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なんとなく・・・。


 ■ 2008/01/31 (木) vol 12 「苛立」


赤ん坊の右手には「数字」が刻まれている。

じゅんは赤ん坊にした女性を放って立ち去ることはできなかった。

じゅんがワープしたのは、じゅんの実家からかなり離れたところだった。

「あの男はみゆを殺せない。」

じゅんはもう、チカラを使わなくて済む。そう考えていた。

じゅんは赤ん坊を抱き。コンビニに入った。

ATMでお金をおろした。

じゅんはタクシーを呼び、駅に付く。

「そうか、この子の親きっと心配するだろうな・・・。」

「でも、年齢を戻せば、きっとチカラを使う・・。」

じゅんはこの状況をどうすれば良いのか?

そればかり考えていた。

すやすや寝る赤ん坊。

「この状況を整理するには、チカラを使うしかないのか?」

消せない「数字」に苛立ちが募る・・・。

もちろん、みゆや家族に連絡を取ることもできない。

「父さんたち、心配しているかも・・・。」

とっさにとった行動に後悔するしかなかった。

じゅんが苛立っているのを赤ん坊が気が付き、泣きはじめた。

「ごめんよ。お前も被害者だもんな。」

列車は夜の山間を走る。

「このまま、人目を避けてお前と暮らそうか?」

闇に消える列車を見送り、乗り換える。

ドアが開き、列車に乗り込むと耳元で男がささやく。

「みゆを殺せないとでも思っているのか?」

振り返ると誰もいない。

「クソ・・・・・・。」

じゅんは自分の境遇を呪った。







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