日記HOME TOP タイトル一覧 月別 


転職活動日記


 ■ 2004/11/17 (水) いろいろ。


 待遇うんぬんの話を聞きに行った。
 試用期間は契約社員。保険とか自分で払うのめんどーい。
 試用期間中は、今より給与は下がるけれど、まぁ仕方ないかなー、残業減るならいーかなー、と思えたので、とりあえず来年からはそこで様子を見る(見られる?)ことにする。
 転職活動終了? でも試用期間で切られるかもしれないけどもねー。

ーーーー

 最近、仕事が出来る人、出来ない人ってのは、仕事の才覚というより、「人間性(性格)」の部分ではないか?とか考える。
 とりあえず、「仕事出来る人」ってのは独特の性格があるよね。
 切り替えの早さとか、決断力の早さとか、フィードバック(環境への適応が)できるか、とか。

 私は職業柄、沢山の若い人の悩みを読むのですが。何故なら、「明日元気になれる系」のサイトを作る仕事だから。いわゆる自己啓発系って奴ですな。その悩みを見ていても思うのですが。
 仕事で正しいこと、適切なことをするってのと、人間関係上手くやるってのは必ずしもイコールではない、ということを分かっていなかったり。
 どうも、ゆとり教育世代の人は「頑張ること」がいいこと、誉められること、と思いがちなのですが、仕事ってのは「結果を出すこと」がいいことである、という原則を忘れていたり。←それが仕事(プロ)ってもの。
 超基本的なことになりますが、仕事において一番エライのは、頑張らないで結果を出した人だ。結果は出なかったけれど、頑張ったから認めてくれってのはオカシイ訳よ。
 頑張らないで結果を出した人>頑張って結果を出した人>頑張って結果を出せなかった人>頑張らないで結果も出せなかった人。
 ってのが、仕事においてのヒエラルキーである訳ですね。この原則はあまりこのサイトでは共感されないだろうが、共感うんぬんじゃなくて、原則。
 あと、「自分は(それで自分自身が損することがあろうが)こーいう人間である。自分を変えるより、こーいう人間であることをまず他人に認められたい!!!」という意識の強すぎる人(自己イメージの強すぎる人)は、結局、環境や他人の意見や、自分がその性格で損したことなんかも、結局自分にフィードバックできずに自分の中の自分像(はっきりモノを言えない自分、とか、くよくよする自分とかも自分の中の自分像(イメージ)。)に囚われてしまうから、まぁなかなか、なんというか、仕事が出来ないね。(プロにはなりきれない。)。 自分を変えたがらないで、素のままの自分とやらが受け入れられることを望む(優先する)人。
 この手の人は大抵において、「完璧主義」でまぁいいやってのがないと思う。現実と理想のギャップが許せなくて、悩んでる、苦しんでる訳だから、結果的に完璧主義になるに決まってる。

 大抵の悩みは「幻想」と「現実」のギャップといいますが。

 例えば、彼氏がこんな酷いことをする、という悩みは、「幻想の彼」と「現実の彼」とのギャップ。
 で、会社の悩みは、幻想の職場と、現実の職場のギャップ。
 自分の中の自分像から来る類の悩みは、「幻想(イメージ)の自分」と「現実の他者からの自分への評価」のギャップから発生する訳で、どんな悩みも、「現実」の方を見た方が良い時、というものが来る訳です。いつまでも自分の中の勝手な理想の彼氏像を見ているより、現実の彼氏の方を見た方が「建設的」な時ってのが来ると思う。

 大体、他人が自分を見てどう思うかなんて類のことは一番、コントロールできないものであって、それが「個人の自由」なのであり。まぁ、ぶっちゃけ悩むだけ無駄なのだ。
 そのアタリの、現実と理想の「折り合い」みたいなものを上手くつけられる人が仕事の出来る人かな〜と。
 いつまでも自分の理想とおりに動いてくれなかった他人(嫌な上司や同僚)のことなんか悩むだけ無駄なんである。
 他人ってのは、自分の思いとおりに動かないからこそ、他人である訳だから。
 いつまでもこの「基本原則」の部分で苦しんでる人ってのは、「他人と自分の距離が上手く取れてない人」と言える。
 「仕事で正しいこと、適切なことをするってのと、人間関係上手くやるってのは必ずしもイコールではない」のだから、正しいことをしたのに(若い人の言葉を使えば頑張ったのに。)、あれから同僚が冷たいとか悪く言われた、とかいう悩みは成り立たない訳で、あなたは「正しいこと」と「職場の円滑な人間関係」とを天秤にかけて、「正しいこと」を取ったのだから、嫌われても胸を張っていればいいのだよとしかいえないんだけど。大体注意されたり意見されたりして、気持ちの良い人がいる訳ないんだからさ。
 大体どんな人間関係の話も、両側から話を聞いたら、どちらも「とても苦しんでることは分かるし、とても共感できるけれども、でもそうなってしまったのは、あなたにも責任があるのでは?」というアタリで落ち着くと思う。どちらが正しい、とかはありえないと思うな〜。

