの刺客は強烈だす・・・ (09/09/23 20:16)
名無し P子ちゃんのファンクラブ設立しました。入会はお早めにw (09/09/23 18:13)


 ■ 2009/09/21 (月) 愛と青春の旅立ち・・・・・J


それからは、やはり彼の想像通りママの店では最初の少しはママが席に着きますが、しかし直ぐ、あのP子ちゃんが着くようになりました。

しかしこれは彼の想定内でしたし、まだしばらくはこの状態が続く方が彼にとっても都合が良く、その間、ママのお客やあのママの男がどれぐらいの周期でここを訪れるかを知る事も一つの目的であるので、それほど問題ではありませんでした。

ただ、一つ問題を挙げるとしたら、このP子ちゃんの処遇でした・・・・・


「もう!何時になったらアフター連れて行ってくれるの?」

「ごめんごめん!今俺のプロジェクトが忙しくてあまり夜遅くまで遊んでられないんだよ!」

「もうそればっかり!本当なの?やっぱりママが良いんでしょ?」

「そんな事無いよ!P子ちゃんは俺にはもったいないぐらいだよ!」

「ほんとう???」

「本当だよ!それにP子ちゃんに教えてもらったあんな男に俺は太刀打ちできないよ!」

「それはそうだけど、でも・・・・・・」

「でも?」

「わたしこれでもアフター誘って断られたこと無いんだよね〜・・・」

「そりゃそうだろうね!P子ちゃんは可愛いし綺麗だもん!」

「なら何故××様には断られてばっかりなの?」

「だから言っているじゃん、仕事が・・・・」

「そんなの嘘に決まってる!絶対違う!絶対ママだ!ママが良いんだ!」

「おいおい違うって・・・・」

「違わないもん!わたしじゃダメなんだ!せっかく勇気出して告ったのに!!!!」

「やれやれ・・・・・じゃ本当は忙しいんだけど今日行く?」

「えっ?ホント!」

「だってこのままじゃ収まんないでしょ?」

「ほんと?ほんとにほんと???いく!いく!絶対いく!^^」

「でもあんまり遅くはダメだぞ!」

「うん分ってる!お仕事忙しいんでしょ!分ってる!キャッ!ヤッタ!ごね得ごね得!フフフ!^^」

「やれやれ・・・・・・・・」


あまりにも強いP子ちゃんの押しで、彼はとうとうママ以外の女性とアフターをするハメになりました。


「それはそうとP子ちゃん?」

「はい!^^」

「あのママの例の男・・・」

「なんだもうママのはなし〜〜〜なんかテンション一気に下がるな〜〜〜ぶぅぅぅ」

「あはは、ごめんごめん、でもあの男、けっこうここに来るんだ?」

「うん良く来るよ!だってママにぞっこんだもん!」

「そんな時はママもずっとその男に着いてるの?」

「そりゃそうでしょ!ママの後ろ盾だし大きなスポンサーだもん!」

「そりゃそうだな!」

「そんな事より今日どこに行く?どこへ連れてってくれるの?」

「そうだな・・・・・」

「えっ?いきなり?それはダメ!わたし・・・・用意してない!!!でも貴方がどうしてもって言うんなら・・・・・・」

「は〜?なに言ってんだ?俺は何もそんなこと言ってねーぞ!」

「いえ!わたし!!!決心したわ!うん!これで良いのよ!わたし!良い奥さんになるわ!」

「なに一人で言ってんだ?」

「だってわたしが決めた男だもん!後悔なんてしないわ!」

「勝手にやってろ!」

「え〜〜〜〜!なんでよ〜〜〜〜!良いじゃん!もう知らない仲じゃないんだしお互い相思相愛なんだから〜!初めてのアフターは二人の思い出作りってちょっとロマンチックじゃ〜ん!!!」

「お前ね〜!普通そういう事は男の方が誘うもんだろ?」

「だって〜!××様って多分待ってたら何時までたっても言ってくれそうに無いもん!それにわたしってH大スキだもん!^^」

「な・・なにを!!!」

「ネ?ネ?いこ!ホテル!ネ?わたし!良いとこ知ってんだ!^^」

「もう知らん!」

「ネ?ネ?わたし今日安全日!ネ?ネ?」

「・・・・・・・・・・・・」


彼女のこの開けっぴろげで底抜けに明るい性格のおかげで彼は何時もママの事が頭から離れなかったのが唯一リラックスできるひと時でした。

しかし彼女のこの誘惑は、営業トークと聞いているのですがあまりにも執拗なのでひょっとすると半分は本当なのではないか?勘ぐりたくなるほどの物でした。

そしてしばらくして閉店の時間がやってきました。


「わかった?わたしの言ったこのお店で待っててよ!」

「あー分ったよ!」

「絶対待っててよ!直ぐ着替えて行くからネ!」


彼は店を出て彼女の言う店へと向かい、しばらく待っていましたら・・・・


「お待たせ!」

「お!!!おう・・・・・」


戦闘服から着替えて来た彼女は、見間違えるほど普通の格好で、上げてあった髪も下ろし、化粧も濃かったものからすっぴんとまでは行かないものの本当に薄化粧で、その変り様は声を掛けられなければ全く本人と気付かなかったでしょう。


「あ・・・おい!どうしたんだ?その格好?」

「へへ!ビックリした?」

「そりゃビックリするだろ!これだけ違えば・・・・・」

「大成功!!!^^」

「本当にこれがP子ちゃんかい?信じられん・・・・」

「へへ〜!実はこれが本当のあたしなのだ!^^店での雰囲気とは全く違う実は地味な子なのだ!^^」

「へ〜〜〜〜〜〜〜!」

「どう?すっぴんのあたし?」

「うん!実に良いよ!うん!絶対こっちの方が良い!間違いないよ!」

「ヤッター!本当に大成功!^^実はドキドキしてたんだ!これ見てガッカリされるんじゃないかって!」

「そんな事無い!本当にこっちの方が似合ってるよ!」

「ほんと?良かった〜^^、ある意味これって勝負だったんだ!」


彼は本当に、心からそう思いました。

彼女のこの大変身は、彼の心からママの面影を一気に吹き飛ばし、今まで全く無かった感情が彼女中心へとなっていました。


「じゃ!行こう!早く出よう!^^」


彼女は彼の手を取り、店を後にしました。


「今日の記念する最初のアフターはあたしがリードする!^^」

「えっ?」

「まず最初は御飯ね!もうあたしお腹ぺこぺこ!」

「よし飯行こう!」

「ダメよ!あたしがリードするんだから!」

「はい!分りました!」

「よし!着いてまいれ!」

「はっ!^^」


彼女は彼の手を取り足早に歩き出し、銀座4丁目から新橋の方へと向かうのでした。


(おいおい!ここはサラリーマン御用達の方だぞ!一体どこへ連れて行くんだ?)


彼女が連れてきたそのお店はなんと・・・・・・


「ジャジャーン!着きました!」

「えっ?ここで?」

「そうよ^^」

「ここって・・・・・・・」


なんと彼女が連れてきたのは有名チェーン店の牛どん屋さんでした。


「だって〜!わたし牛どん大好きなんだもん!」

「でも今日は初めてのアフター記念日でしょ?」

「そうよ^^」

「こんな所でいいの?」

「こんな所ってなによ!何かもっとお洒落な所を想像してた?」

「うん、でもここはさすがに・・・これは想定外だ!」

「だってわたしこれ大好きなの、一人でも良く来るわよ!^^」

「う〜ん!でも本当にこれで良いのかい?」

「良いよ!だって今日はわたしがリードするって言ったじゃん!さ!食べよ!^^」

「俺は全然これでいいけど・・・・なんかなぁ〜〜〜・・・・」


彼女の全てが驚かされるこの行動は、彼を本当に目を点にし、しかしそれと同時に何か親近感も凄く沸いてくるのも事実でした。


「あ〜!美味しかった!何時食べても美味しいよね?^^」

「あ〜美味かった!久しぶりに食ったよ!」

「ほんとう?わたしなんてしょっちゅうよ!^^」

「どうして?けっこう金は持ってんだろ?店の給料良いんじゃないの?」

「そうね!悪くは無いわね!でもわたしお金がいるの!」

「なんで?」

「へへ!ナイショ!^^」


その言葉は、ひょっとすると彼女はこんな商売をしてはいますが実は、今の格好といい、この食生活といい、けっこうお金に苦労をしているのかもしれないと彼は思うのでした。

夜の商売をしている女達は、彼が思うような単純な人ばかりでないと彼女を見ていると本当に思うのでした。


「さ〜〜〜〜て!^^今日のメインイベント!そろそろ行きますか!^^」

「えっ?」

「えって、何を言っているんですか〜!これからが本番でしょ!^^」

「なにが?」

「もー!とぼけちゃってー!」

「なにが?」

「もー!セックスですよセックス!」

「なに〜!それってマジだったの〜?」

「当たり前ですよ!おおマジです!」

「ちょ・ちょっと待ってよ〜!まだ早いだろ〜!そんないきなり・・・・・」

「何を言っているんですか!××様にとってはいきなりかも知れませんがわたしにとってはもうずいぶん待ったんですからね!」

「いや!そ・それは営業トークだと思って・・・・・」

「え〜〜〜!それってわたしの今まで言った事全部そう取っていたのですか?」

「うん!」

「え〜〜〜!ショック〜!ひど〜い!」

「だって俺からすりゃ当然でしょ?」

「それってわたしが枕営業しているってことですよ!ショックー!」

「すまん!ごめん!この通り謝るよ!ごめん!」

「ま〜、でも仕方ないか!こんな商売しているんだもんね!そう取られても仕方ないよね!」

「そ!そうだろ!おまけに俺はまだ銀座初心者だから!」

「ま!仕方ない!今回は多めに見てあげる!」

「ふ〜、ありがと!」

「そのかわり!」

「えっ?」

「そのかわり!今回はわたしの言う通りにしてもらいます!」

「えっ?」

「もう一度言います!わたしとエッチしてください!」

「は???」

「出なければもう許しません!」

「はあ?」

「そういう訳で!・・・・タクシー!」

「え〜〜〜〜〜〜!」


彼はもう彼女のペースにはまり、なす術を失っていました。

しかし、その奔放な彼女に付き合うことを彼の心はどこか高揚する事を憶えるのも事実だったのでした・・・・・・・



つづく




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はいむるぶし サイコロさん 私も同感です!しかしこれもママからの試練だったのかどうかは今後の展開で!^^ (09/09/23 12:17)
はいむるぶし 下っ端公務員さん お〜〜〜〜!久々のコメント本当に有難うございます!その褒め言葉はスゴク嬉しいですね!これからも変らぬご愛顧のほど宜しくお願いいたします! (09/09/23 12:15)
はいむるぶし まりあさん えっ?そうなんですか?では記号を変えるか・・・でも今回はセクスィ〜でした?ドキドキしました?私はそんなまりあさんにドキドキ!^^ (09/09/23 12:12)
はいむるぶし 軍神殿 その通り!男たるものそんなナンパな事ではいけません!本当に日本男児はそんな事ではいけません!でも私はすこぶるナンパ!^^ (09/09/23 12:09)
はいむるぶし 由良っち お〜〜〜!由良っち元気してるか!今後もお楽しみに!^^ (09/09/23 12:06)
はいむるぶし ここへさん それも今後のお楽しみに!^^何時も本当にコメント有難うございます!^^ (09/09/23 12:05)
はいむるぶし 名無しさん 私もそう思います!^^ (09/09/23 12:04)
サイコロ しかし、ママからの試練はすごいね^^ (09/09/22 20:50)
サイコロ 好いた男の前だけだと思いたい^^ (09/09/22 20:49)
下っ端公務員 なんだかんだで読んでしまう。 不思議な魅力があるなw (09/09/21 23:23)
まりあ 今日はセクスィ〜な場面が多かったですね。。。ドキドキ…。。。。あっ、そうそう、あのぅ、@〜Sまでしか数字記号は表示できないかもぉ?!(21からなぜだか変換できませんw) (09/09/21 22:26)
軍神 いくら可愛くて綺麗でも、尻軽女はゴメンだな、誇り高き武士道の男の格を落とす、自分を安売りせず誘惑に乗らず己の義を貫く、それが男という者、女郎クモの巣にかかった獲物のオス蝶となるか、やっぱり狩人としては追われるより追って仕留めたいもの、相手が魚であろうが女であろうが同じ事よ(笑) (09/09/21 22:04)
由良 (-Д-;牛丼嫌だ〜・・・・・orz絶対男の人の方がはよ喰い終わるよねえ・・・んで、あの早よ喰えオーラが嫌だwああ、P子ちゃんに喰いつくの忘れてたw楽しみにしよるよ。 (09/09/21 21:09)
ここへ P子ちゃんてこんなに気軽にセックスするの?そうだとしたら他の男とも気軽にセックスするから安心できない女になると思うけど。 (09/09/21 20:51)
名無し P子ちゃん、可愛いw (09/09/21 19:22)


