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犬以下の生活

Author:泥酔者 ( Profile )
金が無くても失う物は何もないが、プライドを無くせば全てを失う

 ■ 2011/02/28 (月) 30m8s


私の部屋には、徐々に厚みを増してくる古びた茶封筒がある。

茶封筒の前後には、「○月○日 母→1m2s」といった具合の文字がビッシリと羅列されている。

もうお解りかもしれないが、母から貰った金の積み立てだ。

両親が私のアパートを訪れる際、少ない年金からこっそりと私に手渡してくれたものだ。

まだ現状、辛うじて薄給を得ている身だが、母はいつも手渡してくれる。

その金額も今では、遂にタイトルの桁にまで達してしまった。

その茶封筒から私は、まだ一枚も抜いたことはない。いや、抜けない。

この金は到底私には使うことが出来ないし、使い道を見出せない。

もし私が完全に失職し、1円の金も尽き果て、今すぐ何かを喉に通さなければ死んでしまうという状態になったとき、私はこの金を使うことが出来るだろうか?

いや、私にこの金を使う資格があるのか?

何かの欲望に屈し、この茶封筒から一枚たりとも抜いた瞬間、私の「人の子供」としての自負心を全て失う気がしてならない。


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チュータ 私はあなたより年上なのに、つい先日、お金を親にせびりました。恥ずかしい。私もあなたのような人を見習わねば。 (11/03/06 16:20)
泥酔者 鈴木氏>この歳になってまだ両親が生きているというのは、それだけで幸せなのかもしれませんね。 (11/03/03 02:17)
鈴木 毎度同じことを書きますが、両親がご健在で繋がりがあるというのは、俺に言わせれば幸せですよ。うちのお袋は生きてますが絶縁状態なので、少しでも絆があるのは羨ましいです。 (11/03/02 11:05)
泥酔者 記入なし氏>子に対する母の愛は普遍で無償のものという考えは、もはや過去のことなのでしょうね。母の子として生まれたことを幸せに思わなければなりませんね。 (11/03/01 22:59)
泥酔者 ポンスター氏>この私に、はたしてどんな孝行ができるものかと思案に暮れています。 (11/03/01 22:57)
泥酔者 夜曲氏>そうですね。今はせめて、親よりは後に死ぬようにしなければと思うばかりです。 (11/03/01 22:56)
記入なし 世の中には子供を虐待するような酷い親もいるってのに、あなたの母親は素晴らしい。 (11/03/01 19:21)
ポンスター 子を想う親の気持ちですね。その想いに応えるには、しっかり生きていくことだと思いますよ。どうぞ、親孝行もなさってください。 (11/02/28 23:09)
夜曲 その茶封筒は母の愛のあかしですよ。愛は偉大なり。愛に報いるためにも「死んでしまう」なんて状態にならないよう泥酔者さんは生きることを、命の素晴らしさを見つめてほしいです。僕も自戒を込めて書きます。そんなえらそうなこと言える人間じゃないので。お互い困難を克復して生きていきましょう。 (11/02/28 17:02)


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