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Transparent lie


 ■ 2009/07/26 (日) 花火大会が中止になりました。



花火大会が中止になった。
今年は雨の影響で河川が増水して危険だそうだ。

…なんて微塵も行く予定のなかった花火大会中止のニュースを
聞き逃せなかった俺は、まだアンタを忘れられないだろうか?

いや、多分アンタを忘れられないわけじゃないな。
アンタに恨み事が山ほどあって、その恨み事がアンタを忘れさせないだけだ。

悪いけど俺、意外に執念深いんだ。
爽やかな見かけによらず。

そういえばアンタ言ったよな。
「毎年相手がいなくて可哀想だね。一緒に行ってあげようか。」
とかなんとか。

つか毎年相手がいないとか決めつけてんじゃねーよ。
その年偶然にいなかっただけだよ!!
つか初めて花火大会に行ったんだよアンタと。
んで行ってから誰とも行ってないだけで。

ある意味、花火大会バージンだよ。
つったくはじめて捧げた相手がアンタじゃ報われないなー俺も。

自分が寂しいからって人の純情弄ぶだけ弄びやがって。
考えてみりゃ俺 あんとき未成年じゃねぇか。
よっ この犯罪者!!

つーか行ったらいったで浴衣で浮かれたアンタに振り回されて
俺、結局ロクに花火も見てねーし。
アンタ我儘なんだよ。

我儘すぎだよ。ホント。
わがままで自己中で身勝手で我が強くて、
多分アンタ自分で思ってるより上等な人間じゃねーかんな。
そのくせ、実はひどく臆病で、卑屈になりやすい。

例えば、「幸福」ってものが目に見えるものだとしたら、
みんながみんな必死になって「
それ」を自分のものにしようと必死になると思うんだ。

必死で手を伸ばしてそれでも足りなくて
「もっとないか」「もっとないか」って血眼にして探し回る。
そうだろ。常考。

けどアンタは
目の前にそれが転がってても取らない人だった。
いや「取れない」人だった。
頭は悪くないくせに、どこまでもマイナス思考だからな。。

「自分にそんな資格はない」とか
「もし失くしたらどうしよう」とか考えてたんだろ。どうせな。

だから、俺はそれを拾い上げて
小さな子供にボールをわたすみたいにアンタに両手で持たせなきゃいけなかった。

んでコレマタ
子供に言い聞かすみたいにゆっくり大きな声で言わなきゃいけないんだ。
『これはアンタノ分なんだから持ってていいんだよ』ってな。

そんなに気をつかってやったのに
怖がりなアンタはいつもそれを持て余して、すぐ手放そうとする。

…考えてみりゃ最後の最後までその繰り返しだったな。

めんどくさい人だよね。アンタ。
一番そばにいてほしい人間が他にいたくせに、代わりの人間ばかり選んで。
代わりに選ばれた人間がどんな気持ちかなんて考えもしない。

ホント最低。最低だよ。アンタ。

でも最後に笑った顔がちょっと綺麗だったから。
思い出の中でどんどん風化されて、馬鹿みたいに美しくなってる。

けど、それでもアンタの傍にいたかったんだから
俺が一番最低だけど。




お名前   コメント

栄人 由良さん<嘘だよ。ごめん。作り話。そうたいして切ない話でもないだろ。 (09/07/27 02:16)
由良 切ない。極み、切ない。 (09/07/27 00:31)


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