 ■ 2009/09/20 (日) 愛と青春の旅立ち・・・・・I


彼は意を決して扉を開きました。


「いらっしゃいませ!」

「あら〜××様!お久しぶりです!どうぞこちらへ^^」


ママはいつもの様にテーブルに案内してくれました。


「あれから来られないから心配していたのですよ!でもお元気そうで安心しましたわ^^」

「すみません!ご心配をお掛けして」

「いえ、お仕事の方が大変だったのでしょ?」

「は・はい!そうなんです!今僕のプロジェクトが推進していてなかなか時間の余裕が無くて」

「まー!そうなんですか!それは大変ですが良かったですね〜!遣り甲斐がありますものね^^」

「はい!だからなかなか来れなくてすみませんでした」

「そんなことはお気になさらないで、それよりお仕事頑張ってください!私も応援して差し上げますわ!^^」

「ありがとうございます」

「それでごめんなさいね!今日はこれで私、席を離れなければならないんです、本当にごめんなさいね!」

「あ!僕になんかお気になさらないでどうぞ!」

「ホントごめんなさい!次は必ずお傍に・・・・・・P子ちゃんよろしく!」

「は〜い!」

「それではごゆっくりしていって下さい!じゃP子ちゃんヨロシクね!」


そう言ってママは席を離れました。

もちろんこの前の夜の話など微塵も出さずにその場を立ちました。

彼はそんなママの対応が少し寂しく、しかしまたそれとは別に、そんな対応が彼をここに来易くさせる物でもありました。

そしてまた、ママが着けてくれたこのP子ちゃんが実に明るく奔放な性格で、話も上手で彼に全く気を使わせず、そんな彼女の接客が彼の重くなっている感情を凄く和ませ、これもママが彼の心情を察知してワザとその様な子を着けてくれたのではないか?と思わせるのでした。

ママは別の席で何時もの様に接客をしていて、彼は自分の席から何度かママの方を見たりするのですがママはそんな彼のそぶりを知ってか知らぬか全く関せずの様で、少しはこちらに気付かないか?という淡い期待で見るのですがその期待は成就する事はありませんでした。


「もう!せっかくお話しているのに気持ちは事ここにあらずって感じ?」

「えっ?あっ!ごめんごめん!で?何の話だっけ?」

「もう!いいわよ!プンプン!!!」

「え〜〜!本当にごめん!次はちゃんと聞くからそんなに怒んないで!」

「もういいわよ!分ったわよ!フフ!私の方こそごめんなさい、少しからかってみたの!^^」

「え〜!P子ちゃんも人が悪いな〜!^^」

「フフ、ごめんなさい!でも・・・」

「えっ?」

「でも本当にママって人気有るよね〜!」

「えっ?そうなの?」

「うん!本当に人気有るよ!私も夜に入ってもう随分となるけどママの様に人気が有る人はあまり居ないよ!」

「ふ〜ん、そうなんだ」

「ママってどこかミステリアスな所があるからそれが男の気持ちをくすぐるのかしら?」

「それはある!でもそんなにママをねらって来ている客が多いんだ?」

「ちょっとニュアンスが違うけど多いよ!別に狙って来ている訳じゃないんだよね!なんか癒されたいって言うの?そんな客が多いよ!」

「癒されたい?」

「そうよ!ママってなんか傍に居るだけで癒されるって言うかそんな雰囲気を持っているの!だからママをものにしたいとかそんなんじゃないみたい!」

「ふ〜〜〜ん」

「それに・・・・・」

「それに?」

「ママにはもう特別な人が居るもん!」

「えっ?????」

「やべ!言っちゃった!ごめん!これ聞かなかったことにして!」

「え〜!だってもう聞いちゃったぜ!」

「本当にごめんなさい!え〜!どうしよう!ワタシやばいよ!」

「分った分った!絶対誰にも言わないから!俺にだけちょっと教えてよ!」

「え〜〜〜!ほんとう〜〜〜!」

「絶対だよ絶対!誰にも言わない!約束!」

「え〜〜〜!ぜったいだよ〜!本当に誰にも言っちゃだめだよ!でないとワタシここに居れなくなっちゃう!」

「分ってるよ!俺だって君がここに居れなくなるのは困るよ!お気に入りなんだから!」

「本当だね?絶対約束破らないでよ!」

「男の約束!」

「じゃ教えてあげるけど・・・・今あそこに来ているお客さんが居るでしょ!あれがママの良い人!」

「えっ?」

「ほら!あの人よ!あの変なめがね掛けてる!」


彼は横目で悟られない様に目を凝らしました。

もともと薄暗い店内である為、周りの客の顔やしぐさが目に付かぬよう配慮してある店内ではありましたが彼はその男の顔やしぐさを目に焼き付けるほど注意深く見続けました。


「あの人・・・・・あまり詳しくは知らないけど相当お金持ってるって噂よ!」

「ふ〜ん」

「多分、このお店の開店に相当助けてもらったと噂で聞いたわ!」

「へ〜!」

「ま!要するにパパね!」

「何をしている人か知ってる?」

「ほんとう、あまり詳しく知らないのよ!でも・・・・・」

「でも?」

「多分・・・・噂では株関係の仕事だって聞いたことがあるわ・・・・」

「株関係?」

「多分よ!ワタシがヘルプで着いた時、そんな話をしていたもの・・・・なんか買収とか売りとか買いとか・・・・・」

「そうか・・・・・」

「それと・・・・・ヤバイ関係もあると聞いたことあるよ!」

「ふ〜ん・・・・・」


彼はその彼女の言う「ヤバイ関係」で、この話は相当信憑性があると思ったのでした。


「貴方もママを目当てでここに来ているんだったら諦めた方がいいよ!」

「その様だね!」

「そうよ!貴方の様な普通の人じゃとても太刀打ちできる相手じゃないよ!」

「本当だ!」

「だから!ママは諦めてあたしに乗り換えれば?」

「えっ?」

「あたしはフリーよ!何時でもオッケー!こう見えてもけっこうナイスバディーなのよ!^^」

「えっ?あっ!そ・そのようだね!」

「そうよ!ママのような雰囲気には程遠いけどこれでもあたし、けっこう人気もあるのよ!^^」

「あ〜、分るよ!綺麗だし性格も明るいし男だったら誰でも手にしたいと思うよ!」

「そうでしょ!へへ!どう?乗り換えない?」

「そんな簡単に言って良いの?本気にするかもしれないぞ!」

「なに言ってんの!あたしは本気よ!前から実は見ていたんだ!」

「えっ?」

「実を言うと・・・・・白状しちゃう!前からママに言ってたんだ!」

「なにを?」

「貴方が次に来たらあたしを着けてくれませんか?って!」

「どうして?」

「だって・・・・・気になっちゃったんだもん!」

「またまた〜!営業トークがうまいね!^^」

「嘘じゃないったら〜!これでも勇気振り絞って告ってんだぞ!!!」

「ま〜ま〜!^^で?それを言ってママの反応はどうだったの?」

「うん、別にどうって事なかったよ!こんなことはホステスの間では良くあるもん!お気に入りのお客を廻してもらうのって!」

「ふ〜ん!そうなんだ!」

「ただ・・・・・」

「ただ?なに?」

「う〜ん、ただ今回は少し歯切れが悪かったんだよね!」

「歯切れが?」

「そうなの!いつものママなら積極的に応援してくれるんだけど今回は・・・・」

「今回は?」

「今回はママが、少し待ってね!って言ってなかなか返事をくれなかったのよ!」

「・・・・・・」

「こんな事は無かったのにね!いつもママは応援してくれるのになんか変だったわ!」

「それって何時ごろの話?」

「そうね!貴方が顔を見せなくなって少し経ったころよ!」

「ふ〜〜〜ん」


彼は、やはりママがなんらかの感情があったことをこの話で確信したのでした。

それが良い事か悪い事かは今の彼には分らない事ですが、しかし、少なくとも何も考えてくれないよりはまだ全然マシで、なにか一筋の光明を見る気分でした。

しかし彼女の言うパパの存在が明らかになったことも事実で、ある程度の明暗が分ったことへの現実と不安も入り混じり、今後の自分の行く末が深い深い霧に中を進む事になるであろう事は間違いないとも思うのでした・・・・・・


「ね〜!また呆けてる!で?どっちなの?どうすんの?私の事???」

「えっ?あ・あ〜〜〜!」

「本当に煮え切らないわね〜!ママの事は諦めなって!貴方にはわたしの方がお似合いよ!」

「そうだよね!俺もそう思うよ!」

「じゃ!決まりね!わたし・・・尽くすよ!わたしにして良かったってきっと思うよ!」

「う〜ん、そうかもしれない!」

「きっとそうよ!じゃ!今日はアフター付き合ってあげる!^^」

「おいおい、それはまだ早いだろう!それに明日も早いからまた別の日にしようよ!」

「え〜〜〜〜〜!なんで〜〜〜〜〜!すっごい興ざめ〜〜〜〜〜!」

「ハハハ!ごめんごめん!次は約束するからさ!」

「ほんと〜〜〜?」

「ほんと!男の約束!」

「じゃ!許してあげる!でも次は絶対ね!」

「うん!絶対!」


彼は、今日はこのまま店を出、帰路に付きました。

しかしP子ちゃんのおかげで少しではありますがママのまだ見ぬ本当を知り、収穫のあった一日でした。

それとは別に新たな問題も出て来ました・・・・・


(P子ちゃんをどうしよう・・・・・・)

(ま〜別に問題は無いと思うのだが、これからはこの店に来ればP子ちゃんが俺に着くだろうな〜・・・・)

(しかし考えてみれば使えるかも知れん、ママの情報や男の情報は取りやすくなる、P子ちゃんも俺に言ったのは営業トークだろうししばらくはこのままで良いか・・)


