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亀さん@Tokyo(´ω`)Author:鈴木 ( Profile ) |
■ 2010/11/04 (木) ホームレス見習い Part3 |
中に入ると、エレベーターの脇に各階の案内が表示されていた。
それによると、二階と三階のテナントには会社が入っていて、四階から七階は一般住居と書かれていた。 試しに二階へ行ってみる。 エレベーターを降りるとタタミ三畳分位のスペースがあり、会社の入り口には玄関マットが敷かれていた。 ここなら寒さに震えることなく眠れる。 さっそくディパックを枕に寝転んだ。 快適とは言い難いが、外で寝るよりかはマシである。 あっという間に眠りに落ちた。 途中、住民が出入りする音で目が覚めるが、幸い不法侵入していることはバレずに朝を迎えた。 それにしても、ホームレスも楽ではない。 寒さに震え、人目を気にしつつ寝床を探さなきゃいけないし、わずかでも荷物を持って長時間移動しているとジワジワと疲れる。 おまけに熟睡出来ず食事も満足に取れないから、精神的にもかなりしんどい。 こんなことを何十年もやっているホームレスもいるのである。俺にはとても真似出来ない。 年をとって何もかも失ったら路上生活も至仕方ないと呑気に考えたが、その考えは間違いだった。 そうならないよう日々努力し、生活苦に陥った時は行政やボランティアの助けを借りてでも住居を確保せねばならぬことを痛感した。 早朝五時、マンションを出て駅へ向かう。 今日は池袋で面接だ。 電車に乗るまで四時間程あるので、再びマックで時間を潰す。 120円のコーヒーと100円のソーセージマフィンが空っぽの胃袋に染みた。 履歴書を書く右手が僅かに震える。 明日の自分はどこにいるのか、夜明け前の空と同様、正に一寸先は闇であった。 次回、最終回 |
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