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51歳独身の日記Author:ちょこのこ ( Profile ) 死ぬ気持ちもないけれど、生きる気持ちも起きない。 |
■ 2013/10/06 (日) 第十五話・・・「正負の法則」 |
男は、その声に驚いて声が後ろを振り向いた。
その人物は、父親だった。 「あっ」 今度こそ会えたのだ。 そう思った時だった。 父の姿がぽやけ始める。 ・・・徐々に顔が変化していく。 なんということだろう、みるみるうちに老姿と変わってしまったのである。 「私のこと覚えてますか?」 その老婆は話し出した。 男は呆然と立ちすくしていると 「あなたにお礼が言いたかったのです。 もう40年も前になるわね。あなたが、この家に住んでいた中学生の頃にね・・・」 老婆はそのまま話を続けた。 男は、まだ思い出さない。 「あの時の私、子供を亡くして自分を見失い普通じゃなかったの。 近所の皆さんに変人扱いされたことも気がつかなかったくらい。誰も私に近寄らなかったわ。 辛く悲しくて、その気持ちが顔つきにも出て鬼の形相だったと、後にに聞かされたの。 まだ、思い出さない? 精神も体もおかしくなり倒れていたのかな。そんな時、あなたは声かけてくれて水を飲ませてくれたわ。」 ここまで話を聞いて、男は思い出した。 自宅のすぐ裏に寺があり、そこに人形を背負って砂遊びしている女性がいて近所の噂になっていた。 子供たちからは、石を投げられたり蹴られたりしていた。 あの日、あまりに苦しそうなので木陰に連れていき、湧水を汲みに行って飲ませたのだった。 しかしその時は、こんな所を同級生に見られたくないとの思いから急いで後にしたのだった。 「よかったわ。思い出してくれたわね。私ね・・」 老婆は、その後の話を語った。 「あの時、私本当に危ないとこだったの。たった一杯の水で助かったのよ。 もう何日も食事していなかったから。」 男は「そうだったんですね。でも、あの時は本当に水をあげただけです。そんなに言われるようなことは・・・」 と話した。 「あのね、あの時私はまだ死ぬ時期ではなかったの。それをあなたは助けてくれたの。 あなたにとっては些細なことでも、私にとっては大きかったの。 まだやるべきことがあったから。だから、あなたには感謝しているの。 私は、あれから10年後に死んだのだけど、それは寿命だとわかりました。 つまり、ちゃんと卒業証書もらって旅立てたの、この意味わかる? 途中で旅立ったら大変なんだから。ありがとうね、本当に」 「私もあなたに助けられたわ」 突然、老婆の隣に小さな女の子が現れた。 「俺はお前に席を譲られたよ。ありがとな」 「僕に傘をくれたの覚えてる?助かったよ」 次から次と、小さな感謝が伝えられた。 「お前は、これだけの得を積んでいたのだな。 なのに、この行動はもったいないぞ。」 今度は、髭を生やした中年男性がやって来た。 つづく |
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コメント
ちょこのこ 縁の無いところは行きにくいてすね。かといって、寺も話のできる場所ではありません。なので聞いてみました。ありがとうございます。 (13/10/07 18:00)
ひくいどり 自分のところにコメントくれた話ですが、話を聞いてほしかったら、電話してみてください。合いそうもなかったら、行くのはやめたほうがいいです。 (13/10/07 13:10) ちょこのこ ろくすけさん、お誉めくださり、ありがとうございます。美輪さんの話は何を聞いても納得してしまいます。ただ、ひとつ捉え方で異なるのは、現世のみで考えるのか、死後まで入れて正負の法則を見るのかです。この世で不幸な人もいます。 (13/10/06 22:53) ちょこのこ ひくいどりさん、こんな学の無い人間が書けるんだから、何か挑戦してみてください。思い出話に脚色するとか (13/10/06 22:49) ちょこのこ 不滅の素人さん、感謝されて怒る人や気分悪くする人いませんからね。感謝されたかったら、まず自分からってことです。 (13/10/06 22:46) ろくすけ 正負の法則は美輪明宏さんの本で同じタイトルのがありますね。僕はそれらが真理だと確信してます。奥深い小説で面白いです。 (13/10/06 16:49) ひくいどり 自分も何か書こうと思ってるんですが、何も閃きません(^^;徳は誰でも積めるんですね。 (13/10/06 01:44) 不滅の素人 「感謝」って良い言葉ですね。 (13/10/06 01:19) |
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