彼は、これからがママとの本当の勝負と、心に刻んで帰宅の徒についたのでした・・・



つづく







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はいむるぶし 告発者っち なんだと!ここで打ち切ったら全国5千万の読者が悲しむではないか!^^ (09/09/21 18:59)
はいむるぶし まりあさん なんと!石垣島に行くのですか?出来る事なら沖縄本島に来て欲しいな!そしたら最高のおもてなしを用意できるのに!残念!石垣島の東側、特に何も無い所へ行くのですね!もし時間があれば平久保灯台は絶景です、それと満潮時にみる川平湾も最高に綺麗ですよ!更に時間があるなら米原キャンプ場は小さな売店がある本当は遊泳は出来ない所ですが皆さん関係なく泳いでいる無許可ビーチでも行って見て下さい、珊瑚や魚がたくさん見れて凄く綺麗ですよ!あ〜〜〜私も行きたい!ちくしょう!^^ (09/09/21 18:57)
はいむるぶし ここへさん はい!何時も有難うございます!友人は普通にモテル奴でした!別に商売上の分け隔てが無かったようです、ただ惚れた相手が夜の商売をしていた、と言う事だったのです。 (09/09/21 18:47)
告発者 今回で完結じゃないの爺?(・ω・ )。。。つーか打ち切りは無いの?^^ /。。。  (09/09/20 22:13)
まりあ P子ちゃんは複雑なキモチだったかも…。つづく^^ / そうそう、マのスケジュールが空き次第、クマの仕事のお供として、伊原間、伊野田、八重山というところに行くことに(・ω・ ) 私の全然知らない場所で右も左もわからない上、準備してもクマのスケジュールがいっぱいで行けるかどうやら。。。?! (09/09/20 22:03)
ここへ 所詮はホステスとお客の関係だから、ホステスはお客に金を落とさせるのが仕事でそのためにいい気にさせますからね。恋愛関係になることはないとはいわないけど例外でしょう。友人は商売女ではない彼女つくろうとはしなかったのでしょうか。 (09/09/20 20:50)


 ■ 2009/09/19 (土) 愛と青春の旅立ち・・・・・H


そしてしばらくは、彼のプロジェクトを成功させるために仕事が中心のサイクルになり、約1ヶ月は大分と東京を行ったり来たりの毎日を過ごし、ようやく一段落した所で私に連絡が来たのでした。


「おい!○○!今日空いているか?」

「あー良いぞ!そういやお前と会うのはあれ以来だな!その後どうなんだ?」

「それを話す為に連絡したんだ!じゃ今日何時ものところで!」


そして私は仕事を片付け次第何時もの居酒屋へ向かいました。


「よう!お待たせ!」

「いや俺も今来たところだ!」

「それでどうなったんだ?早く聞かせろよ!」

「まー待てよ!取りあえず一杯から!」


なにしろ私は前の相談から何の連絡も無かったため、その後の動向はかなり気になっていました。

しかし相手が相手だけにそんなロマンスは無いだろうと思っていたためと、彼からの連絡もしばらく無い状態がつづきましたからあまり深くは考えない様にもなっていました。

そして最初は彼の現在の仕事の話で始まり、だんだんとお酒も入って来た所で私の方が切り出しました。


「ところでもうそろそろ良いんじゃないか?で、ママとはどうなったの?」

「う〜〜〜ん、それなんだが・・・・・」

「もったいぶらず早く言えよ!」

「おい!○○!」

「なんだ?」

「俺はダメな男だ!どうしようもない奴だ!!!」

「どうしたんだ?何があったんだ?」

「本当に・・・・・・・」


それから彼はその日の事を詳しく喋り始めました。

老舗料亭に始まり、裏カジノ、そしてママのマンションでの熱い一夜・・・・・

彼はそれこそ熱く語り、私は彼が喋っている間は一切口を挟まず、聞く事に徹していました。


「そういう訳だ・・・・これで全部話した!」

「う〜〜〜〜ん、すげーな!お前の事だから全部本当の事だろうけど、それにしても料亭の事やカジノの事はその通りだろうと思うがママのマンションでの事はにわかには信じ難い物があるな!」

「実は俺もあれが実際本当に有った事かを自分でも信じられんのだ!」

「そうだろうな!だってあのママがお前の様な一般人に何故そこまでするのかが全く分らん!」

「うん、そうなんだ・・・・・」

「大体お前のような奴に惚れるなんてありえんだろう!それが本当であってもこの俺が許さん!」

「そうだろうな、俺自身ママが本当に俺に惚れているなどとどうしても思えん・・・」

「当たり前だ!今一度俺が許さん!」

「ハハ!分っているよ!・・・・では、どうして俺をあんな風に招待し、俺にあそこまでさらけ出し、しかも俺次第ではママを抱く事が出来た・・・それは何故だ!おい!教えてくれ!どうしてだ!」

「俺が分る訳ねーだろ!お前にも分らんのに!」

「でもお前もそれなりに女性経験が有るだろ!しかも営業マンは相手の心理を読むのが仕事だ!考えてくれよ!」

「う〜〜〜〜ん」

「この事はお前にしか言っていない!だから相談出来るのはお前だけだ!」

「う〜〜〜ん、そうだな、取りあえず2パターンで考えようぜ!」

「???」

「ママがお前の事を遊びと考えた場合とそうでない場合と!」

「お・おう!」

「もしママの遊びと考えた場合、料亭やカジノは良いよな!でも遊びの奴に自分のマンションにまで迎え入れるか?まずこの一点!それとセックス、夜の女はこの事自体遊びで出来る女が多い、しかしママの場合ちょっと事情が違う、セックスすればママの隠したい部分が露になる、お互い裸になるのだから当然だわな!しかしそれでも遊びと腹を括れるなら最初にばらさなくてもいずればれた時に対処すればいいと思うのだが今回のケースは最初にばらした!」

「ふむ!」

「このママの意図はお前に選択させたという事だ!これが重要に思う!」

「???」

「遊びの相手にそこまで気を使うか?セックスの最中にそれに気付いた事で相手の男がどう思おうと知った事ではないだろう!遊びの相手に次は無いんだから!」

「・・・・・・」

「ゆえにこのママの行動は、お前に選択をさせ、了承を得た上でわだかまり無く抱き合いたいと思うが故で、それは、これからも、と言う継続性も含んだ物ではないか?」

「う〜〜〜ん・・・」

「このママの背中の秘密は、それぐらい一般人には選択を迫られるものだ、もしママがヤクザの情婦で、この一件からややこしい事になる恐れを含んでいる事も可能性としてある、その様な物だからこそお前も震え上がったんだろ?」

「・・・・・・・」

「遊びの相手だったらそんな後の事まで考える必要が無い!やはりある程度の感情が有る人だからこその行為と考えるのが自然だろう!」

「そうかもしれん・・・・・」

「それよりもなによりも遊びだったら自分の家よりホテルでするだろ?」

「・・・・・・・」

「まー悔しいがお前には惚れているとまでは分らんがある種の感情があったことは間違いないだろうな・・・・」

「そうかもしれん、あの夜の事をこの一ヶ月何度と考えた、何度考えてもママが遊びで・・・ふざけてした事とはどうしても考えにくいんだ!よほどの事情が有るにせよ遊びでした事ではないと俺は思っている・・・・」

「ま〜お前も営業マンなんだから俺がそう言わなくても分っているだろう!」

「そうかもしれん!しかし、やはり他人から同じ意見を言われる事は確信めいたものを感じさせてくれる!」

「うん!そうだな!」

「しかしそれが本当なら尚更俺はどうしようもない男だ!」

「お前がそう思う事は仕方が無いかも知れんが、普通の男は皆お前の様になると思うぞ!」

「違う!この予想が本当ならあのママが選んでくれたんだ!俺は普通ではだめなんだ!」

「・・・・・」

「俺はあの時、完全にママから逃げたんだ!せっかく選んでくれたのに・・・俺は何も出来なかった・・・馬鹿だ!どうしようもね〜!」

「ところでお前その一件からママの所へ行ったのか?」

「いや、仕事が忙しくて・・・・・」

「そうか、ではその後のママの事は分らないんだな?」

「あぁ・・・」

「で?何よりお前の方はどうなんだ?」

「俺?」

「そうだ!お前はどうなんだ?ママの事・・・・」

「あの時、ママの背中を見た時、あの時はビビッて何も出来なかったがあれ以来、俺は後悔と悔しさで寝れん日々を過ごした」

「それで?」

「あの日以来、俺は前よりもママの事を忘れた事がない!一ヶ月の間、俺は何度もママの所へ行こうかどうか迷いに迷った、だけど自分に自身が全く無い事とどんな面さげてママに会えるか?と、こればかり考えて今日にまでなった!」

「ふむ・・・」

「俺は以前よりママが好きだ!完全に惚れている!もうどうにもならん・・・・」

「そうか」

「仕事の方も一段落したから明日にでもママの所へ行ってくる!」

「う〜ん」

「もうこんな状態には耐えられん!どんな結論でもいい!とにかく明日行ってくるよ!」

「う〜〜〜ん・・・・・お前も分っているだろうが・・・・・ママはまだまだ秘密があるぞ!」

「うん・・・・」

「背中の事、それにまつわる全ての事、それだけじゃない!多分まだ色々有ると思うぞ!」

「俺もそう思う・・・・・」

「へたするとお前・・・・・仕事を辞めざるを得ない事にまで発展する可能性が有るかも知れんぞ!」

「それは俺もそう思っている!」

「お前それでもいいのか?お前商社に憧れて入ったんだよな?」

「そうだ!その通りだが、ママは俺の持っている全てをもってしてもかけがえの無い存在なんだ!」

「お前よく考えろ!たかが女の事だぞ!人生は長い!女なんて幾らでも居るがお前の勤めている商社はそうは入れんし一度辞めたらもうこんな会社には二度と入れんぞ!」

「分っている!お前の言うとおりだよ!でもチャレンジするだけの価値は絶対有る!ママは俺にとっては世界一険しい道程になると思っている、それにママが俺たちの予想が当たっているなら俺を選んでくれ、チャンスを与えてくれたんだ!しかし俺はそのチャンスを逃すどころかママに大きな恥までかかせてしまった!」

「・・・・・・」

「俺はママに恥をかかせた償いと、今一度チャンスを掴むよう努力をしなきゃいけないんだ・・・・」

「そうか・・・・分った!ま、ガンバレや!何かあったら俺に出来る事は協力するよ、でもやばくなったら俺まで巻き添えは無しだぞ!^^」

「へ!俺がやばくなったらお前も道連れな!」

「ふざけんじゃね〜〜〜^^」


そして次の日


友人は自分で言った様に、ママに会いにお店へと行くのでした・・・・



つづく





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はいむるぶし サイコロさん 仕事の合間に書いているので誤字脱字が多い事多い事!それに分りにくい文章であったり、へたくそな表現だったり読まれる方は苦労をすると思いますがそれでも見捨てないでね!^^ (09/09/20 12:41)
はいむるぶし まりあさん ハイよまさせて頂きます!う〜〜〜〜ん!これまでの私に寄せたコメントを総合してみてみると・・・・・・はっ!ひょっとして!いやっ!しかし!うん!多分そうだろうと思うけど・・・・まりあさんって、実は、二コールキッドマン???いや!たぶん間違いない!^^ (09/09/20 12:38)
はいむるぶし ここへさん 毎度ご愛読本当に有難うございます!私の拙い文章ですがこれからもお付き合いの程よろぴく!^^ (09/09/20 12:33)
サイコロ ママは、他人の情婦と言えども、近寄ってくる男は、自分の眼鏡にかなった男でなければ、貶められるようでイヤなんでしょうね〜自分の惚れた男なら、最後は命を張れるような男でないと^^ (09/09/20 03:47)
まりあ はいむるぶしさんは相手の心理を読むのがお仕事☆ さぁ〜私をよぉーく読んでみてwなんてね(*^_^*)つづく… (09/09/19 22:51)
ここへ ママは水商売の世界で生きている自分の虚しい気持ちを晴らすために、自分に好意をもっている友人に背中の刺青を見せて肉体関係も迫ったのではないでしょうか。ママはもう冷たい態度をとるのではないのかなと思うけど。 (09/09/19 22:34)
ここへ ママはヤクザと関係あるだろうし、今後どうなるのでしょうか? (09/09/19 22:28)


