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ボロクソ駄目日記


 ■ 2010/03/09 (火) 船5


ピータ「予想以上か・・そろそろ御前達の出番だ」
空間が歪み、人影が浮かび上がりシルエットを成していた、もう一人は天井を突き破って現れた
一人は銀色のスーツにヘルメット、片手には刀を構えている、もう一人はボロを纏った老人だが鍛え抜かれた身体から闘気を立ち上らせていた
「久しぶりだな・・スネーク」
ヘルメットが喋った、スネークと呼ばれた男に一同が振り向く
チンミ「知っているんですか?」
スネーク「グレイ・ファックス・・!、オマエもこの世界に飛ばされたのか!?」
フォックス「貴様とは切れない縁らしいな・・」
オロ「フォ、フォ、ワケの判らん世界に飛ばされて退屈しとった所じゃ」
スネーク「よせ!フォックス!こんな世界まで来て私情を持ち込む気か!?」
フォックス「オマエの存在こそが、俺の生きる意味!いくぞ!」
フォックスがスネークに切り掛かる、スネークはナイフで受け身を取り弾き返す、オロがチンミに殴り掛かるが紗夢がガードする
チンミ「 紗夢 さん!」
紗夢 「うちの授業員候補にキズを付けるのは許さないアルね」
オロ「ほう・・・娘か、面白い・・・」
ピータが逃げるとクレアが後を追う
スネーク「チンミ!ハッサン!先に行け!」
紗夢「チンミ、無事に帰って来るアルよ
チンミ「スネークさん!紗夢さん!」
ハッサン「おっさん達!死ぬなよ!」



ピータを追ってハッサン、チンミ、クレアの3人はカジノ広場へ出た、新手のキラーマシンが2体集められていた乗客を人質にチンミ達を待ち構えていた
少女「お兄ちゃん!」
チンミ達が近寄ろうとする二体のキラ−マシンが立ち塞がる、ピータがキラーマシンを尻目に走り去りクレアが後を追う
ハッサン「チンミ!先に行け!」
チンミ「ハッサン!」
ハッサン「心配すうるなて!これでも死線は潜り抜けて来たんだ!、それにこいつらの相手なら慣れてるしんな!」
ハッサンの意志を読み取ったチンミは”判った”と頷いてクレアの後を追った
          *
ガラ「ギズム!気は確かなのか!?、連中をここに連れてくるなんて!」
ギズム「正気では無いとこの仕事はやってないさ・・・俺は奴と戦ってみたいのさ、ガラ」
ガラ「馬鹿な!、俺達の仕事を忘れたのか!」
ギズム「オマエには判らんだろうな・・・さて準備をしておくか・・・」
          *
ピータが船室の前で止まった
クレア「?!」
ピータ「俺が案内するのは此処までだ・・・、そしてこの部屋に入れるのは一人・・・」
クレアの後ろからチンミが駆けつけてきた
ピータ「行け、お目当ての人物はあの部屋の向うだ」
クレアが船室に突入し、チンミが後を追うがピータが立ちはだかる
ピータ「貴様の相手は俺だ・・・」
         *
船室に突入したクレアを発見するなり賊達が切り掛かるが、尽く斬り返され骸と化していった。
ギズム「良く来たな・・・クレイモア」
中央の制御室からギズムがクレアを出迎えた
クレア「おまえは!」
ギズム「久しぶりだな、クレイモア・・二年振りか」
クレア「地獄から蘇って来たか、死に損ない」
ギズム「地獄・・・・そうかもな・・あの時俺はオマエに斬られた、そして一度は死んだ・・、だが・・・
俺はある組織によって蘇った、おまえに復習する為にな・・・」
凄まじいスピードでクレアが斬りかかると大剣はギズムの身体に深々と突き刺さる、手応えを感じ取ったクレアの身体が衝撃と共に弾き飛ばされる、頭を振り意識を取り戻すとギズムに意識を集中した、”馬鹿な確かに手応えはあった筈だ”ギズムが身体に突き刺さった大剣を突き放り投げると体が盛り上がり変形し始めた、身体は見る見る内に大きく変形し怪物と化している皮膚組織も白い装甲版と化し関節の隙間からは筋肉が見え隠れていた、頭に生えた角から東洋の鬼を思わせた、右胸からはガラス装甲らしく心臓が見えていた
ギズム「見ろ!この体を、俺は新しい力を得た!貴様ともう一度戦う為にな!」
クレアが身構えるとギズムが両手を広げて叫ぶ
ギズム「来い!クレイモア!」
クレアが賊の持っていたサーベルをギズムに向けて放った、ギズムが払いのけるクレアに視線を向けるが
床に刺さった大剣を抜き取ったクレアがギズムの左腕を斬り捨てる
クレア「私もあの時までのままと思うなよ”妖魔”」
ギズムが左腕を傷に当てると触手が絡まり傷口が瞬時に縫合される
ギズム「言った筈だぞ、俺も新しい力を得たとな」
        *
ハッサンが残りのキラーマシン片づけると仁王立ちの状態で機能を停止した
ハッサン「ざっと、こんなもんよ!」
乗客達の縄を解き、安全を確認しチンミの元へ行こうとするハッサンの前に男が立ちはだかる
ハッサン「オマエは!」
彼の目の前にいたのは、かつての仲間だったテリーだった
ハッサン「テリーおまえもこの船に乗って来たのか」
近寄ろうとするハッサンの腹部に剣を突き立てる
乗客達の悲鳴が挙がる声が聞こえた、腹部に異様な熱を感じた瞬間、体中の力が抜けその場に倒れ込んだ
ハッサン「テリー・・・おまえ・・」
ハッサンに一瞥を加えテリーが立ち去って行く、そして彼の意識は其処で途絶えた

        *
ピータがナイフを器用に操りながらチンミを斬りつけていく、チンミはかわしていくがスピードには着いていけず致命傷を避けるのに手一杯で、体中には切り傷だらけだった
ピータ「どうした?逃げてるだけじゃないか」
チンミ(何て人だ隙を見せようとしない、迂闊に飛び込めば瞬間にやられる・・どうしたら)
周りにある物に目をやる
チンミ(一か八か・・・・)
チンミが壁伝いを跳ねてジャンプしていく、ピータが巧みにナイフで斬り挙げていく、幾つか切り裂いた袋から消化用の粉が吹き上がり粉塵があがり次第にピータの視界が遮られていく
ピータ「そこか!」
粉塵の中に人影が写りナイフを放つと、次第に粉塵が晴れ視界が戻るとズタボロとなった赤いチャイナ服にナイフが突き刺さっていた
ピータ「何?!」
予測外の事に動揺するはピータの背後からチンミの跳び蹴りが炸裂しピータは意識を失った
チンミ「消化粉がなきゃヤラレてた・・・」
そう呟くと、クレアが消えた方角へ脚を急いだ
        


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