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爺放談


 ■ 2009/09/14 (月) 愛と青春の旅立ち・・・・・D


彼はこれまでルーレットはおろか世のギャンブルのほとんどをしたことは無く、それどころかギャンブルに熱中している人達をどこか蔑視しているほどの人物でした。

ですからもちろんの事ルーレットのルールなど知る良しも無く、席に座ったは良いがどうして良いのか全く分りませんでした。

すると、それを察してか・・・・


「××様、ルーレットは羅紗の升目にある数字のどれが来るかを予想するゲームなのです。」

「ディーラーがルーレットを廻して中に玉を入れます、しばらくするとディーラーがベルを鳴らします、その間にどの数字が来るかを予想するのですよ。」

「今見ていればお分かりになると思いますが、それぞれが独自にチップをあちこちに置いていますわね、その置き方で倍率も変わって行きますが私達は来ると思う番号の上にチップを置いていきましょう!」


彼は言われたとおりに番号の上に何箇所か置いてみました。


「そうです!それで良いのですよ!」

「はぁ〜!」

「どうしてその番号を選んだのですか?」

「僕の誕生日とママの誕生日!」

「ま〜!それではどうしても当たって欲しいですね〜!^^」


彼は廻るルーレット盤をそれこそ穴があくかのごとく見つめていました。

その彼の背中に抱っこをするかのように寄り添っているママの暖かい体温を感じながら心の中では「当たれー!」と叫んでいました。

しかしそうは問屋が卸す訳でなく、無常にも彼の張ったチップはディーラーに持って行かれました。


「フフフ!ざーんねん!かすりもしませんでしたね!^^」

「いや!また同じ所へ!」

「フフ!そうこなくっちゃ!^^」


しかし、何度同じ所へ掛けてもチップは無常にも減る一方でした。


「××様、ルーレットは私達に向いていないのかもしれません、他のゲームにしませんか?」

「そ・そうですか・・・」

「あらあら、よほど悔しいみたいですね!」

「はい!せめて一回は当てたかったです!」

「じゃ〜最後の一回!やってみましょ!」

「はい!」


ディーラーが玉を投げ入れ、最後のルーレット盤が廻った。


(頼む・・・当たってくれ・・・)


「カランカラン・・・」


ルーレットの中で玉がもう落ちてきました・・・


「17番」


「フフフ!やっぱり思い通りには行きませんね〜!」

「ママごめん!だめだった・・・」

「こんな時ドラマだったら当たるものなんですが現実はこんなものですね!^^」

「ママもう・・・」

「さ!つぎつぎ!次で挽回!^^」


そしてママの行く方へ彼は席を立つしかありませんでした。

次にママが選んだのはカードゲーム「ブラックジャック」でした。


「このゲームは21というゲームでディーラーが配るカードの合計が21に近ければ近いほど強いって言うゲームなの・・・」

「21を超えると負けですから良く考えて止めてくださいね!そしてこれは一対一!ディーラーとの勝負ですから心理ゲームなのですよ!」

「では最初私がやってみますから少し見ててくださいます?」

「はい!」


ディーラーが流暢に繰り出すカードを見ながら彼は横目でママの横顔を見て、仄暗い中でも一際輝くそのママの透き通る肌に、そのゲームより心はどこか別の方向へと行っていました。

また、ルーレットをしていた時の背中に感じたママの温もりを再び思い出そうと、そんなことばかりに気を盗られていた時・・・


「××様!ちゃんと見てますか?次からは貴方の番ですからね!しっかり買って下さいよ!」

「は・・はい!!」

「もう!ほんとうにちゃんと見て頂けましたか?」

「あ・・え・・・」

「もう!いいです!分らなかったらお教えしますのでお願いしますよ!」

「すみません!」


しかし案の定、彼はルールがちんぷんかんぷんで、ほとんどママが指示を出してゲームは進んでいきました。

そしてしばらくして・・・


「××様!次が勝負時です!」

「は?」

「いま親はカードがあまり来ていません!次が最後の勝負で全部掛けましょう!」

「えっ?良いんですか?」

「良いのです!女は度胸!全財産行っちゃいます!」


そしてカードは配られました。

ママに配られたカードはなんと「A」そして親はママの予想通りの「4」

そして2枚目のカードが配られました、そしたらまたなんと「A」ではありませんか!