 ■ 2009/09/18 (金) 愛と青春の旅立ち・・・・・G


彼は今、羽田空港へ向かっていました。

彼は昨日の出来事から一睡もしないで、一度自宅へ帰ってからスーツに着替え出社したのでした、相当疲れていた彼ですがその日は朝早くから上司に急ぎ大分へ飛んでくれと言われたのでした。

それは彼が手がけてきた仕事の最終の詰めで、今日何とか良い話をもってこいとの事でした。

その仕事とは彼が自分の足で始めて掴んだ物で、色々な情報を頼りに見つけたまだ世間には知られていない逸品で、彼も初めて掴んだ仕事だけに気合が入るものでした。


「おい××!」

「はい!」

「昨日会議でお前の進めているあの案件にGOサインが出たぞ!」

「えっ?本当ですか!」

「良かったな!もしこれが取れればお前も一人前の仲間入りだ!がんばれよ!失敗は許されんぞ!」

「はい!分っております!」

「今回のお前の案件は売り上げ規模としては小さいが我社がこんな物まで扱っているのか?と言う物だ!これは大手百貨店を中心に消費者に知られて行く物で我社の知名度を更に押し上げる事が出来る、その意味で重要な位置付けの物となる」

「はい!」

「これが成功すれば日本の百貨店、その他の流通が何かイベントを催す時、必ず我社に相談を持ちかけるだろう、そうなれば競合他社に抜きんだ位置付けを取れる!」

「はい!」

「では頼んだぞ!良い話し持って来いよ!」

「はい!」


大分空港へ着いたのは午後を少し回った頃でした、そこから彼はタクシーに乗りました。


「運転手さん日田まで!」

「えっ?お客さん日田市の日田ですか?」

「そうだよ!」

「ハイ分りました!」


大分空港から約100キロの道程だけに運転手も喜んだのでしょう、大分空港道路から大分自動車道に入り日田インター出口を降りてそこから更に山奥の方へとタクシーを飛ばしたのでした。

日田は周囲が山々に囲まれた盆地で、人口は約8万人で多くの河川が流れ込む水の豊かな町であり、古くは林業が主な産業でしたが現在はその姿も減り、しかし豊かで良質な水が市の所々で湧く事から酒造メーカーがこの地に入ってきました、また良質な温泉も多く出て、昔ながらの古い町並みを主体に観光産業としても力を注いでいる町で、彼はその町の中心から遠く離れた山間に今回の相手先が有り、しばらくしてたどり着きました。

タクシーをそこに待たせて彼は門を開いた・・・・

「いつもお世話になっております!」

「はい!」

「あ!いつもお世話になっております!○○商事の××です!」

「あ〜××さん!いつも遠い所から大変ね〜、今主人は裏の畑にいますよ!」

「分りました!ではそちらの方へ向かいます!」


今回の相手先の主人は農業を生業とし、その自分の畑で取れた野菜を趣味で料理をし、自らの手で作ったちょっとした雰囲気のあるお店で、自分の作った料理を出しているというご主人でした。

どれも抜群に美味しく、ご近所では評判のお店なのですがその中でもとにかく評判高いのは、ご主人自ら作ったトマト100パーセントのトマトジュースでした。

彼はこのトマトジュースにほれ込み、絶対これはいけると踏んで会社に企画書を提出したのです。

彼はもう何度目かの来訪で、この主人とは気も打ち解け、主人の方もわざわざ何度も遠くから来てくれている事に、自分の作った物が評価されている事に気お良くし、彼とは早くから打ち解けたのでした。


「おじさん!企画が通ったよ!おじさん!どうよ!やっちゃおーよ!」

「おいおい本当に大丈夫か〜?」

「大丈夫だって!俺が全てやるからさ!おじさんはトマトジュースだけを造ってくれればいいんだよ!」

「でもな〜・・・・」

「ホントに心配要らないって!容器も配送も広告もみんなこっちがやるから!心配要らないって!」

「ま〜おめ〜が言うなら大丈夫だろうけんど・・・・なんせ大きな会社なんだろ!」

「そうだよ!おじさんが見たらビックリするような会社だ!だから心配要らないよ!」

「ま〜何度と足運ばせてこれで断っちゃ〜バチが当たるやな・・・」

「えっ?と言うことはOKしてくれるって事?」

「しようがね〜だろ!こうまでしてくれちゃ〜ことわれね〜べ!」

「よし!そんじゃ簡単だから今日持ってきた契約書にサインして!」

「わかったわかった!それよりゆっくりしていけ!おめーの好きなトマトジュース冷えてあんぞ!」

「ひゃっ!ありがと〜!喉がカラカラだったから^^」


彼は主人が書いてくれた契約書を大事にカバンに入れ待たせてあったタクシーに乗りました。

そして近くの公衆電話からこの報告を上司に伝えたのでした。


「お忙しい所すみません!××です!」

「おー!どうだった?」

「オッケーです!契約取れました!」

「おーそうか!でかした!やったな!」

「はい!有難うございます!」

「本当に今日は良くやった!今日はもう会社には戻らなくていいぞ!明日も休みだから今日はそのまま帰れ!月曜日に詳しく聞くから!」

「有難うございます!ではお言葉に甘えさせていただきます!有難うございました!」


彼は今日の上々であった仕事と上司の気遣いに気分も良く、一睡もしていないのに疲れは吹っ飛んでいました。

大分空港へ帰ってきたのはもう夜になっての事でした。


「今頃ママは出勤準備をしている頃だろうな・・・・」


彼は飛行機を待つ間、昨日の事を思い出していました・・・・・・・・・・・・・・



「マ・・・マ・・・・・・・」

「どうですか?お分かりになりましたか?」

「こ・・・これは・・・・・」

「はい!貴方がその目で見たままですわ・・・・」


そのママの背中には見事な天女の絵が入っていたのです。


「どうです?これが本当の私、貴方のまだ知らない私なのです!」

「・・・・・・」

「どうです?これでもまだ私の事を・・・・これを見る前と同じ様に私を想って頂けますか?」

「・・・・・・」

「お答えして頂けませんか?それともやはり私が言ったように・・・・」

「ど・・・どうして?」

「どうして?私はさっきも言ったように夜の女、それも銀座の・・・・」

「しかし・・・・」

「貴方は夜の銀座で働く意味を本当にお分かりになっておりません!」

「・・・・・・・」

「××様?」

「は・はい・・・・」

「私を・・・こんな私を・・・・・・抱いていただけますか?」

「えっ?」

「私を抱いていただけませんか?」

「な・何を言っているのですか?」

「お嫌ですか?」

「そんな事を言っていません!嫌だなんて、そんなこと・・・・」

「では抱いていただけるのですか?」

「・・・・・・・」

「フフフ・・・あまりいじめちゃお可愛そうですね・・・」

「・・・・・・・」


ママは床に落ちたガウンを手に取り、また身にまといました。


「フフ、ごめんなさいね!興ざめさせてしまいましたね」

「・・・・・・・」

「本当にごめんなさい!でも、でももし宜しかったら今日は泊まって行ってね?」

「ママ・・・・・」

「ごめんね、今日は一人で居させないでね?」

「ママ!俺の方こそごめん!俺ってダメな奴だ!白状します!今俺、ビビッてます!本当!ビビッてます!お・・・おれ・・!!!」


ママは彼の口に指を当てました!


「良いの!分ってる!それ以上何も言わなくて良いんですよ!」


そしてママはおもむろに彼の体に自分の体を預けました。


「貴方は本当に正直な方ですね、分ります、普通の人なら当たり前の事です、何も気にする事はありません・・・・」


そう言ってママはそのまま、その場所で彼を静かに横にさせ、彼の胸に顔をうずめ、そのまましずかに抱きつきながら無言のまま共に時間をすごしたのでした・・・・・・




つづく・・・・・・・


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はいむるぶし まりあさん 私の背中には・・・ピップエレキ判!^^ (09/09/20 12:31)
まりあ 銀座で天女の絵…。。。ということは、ひょっとして、はいむるぶしさんのお背中には、みごとな『風神雷神』の絵が入っているとかw (09/09/19 22:50)
はいむるぶし ここへさん 毎回コメント本当に有難うございます!大変感謝しております!^^ (09/09/19 22:26)
ここへ 友人はママには冷めてHはしないで終わるということではないでしょうか。新契約はうまくいくのでしょうか。 (09/09/19 05:32)


 ■ 2009/09/17 (木) 愛と青春の旅立ち・・・・・F


ママに言われるがまま、彼はシャワーを借りその日の出来事と、ママの言った言葉と、それらを総合してママという人物を、今一度頭の中で整理していました・・・・


(今日の老舗料亭に始まり、その後の違法カジノ・・・そして一般市民には夢の様な暮らし、そのどれを取っても俺なんかが到底肩を並べる事が不可能な現実・・・)

(しかし、違法カジノは少し面を食らったがそれ以外はある程度予想範囲内だ・・・)

(それもそのはず、相手は銀座の高級クラブのママなんだぞ!それぐらいは俺自身分っていたはず、こんな事ぐらい見せ付けられたぐらいでは俺の気持ちは変らん!!!)

(それにしても気になるのは今さっきのママの言動だ!)

(まず!この部屋には特別な男しか入れない!それと、まだママの本当の真実があって次の事実を俺が知ったら俺がもうママを諦めるといった事、そしてさらっとママが言ったお互い好いた者同志・・・・)

(よ〜く考えろ!まず最初の特別な男しか入れない部屋!これは多分社交辞令と思った方が無難だ!その証拠にあのバーに並んであった酒の種類と量、おまけにカウンターまであってそこに並んであったグラスも半端な量ではなかった、その他ピアノといい整然と有る家具類はどう見てもちょっとしたパーティーが出来るように整えた部屋と見たほうが自然だ!)

(次に2番目のママの事実!確かにまだ俺の想像をはるかに超えたものが有るだろう!しかしそれを今考えた所でどうにもならん!鬼が出るか蛇が出るか?これは当たって砕けろだ!)

(そして一番気になるのは3番目のお互い好いた者同志!これは俺の聞き違いだったのか?いや!確かにそう言ったと思う!以前ママに言った事だが俺は確かに同じ店の娘に聞いた!ママはあまりアフターを男と行かないと・・・・今日のは特別かもしれないが今日を含めれば2度目のアフターだ!)

(俺に贔屓目で見なくても、どう客観視しても、少なくとも俺は他の客と同列ではない!絶対何らかの思いがママには俺に有る筈だ!でなければこの状況は納得いかん!)

(しかし・・・風呂から上がって・・・その後はどうなるんだ???俺はどういう態度で接すればいいんだ???わからん!わからんぞ!)