 私も会社でお局気質の女性の仕事が全く出来ない、自称鬱かなんかでとにかくよく休む同僚に足を引っ張られた上に嫉妬から虐められて、無視されたり、仕事を押し付けられたり。あることないこと告げ口されたりしているが、その人がここで日記を書いたら、きっと仕事の出来ない辛さや、そこからくる焦りみたいなもの、会社に行きたくてもいけない、みたいな話にみんな共感するだろうと思うし、多分、その人なりに頑張っていない訳ではないだろう、と思うから、私も彼女の気持ちは分からないでもない。
 でも、とにかく仕事という観点でいうと邪魔。大体この仕事、頑張っても駄目でした、で許される職業じゃないし。
 クビにしろ、とまでは言わないけど(よくあんだけやらかして辞めないなー、とは思うけど)、配置転換すべきなのに、しない上の考えることが「仕事」という観点で全く理解できないので、自分が辞めることにした。
 自分が決めたことなので、彼女に対してどうこうは思わない。私は、「仕事」という観点では正しいことをしていて、それで嫌われるのは仕方ないからだ。引継ぎだけはしたくないけどね。無理だから。
 会社が私より彼女を取るなら、それでいーじゃないか、どうせ結果は出るんだからね。

ーーー

 最近、「自己啓発」という観点で、ネットで安易に「共感してもらえる」というシステムは、いかがなものだろう?と考えている。
 私は、これからの時代に「美しい」のは、生きるための演技である、という演劇人達の主張を信じるので、「素のままの自分を受け入れられたい幻想」に関しては非常に懐疑的だ。
 君は駄目な君のままでいいよ、というメッセージはなんて無責任で残酷なんだろうとそろそろ皆さん思いませんかね?
 私は「あなたの気持ち分かるよ」、と言ってあげたいのではなくて、あなたに幸せになって欲しいのだ。それが本来のアドバイスだし、他人が出来る唯一のあなたのために出来ること、じゃないか。

 鴻上尚史「ロンドン・デイズ」より以下引用。

 ふと、日常の演技には、二種類あるんじゃないかと思った。ひとつは、「死なないための演技」。たとえば、いじめられた子供が、それでも、かすかに笑いながら「平気、平気」と呟く演技は、「死なないための演技」じゃないだろうか。上司に怒鳴られているサラリーマンが、頭の中で「俺は今、怒られるサラリーマンの役をしている」と自分を壊れないように納得させている過程が、「死なないための演技」じゃないのか。サラ金に就職した若者が、債権者に向かって「腎臓のひとつぐらい売って、金、返せよー!この野郎!」と叫べるようになるために学習したものが、「死なないための演技」なんじゃないだろうか。
 そして、もうひとつあるとしたら、それは、「生きるための演技」なんじゃないか。
 よりよく「生きるための演技」。たとえば、世間体なんか気にしてないと胸を張る時。あなたが幸せになることが私の一番の望みですと、口に出して言う時。他人の悪意に気付かないふりをしようと決めた時。

 引用終わり。

 死なないための演技や生きるための演技が、「演技だから、無理をしてるから、苦しんでるから」と人々に受け入れられない傾向が強まっているけれども、私は「死なないための演技、よりよく生きるための演技」こそ、人間の美しい所だと思う。
 もうほんと、何でも本当の気持ちやら本当のことやらをゲロゲロ吐くのが美しいとかいう、時代はウンザリだ。
 美しいゲロがある訳ねーだろ。! ここでゲロ吐くとみんなの迷惑だから、トイレまではガマンしよう、という行動こそが美しいのだ。それがよりよく生きるための演技だ。
 吐くとそりゃ一時的にはすっきりするかもしれないけど、吐くのが癖になると、拒食症だよ。不健康だ。で、結局、みんなその場から動けなくなってるじゃないか。
 もうみんなが、みんな、次々と貰いゲロしてるみたいな時代は本当にうんざりだ。

 よりよく自分を変えるって、良いことじゃないですか。
 そんなに皆、自分を変えたくないんだろうか?自分が嫌いなんだったら、変えたって痛くないはずだけど。結局、同時に発生する「努力」が嫌なのかなー。
 「楽」がいいことだから? 楽と楽しいは違うのにねー。


お名前   コメント

NikU いつも文章を拝見しておりますが、私の心にぐさっと突き刺さるものがありますね。。。まったく反論できないところが素晴らしいです^^;; 私なりの言葉に置き換えると、ペルソナを作って個人主義的に生きろよ、っていうのが、みにさんの主張の骨格だと思うんですが、日本ってそういう生き方をしてるモデルが周りに少ないから、なかなかそういう生き方に気づきにくいのもあるんじゃないでしょうか。それでやっていく自信もなかなかなかったりして。 それができれば、かなり風通しの良い国になるとは思うんですけどねえ。 (04/11/20 09:28)
みに 喜びがうんぬんというよりも、楽になるでしょう。 (04/11/17 21:11)
幸運を祈る 自分を変えるう〜ん大変かもしれないですけど、変えた時の喜びは凄いんでしょうね。 (04/11/17 19:14)


[前] 節約な気持ち。 | [次] 働き方について考える。


転職活動日記TOP

タイトル一覧 月別