ママは躊躇無く「スプリット!」掛金更に倍額です!

そして運命の2枚目!最初のAは8、足して19です、ママは「ステイ!」そして次のAはK!もちろん「ステイ」

さー親のカードです!4の次は8、そしていよいよ次のカード!

「6」

足して「18」


「キャー!やった!勝った勝った!^^」


ママは喜び勇んで彼に抱き着き!彼は何がなんだか分りませんでしたがママのその喜び様を見て一緒にはしゃいでいました・・・・


ママは奥にある小部屋の窓口でチップを出し、換金を終えたところで店を後にしました。


「あ〜〜〜!面白かった!^^」

「はい!」

「やっぱりこれがあるから私やめられないのよね〜^^」

「でも凄いですね!最後の勝負!」

「そうでしょ!私、こう見えてもここ一番の勝負に強いのよ!^^」

「本当に凄いな〜〜!しかし最後まで分からなかったのですがチップ一枚いくらなのですか?」

「一枚?えっ?言いませんでした?1万円です!」

「えっ?」

「でも今日は控え目にしたのですよ!いつもはもっと高いのを使うのですが今日は××様も居るので控え目にしたのですよ!^^」

「は〜〜〜!!!」


と言うことは彼は何も知らずルーレットで少なく見積もっても50万は負けていたのでした・・・


「ちょっと僕には心臓に悪いです!今日はなんか初体験ばかりでしかも僕なんかが一生体験する事が無いものばかりで・・・・」

「フフフ!ごめんなさい!でも今日は次が最後!それで私との今日のお付き合いは終わりでしてよ!^^」

「えっ!まだ次ぎ何かあるのですか?」

「はい!それで本当に最後!じゃ!参りますか!」

「は・・・・・」


ママはまたタクシーに乗り、次の方面へ運転手に指示しました。


「運転手さん佃島!」


彼はその時は何も思いませんでしたが少し経って、「佃島?」

彼にはもうママが何を考えているのかが検討も付きませんでした・・・・・



つづく・・・・






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はいむるぶし サイコロさん お〜!嬉しいです!これからもご愛読のほど宜しくお願い申し上げます! (09/09/16 12:58)
はいむるぶし 告発者っち なに!インフルで!24才の愛人ってどの娘の事だ?いっぱい居てわからん!^^ (09/09/16 12:56)
はいむるぶし まりあさん ほとんどノンフィクションですが細かい部分で想像も入っております!結末はもう少し後になると思いますがどうぞお楽しみに!^^ (09/09/16 12:55)
はいむるぶし ここへさん はい!ほぼノンフィクションです!少し私の想像も入っておりますが友人から聞いた事を忠実に再現しております!まだまだ続きますので今後の展開をお楽しみに!^^ (09/09/16 12:53)
サイコロ 面白い、なんか、カイジみたい^^ (09/09/15 21:26)
告発者 おい爺!爺の24才の愛人がインフルで死んだぞ!C〜D♪ (09/09/15 19:30)
ここへ 金持ちママなんてヤクザや政治家、官僚、経営者などの悪人と関係していて裏では悪いことしているみたいだから関わらないほうがいいでしょう。芋づる式に逮捕される危険あるでしょう。 (09/09/15 14:13)
まりあ フフフ!C〜D話は一部フィクションであると読んで、結末に期待♪ (09/09/15 10:29)
ここへ 薬物の運び屋でもやらされるはめになるのでしょうか。 (09/09/15 06:52)
ここへ 違法カジノでたくさん借金をしたんだからと犯罪を強要されるわけでしょうか。これはフィクションではなくてノンフィクションですよね? (09/09/15 05:48)


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