彼はシャワーを浴びながら・・・実に色々な事を考えては何も整理が付かない事に苛立ちを覚え、実は風呂場から出ることが本当は凄く怖かったのでした。

そうしているうちに・・・・・


「どう?お湯加減?」

「あ!!!は・はい!最高です!」

「良かった!^^どう?この浴室?けっこう良いでしょ?」

「あ!!はい!部屋も凄かったけどこの浴室も凄いですね!」

「へへ!そうなのよ!私この家のどの部屋よりもこの浴室が一番お気に入りなの!^^」


彼はその浴室の豪華さもこの時は一切目に入ってこなかったのです。

ママにそう促されてはじめて気付いたこの浴室を彼は初めてまじまじと見つめれば実に本当に素晴らしく、浴室にしては広い部屋で、総大理石で敷き詰められた床、浴槽は内部にジェットバブル、赤と緑と紫と黄色のライトが浴槽内のバブルと溶け合い、正に幻想的な光を放ち、浴室全ての金属類は金で施され、正に王様の浴室といっても過言ではない物でした。


「お洗濯物は取って代わりの物をここに置いておきます!」

「あ〜〜〜!」

「御気になさらないで下さい!私こう見えてもけっこう家事も出来るのですよ!^^」

「す・・・すみません!」


彼は自分の今しがたまで身に着けていた下着をママが手に持ったという事に妙な感覚を憶えたのでした。


(良かった〜〜!履き古しの下着じゃなくって、でも今日一日履いていた奴だから匂ってねーだろうな???)


色々考え込んでいた彼もママの声を聞いて、浴室から出る決心が付きました。

浴室から出ると、そこに用意してあったのは下着の下だけとママとおそろいのバスローブ・・・・


(え〜〜〜!これを俺に身に着けろって言うのか〜〜〜???)


彼はバスローブなど映画でしか見たことは無く、彼の家が特別貧乏だった訳では有りませんが両親も彼も純和風の思考であるため、彼の人生の中でもちろんこのような物に目が止まる訳も無く、こんな物は西洋人が使用するものと思っていました。

しかし彼もこんな状況で断る訳にも行かず、しぶしぶとその着慣れない物を身にまとった時、浴室の踊り場にある鏡を覗いては・・・


(やっぱり・・・・絶対俺には似合わね〜〜〜!)


何かぎこちない足取りで彼はリビングへと向かうのでした。


「やっと出て来た!一体何やっていたのですか?待ちくたびれましたわ!」

「す・すみません・・・なにせ勝手が分らなくて・・・」

「フフ!冗談ですよ!フフ!どうですか?さっぱりしましたか?」

「はい!有難うございます!何から何まで本当に!」

「何を仰るのですか!今日は私の大切なゲスト様です!さ!よく冷えたビールでもどうぞ!^^」

「うわ!うれしいな!^^」


彼はビールを一気に飲み干し、カラカラだった喉を潤しました。


「ま〜〜〜!良い飲みっぷり!見てて頼もしいですわね!^^」

「そうですか?」

「それに××様って背がお高いからバスローブもお似合いですね!^^」

「え〜〜!そうですか〜?僕はこんなの始めて身に着けるのでなんか恥ずかしいですよ!」

「そんな事ありませんわ!とてもお似合いですよ!背も高いし上半身もとてもガッシリしていらっしゃいますから・・・××様は今迄とてもおもてになったのでしょう?」

「そんなことありません!僕なんか全然ですよ!」

「まーご謙遜を!」


確かに友人は学生時代野球をやっていて、そればかりでなくスポーツ全般で何でもこなすタイプで、勉強も大手商社に入れるぐらいのもので、ある意味文武両道をこなす奴でした。

身長も180cm近くあり、そんなものですからママの言うとおりけっこうもてたのでした。


「××様?ビールはその辺りで、次は何をお飲みになりますか?」

「あ、何でもいいです!」

「では、私のお気に入りにしましょう!」


ママはその場を立ってバーに入り、何やらシェーカーを取り出し、カクテルグラスを2つ並べました、そして手馴れた手つきであっという間に出来たお酒をグラスに注ぎ、最後にレモンの皮をちぎって入れ、持って来ました。


「私の特性ドライマティーニよ!^^」

「へ〜〜!さすがママ!カッコいいな〜!^^」

「でしょ!^^やっぱり良い男にはこのカクテルの王様で!^^」

「でもマティーニって中に入れるのはオリーブではないのですか?」

「そうね!一般的にはね!だから特性なの!^^」


ママはお酒を持って来たとき、まるで当たり前のように彼の横に腰を下ろしていたのでした。

そしてママはそう言ってリモコンを取り出し、部屋の明かりを落としました・・・・

しばらくはママの作った特性ドライマティーニを味わい、二人は無言の時を酔いしれていました。

無言状態がつづいて初めて彼は気付きました。

知らぬ間に気にならない程度の音量で音楽が流れており、明るさが落ちたその雰囲気は、今にも横にいるママに抱きついても全く自然な流れをかもし出して、彼はその衝動を必死に抑える事で気持ちは一杯になっていました・・・・

しかし、彼にとっては、いっぱいな気持ちの中にも、今、という時間が永遠であって欲しいと願う気持ちもあったのでした。

ママは彼の体に身を預け、ただ、二人とも一点を見つめ、マティーニの味わいと静寂に身を委ねていました。

その静寂を最初に破ったのはママでした・・・・


「すごく気持ちがいいわ・・・」

「はい・・・」

「こんな気分は久しぶりよ・・・」

「・・・・・」

「いつもこうなら良いんだけど・・・」

「なぜ?いつもこうではないのですか?」

「ちがうわ!」

「・・・・・」

「××様はとてもお優しいのですね」

「どうしてそう思うのですか?」

「だって私の事をあまり聞いてきません、それが私にはとても気持ちが安らぎますわ」

「・・・・・」

「私は貴方に色々と謎掛けをしているのに・・・・」

「それはたまたまです、まだ何を聞いていいのかも分りませんから」

「フフ、そうね、まだ私の何も分かってはいませんものね」

「はい!」

「じゃ!お約束どおりお教えしなくてはいけませんね・・・」

「いえ、無理に教えなくてもいいです、自分は何も変りませんから」

「いえ、それはダメです、お約束どおりお教えいたします、でないと次に貴方も私も進めませんわ・・・」

「えっ?」

「そうなんです、進めないのです・・・」


ママはそう言ってその場を立ちました。


「ママ!」

「はい?」

「その前に一つだけ教えてください!」

「何をですか?」

「どうして僕にここまでしてくれるのですか?」

「えっ?」

「だって僕はママから見ればただの凡人です、ママは銀座で・・・一流の人ばかりとお付き合いしている女ではありませんか!そんなママがどうして僕なんかに・・・」

「それは・・・・」

「僕にとっては今も夢のような気持ちです、でも、それだけがひっかかるのです!当たり前と思うのですがどうしてでしょうか?」

「それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・貴方が好きだから・・・」

「えっ????」

「初めてお会いさせていただいた時、多分その時からだと思いますわ・・・」

「と・・・・とてもその言葉を信じるには無理が有りすぎます」

「貴方にしてみればそうでしょうね・・・・」

「それこそ当たり前じゃ有りませんか?僕なんかのどこにそんな魅力が有るというのですか?さすがのこんな僕でもこんな冗談は笑えません!」

「冗談?」

「そうです!とても真剣には聞けません!」

「そうですね、その通りですね、でもこれは冗談ではありませんわ!」


彼女はいきなり彼の唇に唇を重ねてきました。


「えっ!!!!えっ!!!!?????」

「私は夜の女、でもこういう事全てが演技ではありません・・・」

「・・・・・・」

「でも私はやっぱり夜の女、お疑いを持つ事に垣根は掛けれません、とても悲しい事ですが・・・・」

「・・・・・・」

「そしてやっぱり私は夜の女、しかも銀座の・・・・・」


ママは後ろを向き、着ていたローブを肩から落としました・・・・・


「マ・・・マ・・・」




つづく・・・・・・・


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はいむるぶし サイコロさん ちぃ〜〜す!ありあとございやす〜〜〜〜!なんとか更新一生懸命頑張っておりますのでこれからも変らぬご愛顧を!^^ (09/09/18 21:46)
はいむるぶし まりあさん 私の30代の時の話です、ですからもう15年以上前の話ですね!そうそう下の奴は無視ということで!^^ (09/09/18 21:44)
はいむるぶし 告発者っち ギクギク!あまり本当の事を言うんじゃない!ば・ばか!そんな低俗な事に我が愛しのまりあさんが反応するわけ無いだろ!フンガー!!^^ (09/09/18 21:34)
はいむるぶし ここへさん いつもご愛読ありがとうございます!今後もよろぴく!!!^^ (09/09/18 21:30)
はいむるぶし 名無しさん 多分予想通り!でもこれからも宜しくお願いします!^^ (09/09/18 21:28)
サイコロ う〜ん、すごいね〜 (09/09/18 21:25)
まりあ どれくらい前の話ですか(興味)♪ マ*ドナルドのハンバーガーが250円時代が懐かしいです(*^_^*)…次回に続くですね☆  下のコメントの方、反応しませんよw (09/09/18 20:42)
告発者 フフ。。煙をストローで吸うシーンが無いぞ♪爺は仕事ヒマヒマなんだね(*^_^*)何ヶ月も充電したから今んとこネタ切れにならないな(*^_^*)「相棒」のテレ朝に売り込むんだタイトルは「肉棒」やばいまりあが反応する。。。。 (09/09/18 05:47)
ここへ ママが友人に恋愛感情があるとは思えないけど、このまま2人はセックスするのでしょうか。友人は恐れてしないのでしょうか。その後はどうなるのでしょうか? (09/09/18 05:40)
名無し オチ読めた。多分・・ (09/09/17 23:21)


 ■ 2009/09/16 (水) 愛と青春の旅立ち・・・・・E


ママと友人を乗せたタクシーは佃島の方へと走り出したのでした。

友人は以前ママの自宅までタクシーで送った事があります。


「まさかこの佃島ってママの自宅じゃないだろうな・・・・」


そんな想いを秘めて隣に座っているママの横顔を覗き込みましたがママは平然とした態度で隣に座っており、自分の顔を見ている彼に気付くとそれに答えるように微笑だけで答えたのでした。

しばらくしてタクシーは佃島に入りその後はママが運転手に行き先を誘導すると、やはりママの自宅方面に誘導しているではありませんか!


(おいおいまさか!マジでママの自宅か????)


するとママが「運転手さんここで・・・・」


やはり彼の予想通りママの自宅!あの高級億ションの前でタクシーは止まったのでした。


「お釣りはいいです、さ、着きましたよ!××様降りましょ!」

「ママ!ここってママのマンションじゃ???」

「はい!そうですよ^^」

「えっ?それって・・・」

「はい!今日の最後は私の自宅・・・さ!どうぞ^^」

「えっ?それはまずいのでは?」

「えっ?そんな事はありませんよ!私は一人暮らしですし、それにお互い大人ではありませんか!何もおかしい事などありませんわ^^」

「いや・・しかし・・・」

「何をこまねいているのですか?ささ早く行きましょ!」


ママは彼の手を取り自宅のマンションへと足を運ぶのでした。

完全なセキュリティを解除し、一流ホテルを思わせるようなロビーに入りエレベーターで上へと行く途中もママは彼の手をずっと握り締め、まるで恋人同志の様な雰囲気をかもし出させるような態度でとうとうママの部屋に入っていくのでした。


「さ!どうぞ入ってください^^」

「は・はい、お邪魔します」

「さ!どうぞ^^」


玄関に入って直ぐに彼は目を見張りました。

玄関の直ぐそこの壁に掛けてある畳一畳分は軽くあろう洋画が最初に飛び込んで来るのです、またその絵が素人でも圧巻出来る風景画で、その写実の素晴らしさはここへ来る人々全てを魅了する事は間違いない物でした。

また、もちろんそれだけでなく、その広い玄関には客から貰ったものか?花が所狭しと活けてあり、その全てにスポットが当ててあるのでこの玄関だけでも一流ホテルのロビーを思わせるほどのものでした。


(マジ・・・スゲー・・・)


「さ!奥へ・・・」


玄関から細長くのびる廊下は左右には幾つも部屋があり、そこを通って奥にあるリビングに・・・・

そのリビングに入るとまた彼は分不相応を実感させるのでした。

確かに彼もこんなマンションをある程度は想像もしている事でしたが、しかし実際この目で体験してみると想像していた物より遥に超えており、彼は言葉が何も出ていない事に気付く事すら出来ませんでした。

天井がいやに高く、何十畳有るか分からないその広さ、床は全てフローリングで落ち着く場所には毛足の長いアイボリーの絨毯を敷いてあり、高級な家具、ソファー、大画面モニター、高級オーディオ、それに奥にはバーがあり、そして何よりも威風堂々とグランドピアノがそこに静かに・・・・・

また、ママは照明にも気遣っており、そこはかとなく間接照明が良い具合で配置してあり、なにかラブロマンスの映画の主人公になったような錯覚さえ憶えるほどで、またこの部屋の圧巻は壁一面総ガラスサッシで佃島が見下ろせ、東京タワーも見える素晴らしい東京の夜景が一望出来る事でした。


「ママ・・・・スゴイ!!!」

「フフ!綺麗でしょ!ケッコウこのお部屋お気に入りなの^^」

「本当にすごい!なんか俺、映画に出てるみたいだ・・・」


ママは立ちすくんでいる彼をそのままにバーに入って・・・・


「ね〜!シャンパンで良い?」

「あ・は・はい!なんでも!」


上品そうなタンブラーに注がれたシャンパン二つ、ママは彼に片方を手渡し。


「フフ!乾杯しましょ!ようこそ私の城に!」

「僕なんかが良いのですか?」

「あら!そんなこと気にしないで!私の大事なゲスト様よ!^^」

「カチン!」


彼はこれも高級であろうシャンパンの味など味わう余裕などある訳無く、ただこの部屋とママの威厳に圧倒されるのをこらえる事に必死でした。


「どう?少しはリラックスした?」

「すみません!まだ無理です!僕なんか一般市民にはまだまだ・・・」

「フフ!××様って仕事の時とは全く違うのね!^^」

「ママ!これは誰だって無理ですよ!ちょっと凄過ぎます!」

「フフ!そうかもね、これは普通じゃないわよね!でも私はもうこんな生活に慣れちゃった!私の方がおかしいのよね!」

「・・・・・・」

「でも銀座の女は変なものを身にまとえないの、この世界はミエとハッタリが物を言う世界なのよ・・・・」

「ママ・・・ここへは他にどんな人が来るのですか?」

「あまり他人は入れないわ!ここへは本当に特別な男だけ・・・」

「特別って???」

「特別って言ったら特別よ!」

「えっ???」

「さ!私もう着替えて良い?戦闘服のままじゃ疲れちゃう!」

「あ・はい!」

「じゃ!ここでくつろいでて!私シャワー浴びて着替えてきちゃう!直ぐに済むからそれまでTVでも見てて!」

「は・はい!」


ママは飲みかけのグラスを置き直ぐ部屋を後にしました。


(おいおいどうなってんだ?この展開はこの後どうなるんだ?特別な男って俺がそうなのか?まさかそんな事は無いだろ?でも俺は事実ここに居るぞ!なんなんだ?ママにとって俺は特別なのか?もしそうならこの後・・・・・)


彼はママを待つ間、TVなど見ている余裕などありもせず、あらぬことを考えては打ち消し、なにしろ男として堂々とすることだけを肝に銘ずることだけを必死に考えていました。

そして、しばらくしてママが部屋に戻ってきました・・・・


「ごめんね!お待たせ!あ〜さっぱりした!」

「マ・マ・・・」


なんとママは真っ白いバスローブを羽織ったまんまで出て来たのでした。

しかも多分その中は一糸まとっていないような雰囲気がありありで、彼はなんと言っていいのか分らない一気に重苦しい雰囲気になりました。


「ごめんね!こんな格好で・・・気にしないで下さい、私何時も自分の家ではこの格好なんです!本当に気を使わないで下さい!」

「そうなんですか?でも気を使うなって言われても無理ですよ!」

「フフフ!そうですわね!でもこれが私なんです・・・」


ママはそう言って、飲みかけのグラスを手に取り彼の横に座ってきました。

真っ白い毛足の長い絨毯に直接腰を下ろしている彼の真横に寄り添うように腰を下ろしてきたママ、彼は香水など何もまとわないそのママのシャンプーと石鹸の香りで少し落ち着きを取り戻したと共にまたそれとは別の落ち着き無さを表すのでした。


「フフ!今日は楽しかった!」

「は・はい・・・」

「××様ったら今日どこにお連れしても緊張されっぱなしですもの^^」

「そりゃそうですよ!こんな経験は普通のサラリーマンは出来ません!」

「そうですよね〜^^」

「そう言えばママ、あそこに置いてあるピアノ、ママはピアノも弾けるのですか?」

「それほど・・・たしなみ程度ですわ」

「へ〜!ママってすごいな!何でも出来るんですね!」


彼は何とか世間話をする事で、自分の動揺を抑えようと必死でした。

しかし、今日の本当の目的、これまでママに、はぐらかされてきた本当の確信をママの方から切り出してきたのです。

アイスペールで冷やされたシャンパンを彼と自分に注ぎ、ママはひとくち付けたあと・・・


「××様、今日は私の宿題のお答えをおっしゃりにお店に来たのですよね?」

「あ・・・・は・・・・はい!」

「で?どの様なお答えを用意して頂けたのですか?」

「はい・・・」

「私は・・・あの時こう言いました、私の事をよくよく考えてお答えを出して下さいと・・・・」

「はい!」

「でも、今日のお店でのあのご様子では私の言った意味がまだ本当にお分かりになっていないと思いました、それで今日は私の本当をお見せしようと思ったのです・・・」

「・・・・・・」

「でも××様は今日のこれまででお分かりになられたと思っているのかもしれませんがこれまでもまだ私の少しの部分しかお分かりになっておりません」

「えっ?これ以上まだ有るのですか?」

「まだまだです!次の本当をご覧になったら××様はもう私の事を気に留めることをお辞めになる事でしょう・・・・」

「僕は・・・・俺はそんな簡単にママの事を考えていた訳ではありません、本当に真剣なんです、ママに言われたあの時から本当に真剣考え抜きました、だからこれ以上どんな事があろうと気持ちが変る事はありません!本当です!」

「だからどうしたというのですか?」

「だから・・・・だから真剣なんです!」

「だから・・・どうしようというのですか?」

「だから・・・・・・」

「まさか?私を・・・・私とお付き合いをしたいと言うのですか?」

「すみません・・・・ママ・・・・格違いの僕に言われて気を害しないで聞いてください!僕と・・・・・」


彼が最後まで言うか言わないかの途中でママが突然シャンパンを彼のスーツにこぼしたのでした。


「キャッ!ごめんなさい!直ぐ拭く物もって来ますね!」

「は・はい・・・」


そう言ってママはその場を立ちました。

ママはワザとそうしたに違いありません、最後の言葉はママにはまだ聞きたくなかったのでしょう・・・・

しばらくしてママは拭く物を持ってきて彼のスーツを一生懸命拭いていました。


「××様、着替えを用意しておりますのでこれに着替えて下さい、スーツは染みになってはいけませんから私が明日クリーニングに出しときます、それに××様だけがまだ戦闘服をお着になっているのは落ち着きませんわ、シャワーでも使ってさっぱりしてこれを着てゆっくりお話しましょう。まだ夜は長くてよ^^」

「えっ?大丈夫ですよ!それに明日も仕事です、明日も速いのでこのままのスーツでいいです!」

「ま〜!無粋な事を!まさかこれから帰ると言われるのですか?」

「いえ!今すぐとは言いませんが・・・・」

「何をおっしゃっているのですか?まだ私の約束を果たしていません、今日は最後までお付き合いして頂けるとおっしゃっていたではありませんか?」

「それはそうですが・・・・」

「私は今日はもちろん泊まって頂けると思ってこうしているのですよ?」

「えっ!!!」

「だって当然ですわ!男と女がこうしているのですから当たり前でしょ?」

「え〜〜〜〜!」

「何をそんなに驚いているのですか?そんなの当たり前ではありませんか、ですから私はここへお招きしたのですよ!」

「それはまずいんじゃないですか?いや!そりゃまずい!まずいでしょ?」

「何がまずいのでしょうか?お互い好いた者同志なにが変なの?」

「えっ???」

「えっ?どうかされました?」

「えっ・えぇ〜今言ったこと・・・」

「私何か言いましたか?それよりどうなさるのですか?今日・・・」

「はい、ママとの約束ですからどこまでもお付き合いさせて頂きます、ママはそれで本当に良いのですか?」

「良いも何も私は初めからそのつもりで居ります、あ〜良かった!これで今日はゆっくり出来ますわ!さ、これで話は決まりましたので、さ!シャワーでも浴びてこれに着替えてリラックスしてください!」

「は・・・はい・・・」


友人の熱く長い夜はまだまだ続くのでした・・・・・・・つづく







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はいむるぶし まりあさん これはあくまでも友人の武勇伝でして・・・こんなドラマを私とまりあさんでして見たいものですな〜〜〜!^^ (09/09/17 22:52)
まりあ あらあら。。。友人さんばかりで、主役のはいむるぶしさんが物語に登場しないじゃない…。フフ!次回以降の登場に期待ね♪ (09/09/17 22:14)
はいむるぶし サイコロさん うはっ!ほめすぎです!でも嬉しいです!何とか仕事の合間をぬって書いております!ご期待に沿えるよう精進します!ご声援有難うございました!^^ (09/09/17 19:16)
はいむるぶし ここへさん さ〜どうなるのでしょう?今後に乞うご期待!^^ (09/09/17 19:14)
はいむるぶし 告発者っち へへへ!ばれた?別にC級でも私は受けて立つ!^^ (09/09/17 19:13)
サイコロ すっすごい!凄すぎる!おもぢろい、おもしろすぎる。はやぐ続きを・・・・・ (09/09/16 21:36)
ここへ 犯罪に巻き込まれると思ったけど違うようで、ママの真意はなんでしょう? (09/09/16 20:48)
告発者 今度は貧乏話路線からエロ話路線か(*^_^*)アンタ犬HKの受信料払ってないから朝ドラはムリだよ(*^_^*)だからB級ドラマのテレ朝狙ってるんだろ(*^_^*)エ路線でドラマ化リベンジか。。。。 (09/09/16 18:54)


 ■ 2009/09/14 (月) 愛と青春の旅立ち・・・・・D


彼はこれまでルーレットはおろか世のギャンブルのほとんどをしたことは無く、それどころかギャンブルに熱中している人達をどこか蔑視しているほどの人物でした。

ですからもちろんの事ルーレットのルールなど知る良しも無く、席に座ったは良いがどうして良いのか全く分りませんでした。

すると、それを察してか・・・・


「××様、ルーレットは羅紗の升目にある数字のどれが来るかを予想するゲームなのです。」

「ディーラーがルーレットを廻して中に玉を入れます、しばらくするとディーラーがベルを鳴らします、その間にどの数字が来るかを予想するのですよ。」

「今見ていればお分かりになると思いますが、それぞれが独自にチップをあちこちに置いていますわね、その置き方で倍率も変わって行きますが私達は来ると思う番号の上にチップを置いていきましょう!」


彼は言われたとおりに番号の上に何箇所か置いてみました。


「そうです!それで良いのですよ!」

「はぁ〜!」

「どうしてその番号を選んだのですか?」

「僕の誕生日とママの誕生日!」

「ま〜!それではどうしても当たって欲しいですね〜!^^」


彼は廻るルーレット盤をそれこそ穴があくかのごとく見つめていました。

その彼の背中に抱っこをするかのように寄り添っているママの暖かい体温を感じながら心の中では「当たれー!」と叫んでいました。

しかしそうは問屋が卸す訳でなく、無常にも彼の張ったチップはディーラーに持って行かれました。


「フフフ!ざーんねん!かすりもしませんでしたね!^^」

「いや!また同じ所へ!」

「フフ!そうこなくっちゃ!^^」


しかし、何度同じ所へ掛けてもチップは無常にも減る一方でした。


「××様、ルーレットは私達に向いていないのかもしれません、他のゲームにしませんか?」

「そ・そうですか・・・」

「あらあら、よほど悔しいみたいですね!」

「はい!せめて一回は当てたかったです!」

「じゃ〜最後の一回!やってみましょ!」

「はい!」


ディーラーが玉を投げ入れ、最後のルーレット盤が廻った。


(頼む・・・当たってくれ・・・)


「カランカラン・・・」


ルーレットの中で玉がもう落ちてきました・・・


「17番」


「フフフ!やっぱり思い通りには行きませんね〜!」

「ママごめん!だめだった・・・」

「こんな時ドラマだったら当たるものなんですが現実はこんなものですね!^^」

「ママもう・・・」

「さ!つぎつぎ!次で挽回!^^」


そしてママの行く方へ彼は席を立つしかありませんでした。

次にママが選んだのはカードゲーム「ブラックジャック」でした。


「このゲームは21というゲームでディーラーが配るカードの合計が21に近ければ近いほど強いって言うゲームなの・・・」

「21を超えると負けですから良く考えて止めてくださいね!そしてこれは一対一!ディーラーとの勝負ですから心理ゲームなのですよ!」

「では最初私がやってみますから少し見ててくださいます?」

「はい!」


ディーラーが流暢に繰り出すカードを見ながら彼は横目でママの横顔を見て、仄暗い中でも一際輝くそのママの透き通る肌に、そのゲームより心はどこか別の方向へと行っていました。

また、ルーレットをしていた時の背中に感じたママの温もりを再び思い出そうと、そんなことばかりに気を盗られていた時・・・


「××様!ちゃんと見てますか?次からは貴方の番ですからね!しっかり買って下さいよ!」

「は・・はい!!」

「もう!ほんとうにちゃんと見て頂けましたか?」

「あ・・え・・・」

「もう!いいです!分らなかったらお教えしますのでお願いしますよ!」

「すみません!」


しかし案の定、彼はルールがちんぷんかんぷんで、ほとんどママが指示を出してゲームは進んでいきました。

そしてしばらくして・・・


「××様!次が勝負時です!」

「は?」

「いま親はカードがあまり来ていません!次が最後の勝負で全部掛けましょう!」

「えっ?良いんですか?」

「良いのです!女は度胸!全財産行っちゃいます!」


そしてカードは配られました。

ママに配られたカードはなんと「A」そして親はママの予想通りの「4」

そして2枚目のカードが配られました、そしたらまたなんと「A」ではありませんか!

ママは躊躇無く「スプリット!」掛金更に倍額です!

そして運命の2枚目!最初のAは8、足して19です、ママは「ステイ!」そして次のAはK!もちろん「ステイ」

さー親のカードです!4の次は8、そしていよいよ次のカード!

「6」

足して「18」


「キャー!やった!勝った勝った!^^」


ママは喜び勇んで彼に抱き着き!彼は何がなんだか分りませんでしたがママのその喜び様を見て一緒にはしゃいでいました・・・・


ママは奥にある小部屋の窓口でチップを出し、換金を終えたところで店を後にしました。


「あ〜〜〜!面白かった!^^」

「はい!」

「やっぱりこれがあるから私やめられないのよね〜^^」

「でも凄いですね!最後の勝負!」

「そうでしょ!私、こう見えてもここ一番の勝負に強いのよ!^^」

「本当に凄いな〜〜!しかし最後まで分からなかったのですがチップ一枚いくらなのですか?」

「一枚?えっ?言いませんでした?1万円です!」

「えっ?」

「でも今日は控え目にしたのですよ!いつもはもっと高いのを使うのですが今日は××様も居るので控え目にしたのですよ!^^」

「は〜〜〜!!!」


と言うことは彼は何も知らずルーレットで少なく見積もっても50万は負けていたのでした・・・


「ちょっと僕には心臓に悪いです!今日はなんか初体験ばかりでしかも僕なんかが一生体験する事が無いものばかりで・・・・」

「フフフ!ごめんなさい!でも今日は次が最後!それで私との今日のお付き合いは終わりでしてよ!^^」

「えっ!まだ次ぎ何かあるのですか?」

「はい!それで本当に最後!じゃ!参りますか!」

「は・・・・・」


ママはまたタクシーに乗り、次の方面へ運転手に指示しました。


「運転手さん佃島!」


彼はその時は何も思いませんでしたが少し経って、「佃島?」

彼にはもうママが何を考えているのかが検討も付きませんでした・・・・・



つづく・・・・






お名前   コメント

はいむるぶし サイコロさん お〜!嬉しいです!これからもご愛読のほど宜しくお願い申し上げます! (09/09/16 12:58)
はいむるぶし 告発者っち なに!インフルで!24才の愛人ってどの娘の事だ?いっぱい居てわからん!^^ (09/09/16 12:56)
はいむるぶし まりあさん ほとんどノンフィクションですが細かい部分で想像も入っております!結末はもう少し後になると思いますがどうぞお楽しみに!^^ (09/09/16 12:55)
はいむるぶし ここへさん はい!ほぼノンフィクションです!少し私の想像も入っておりますが友人から聞いた事を忠実に再現しております!まだまだ続きますので今後の展開をお楽しみに!^^ (09/09/16 12:53)
サイコロ 面白い、なんか、カイジみたい^^ (09/09/15 21:26)
告発者 おい爺!爺の24才の愛人がインフルで死んだぞ!C〜D♪ (09/09/15 19:30)
ここへ 金持ちママなんてヤクザや政治家、官僚、経営者などの悪人と関係していて裏では悪いことしているみたいだから関わらないほうがいいでしょう。芋づる式に逮捕される危険あるでしょう。 (09/09/15 14:13)
まりあ フフフ!C〜D話は一部フィクションであると読んで、結末に期待♪ (09/09/15 10:29)
ここへ 薬物の運び屋でもやらされるはめになるのでしょうか。 (09/09/15 06:52)
ここへ 違法カジノでたくさん借金をしたんだからと犯罪を強要されるわけでしょうか。これはフィクションではなくてノンフィクションですよね? (09/09/15 05:48)


 ■ 2009/09/12 (土) 愛と青春の旅立ち・・・・・C


「いらっしゃいませ」

「これは××様、ようこそ御出で下さいました、こちらへどうぞ・・・」


友人はこの日、全てを決心しママに会う為足を運んだのでした・・・・


「あら!××様ようこそ!フフ!どうやらそのお顔は・・・・フフ!お約束どおりお隣にお邪魔させていただきますね!」

「は・はい!どうぞ・・・」


友人も、そしてママも、最初はその事にはなかなか触れず他愛の無い挨拶程度の話で事が始まり、ママも他の客の挨拶でしばらく席を離れ、程よくお酒が進んだ合間を見計らってまた友人の席に戻ってきたその時でした。


「ごめんなさい!お待たせ!これで今日のお客様にご挨拶も済ませたしゆっくり出来ますわ!」

「すみません気を使わせてしまって」

「何を仰っているのですか、今日の事は私の方がお誘いした事、さ、ゆっくり飲みましょ!」

「・・・・・」

「××様、今日はおかしいですわ!私の言った事・・・良く考えてくれたのですよね?」

「はい!」

「それではお答えが出た筈・・・楽しく飲みましょ!」

「ママ・・・・」

「フフ・・・・あらあら、仕方ないですね〜!」

「・・・・・・」

「分りました!お店の中ではなんですので今日お店が終わってからまたお付き合いお願いできますか?」

「えっ?」

「貴方のその様子では、ここでは私もお話し難いですし外でお話しましょう!」

「は・はい!」

「そのかわり!お付き合いして頂きますよ!よろしくね!」

「はい!」


そして彼は店も終わりに近づき、ママが言ったお店で待っていました。


「ごめんなさい!お待たせしました!」

「いえ!」

「では行きましょうか!」

「どこへ?」

「フフ!ナイショ!」


それからママはタクシーを呼んで友人と一緒に乗り込んだのでした。

まず最初に行った所が赤坂にある老舗料亭で、ママがその店の暖簾をくぐった途端中から支配人の様な人が出てきて・・・


「お待ちしておりました、いつもご愛顧頂き本当に有難うございます、いつものお部屋をご用意しております、ささ、どうぞ奥へ・・・・」

「ありがとう」


ママは多分、友人がこうなるだろうと思い、事前にここに予約を入れていたのだろうと思います。

彼は初めて入るこの老舗料亭の圧倒的なおもむきと、俗に言う代議士達がこの様な所で政治が行われていそうな、市井の人間達には到底来る事の無い全く不釣合いな場所で、押し潰されそうな心の平衡を保つだけでいっぱいでした。


「さ!楽にして下さい、ここは私の家の様なものですから・・・」

「は・・・・・はい」

「フフ、さ!上着を・・・」


ママは彼の上着を何の躊躇も無く肩からすべらし、衣紋掛けに掛けるのでした。

そのママの言う私の家の様な部屋という所は、純和風の畳の間で、広からず狭からずの2人には丁度良い広さの空間で、もちろんその壁には一方は床の間で、そこにはもちろん高額であろう陶器と掛け軸がその間の品格を素人でも分りやすい物に押し上げており、仕切られている障子をひとたび開けば、そこには日本庭園を彷彿させるような庭がひっそりとそこに演出されている部屋でした。

友人はこの料亭に入ったときから緊張の連続でしたがこの部屋は更にその緊張を倍増させたのは言うまでもありません。


(まずい!俺だめだ!言葉が出ねーよ!どうしたら良いんだ!それよりこんな所いったい幾らするんだ?想像も出来んが手持ちでは全く無理だろう!カードしかないが給料前で銀行幾ら入ってるか・・・・それにしてもやばい・・・・・)

そんな友人の気持ちを察してか・・・


「××様、本当に怒らないで下さい、差し出がましい様ですが今日は私がお誘いさせて頂きましたので今日の所は私の顔を立てて頂けますか?本当に男の方に恥をかかせて申し訳ございません、この通り宜しくお願いいたします。」

「えっ?それって?」

「本当にごめんね?怒らないでね?」


何から何まで一枚上手の彼女は、友人のこれまで熟慮に熟慮を重ねてきた物をいとも簡単に消し去ってしまいました。

その料亭での一時でもママは確信に触れる事無く、仲居から出された物に少し箸を着けては直ぐ・・・


「では××様、次へ行きましょう!」

「へ?」

「何をしているのですか?今日は私にお付き合いして頂きますと言ったじゃありませんか?」

「あ・は・はい!」


次に彼女が向かった所は六本木の交差点から少し奥に入った所で、ペンシルビルの狭いエレベーターに乗り、その地下へと行ったのでした。


「フフ!少し遊びましょ!」


エレベーターの扉が開くとそこにはまず黒服のちょっと怖そうな人が待ち構え、こちらを怖そうな目で見ております。

するとその一人が・・・


「いらっしゃいませ!ご用意はしております」

「ありがと!」


扉が開いたそこは、狭く薄暗いショットバーの様な所でしたが黒服の男が奥に有る扉を開いたそこには・・・・


「ママ!こ・これは!」

「フフ!そうよ!私!気分転換したい時とか、たまに来るの!」

 
そこは完全なカジノホールで、もちろん違法である事は間違いなく、彼はさっきの料亭でも肝を抜かれましたが更にまた抜かれ、ただそこに呆然と立ちすくんでいましたら。


「××様!これ!」


彼女に手渡されたのが赤と白が入り混じったチップを手の平いっぱいに手渡されました。


「さ!いっちょ手始めにルーレットでも!これなら××様でもある程度お分かりでしょ?」


友人は彼女の言うままルーレットの台に腰掛、緑が映える羅紗を見つめたまま固まっていました。

ママは彼の後ろに立ち、そこで固まっている彼の背中越しに体を預け、彼の顔にワザと自分の顔を着け、緊張を溶き解くように体を密接してきたのでした・・・



・・・・つづく・・・・





お名前   コメント

はいむるぶし まりあさん ???書き込みました?その意図は〜〜〜??? (09/09/14 19:23)
はいむるぶし ここへさん ご愛読有難うございます!続きは・・・・・・^^ (09/09/14 19:21)
はいむるぶし 告発者っち ギク・・・・^^ (09/09/14 19:20)
まりあ フフ!書き込みましたよ♪ (09/09/14 16:44)
ここへ ママは友人を利用するために、またはおとしめるためにこんなことをしたのでは?持ち上げて落とすというやつで。 (09/09/13 05:57)
告発者 ははぁ〜ん仕事ヒマすぎだろ(=・ω・)ノ  (09/09/13 00:43)


 ■ 2009/09/11 (金) 愛と青春の旅立ち・・・・・B


それからしばらくは私と友人はお互いの仕事も忙しく、何の連絡も取り合わないで過ごしていたある日、ようやく友人の方から電話があったのです。


「○○!今日お前仕事が終わって少し時間があるか?」

「あ〜!今日は良いぞ!なんか話でもあるのか?」

「うん、少しな・・・」

「なんだ?またひょっとしてあのママの事が忘れられん!とかいってんじゃねーだろーなー?」

「・・・・・・」

「おいおいマジか?その話か?」


私はその日は早く仕事を済ませて友人といつも利用する居酒屋へ急ぎ向かった。


「おいおい!どうしたんだよ!もう終わったんじゃなかったのかよ?」

「そうなんだ・・・そうなんだけど、あのアフター以来寝れねーんだよ!」

「おいマジかよ!どうしたんだよ!」

「俺・・・もう本気になっちまったみたい・・・」

「この前の俺との話で諦めたんじゃなかったのかよ!お前もう一回言うけど相手は億ションの住人でお前はしがない2DKだよ!」

「・・・・・」

「給料だってお前がいくら大企業とはいえたかがサラリーマンなんだぜ!お前がどうひっくり返ったってママの所得に到底追いつけない!おまけにママの後ろには多分俺達が想像も出来ない大物が居るに違いないぜ!下手すると代議士の先生なんかが控えているかもしれないぞ!」

「・・・・・」

「もうよそうよ、少し冷静になって考えれば分るだろ!お前だってそんなもてねー訳じゃねーんだから他の女を探せ!せめてキャバクラのねーちゃんで我慢しろよ!よし!今日はこれから六本木に行こう!キャバクラのねーちゃんナンパしよう!」

「・・・・・」

「おい!どうしたんだよ?ここを早く出て六本木行こう!」

「いや・・・いいよ・・・」

「おい!本当にマジかよ?」

「寝れねーんだよ!あれ以来本当に寝れねー!横になるとママの事ばかり考えて寝れねーんだよ!おまけに仕事もとちってばっかりで手に付かねーんだよ・・・」

「お前それ病気だよ!まずいぞ!」

「そうなんだ・・・病気だ・・・もうママしか考えれないんだよ・・・」

「う〜〜〜〜ん」

「おい○○!どうしたら良い?どうすりゃいいんだ?」

「もうこりゃ仕方ねーな!お前が納得いくよう玉砕して来い!」

「???」

「ママに告ってこい!」

「え〜〜〜!マジに?」

「もうそれしかねーだろ!そしてママに軽く足なわれて自分の無力を思い知れ!そして一週間泣いて過ごせ!」

「・・・・・・」

「ま〜とりあえずママんとこ行って来い!それしかねーだろ!」

「う・うん・・・・・」


その日の夜はとりあえずこんな決着で話は終えました。

そしてしばらくして・・・・


「おい○○!昨日の夜ママの所へ行って告った!」

「で?どうだった?」

「相手にしてくれなかった!」

「ま〜そりゃ当然だわな、ママからすりゃそんな客はいっぱい居ただろうからな!」

「そうだよな!お前の言うとおり俺みたいな男はいっぱい居るだろうな・・・」

「で?これで諦めれたか?」

「いや!まだだ!」

「じゃどうするんだ?」

「まともに話を聞いてくれるまで俺は行き続けるよ!」

「おいおいマジかよ!お前幾ら掛かるか分ってんのか?」

「大丈夫だ!多少の貯金は持ってる!」

「いや!お前幾ら貯金があるからってこんな事で無くしていいのか?」

「お前にとってはこんな事ぐらいかも知れんが俺にとっては金以上の事なんだ!もう止まんないよ!」

「まーお前がそこまで言うんなら俺は止めんけど程度問題だぞ!」

「分ってる!何かまた変わった事があったら電話する!」

「分った!でもガンバレよ!成功を祈るぞ!」


それから彼は、幾度もママを訪ねてクラブに行くのですが告白してからはママの方もあまり友人の席には着かなくなり、彼がママの方へ歩み寄ろうともママの方が避け、彼にとっては高額な金額がまるで無駄となる日々が続いたのでした。

しかし彼の想いは、ママにそうされればされるほど更に募って行ったそうです。

彼にしてみれば、これはもうママに対しての感情というよりも、むしろ自分との戦いと言った方が正しかったかもしれません。

そんな彼の努力が実ったのか?その日もやはり彼はママの所へ何時もの様に行ったのですがその日はどういう訳か席に付いた途端ママが隣に着いたのでした・・・・


「××さん、何時もごめんなさいね、こんなに良くして頂いているのに私、何も出来なくて・・・・」

「いいえ、良いんですよ・・僕が勝手にやっている事ですから・・・」

「でも分ってね?私の立場ではこれが精一杯なの・・・・」

「はぁ・・・」

「貴方のお気持ちは有り難く頂戴しておきます・・・でも私はこの様な貴方もご存知の夜の女なんです、貴方の様に昼間の、そればかりか将来も約束され何の不安も無いお立場の方とでは釣り合いが取れません、どうぞこの事はお酒の席でのおふざけということで・・・・・」

「ママ・・・」

「この前ご一緒させて頂きましたお食事・・・楽しかったです・・・・」

「・・・・・」

「それではごめんなさい、今後もどうぞ宜しくお願いします、今日も楽しんでいってくださいね!」

「ママ!」

「はい?」

「一つだけ聞かせてください!」

「はい?なんでしょう?」

「あの日、どうして僕なんかに付き合ってくれたのですか?」

「えっ?」

「あの食事です!どうして僕なんかと、ママ程の人なら僕なんかと食事するより他に幾らでも居るでしょう、それをどうして僕なんかと・・・・」

「大変ごめんなさい、貴方がお考えになっているほど深いものはありません、他のお客様とも良くお食事に行きます・・・・」

「嘘です!僕がこれまでここに来た時、他の女性達に聞きました!すると他の女の子達はママがこんなかたちで食事に行くのは珍しいと言っていました!」

「そんな事はありませんよ、どの娘がそう言ったか分りませんが・・・」

「僕は本当にこの想いを酒の戯言にしたくありません!本当に本気なんです!確かにママにとってはご迷惑でしかないかもしれません!でももうどうにもならないんです!」

「あらあら・・・・」

「本当にご迷惑な事は重々分っております!でも、本当にどうしようもないのです!ママ!酒のせいでもなんでもありません!・・・本当に惚れてしまったんです!」

「フフ・・・本当に仕方ありませんねぇ〜!でも私もまだまだまんざらじゃないってことかな?」

「ママ!ふざけないで下さい!本当なんです!」

「あっ!ごめんなさい!別にふざけたのではないのですよ!でも男の方にこんなに真剣に言われるのはこんな私でもやっぱり嬉しいじゃない?」

「ママ・・・」

「でもね・・貴方は私の事を・・本当の事を何も知りません、また・・・銀座の事も良くお分かりになっていないでしょう、ましてや私はこの銀座の店を任されている女だという事をよくよくお考えになってください・・・・・・」

「・・・・・・」

「そして・・・良くお考えになってそれでもなお、お気持ちが変らないようでしたらまた来て下さい、その時またお話しましょう!それで宜しいでしょうか?」

「はい!分りました!僕自身もう一度真剣に考えて答えを出します、その時また伺いますのでその時は今日の様にまた僕の席に着いて頂けますか?」

「分りました、お約束いたします。」


友人は少しではありますが一歩前進した事を喜び、ママの言われたように熟慮に熟慮を重ね、ママにどう問われようとも完璧に答えるように頭を整え、その日に備えたのでした。


しかしその日が彼にとって凄まじい試練になろうとは露とも知らずに・・・・・






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はいむるぶし まりあさん まりあさんがドキドキしたらそれを想像するだけで私もドキドキ!!!キャッ!^^ (09/09/12 22:30)
はいむるぶし 軍神さん なにか軍神さんもそんな経験が有るようなコメントですね!男なら大なり小なりそんな経験は有りますよね!ましてや軍神さんの様なカリスマ営業マンなら!^^ (09/09/12 22:28)
まりあ なんかドキドキしてきちゃった…。次回はどんな展開になるんでしょう。。。 (09/09/11 21:04)
軍神 同じ金を使うのであれば、普通の素人女性を口説いたほうが、何十倍もGET確率あるだろうに・・・麻薬やパチンコと同じで、底なし沼にはまると抜けられないものよ(汗)だって銀座のママに1億円の高級マンション1室、数千万円のベンツ1台をプレゼントする大物もいる、上には上がいる、我々が頑張った所で抜け殻になって無一文、まさに女郎クモの巣にかかった蝶の如し(汗) (09/09/11 20:10)


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