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ボロクソ駄目日記


 ■ 2010/03/04 (木) 船2


デッキでは人だかりが出来ていた、一人の筋肉質の青年=ハッサンが何事かと覗き込むと、マストの上に赤いチャイナ服を着た青年が帆を畳むマストの端に手を伸ばしていた地上までの高さは10メートル落下すれば命は無いだろう、
「もう少し・・」
少年が手を伸ばし、指先が端にひかかっていた帽子に触れた途端、帽子が落下した慌てて掴むが今度はバランスを崩し滑り落ちてしまった、野次馬達の悲鳴があがる誰もが落下後の悲惨な光景を想像した、しかし青年は寸前の所で片手でマストを掴んでいた、だが限界はある、騒ぎを聞きつけた船員達が仲間にマットを持ってくるよう指示を出す、だが間に合わず少年は手を放し重力にしたがって落下していく、今度こそ駄目かと思った瞬間、信じられない光景が起こった落下する直前1回転して着地の体勢を取ろうとした、だが、落下地点にハッサンが両手を広げて受け取ろうとした
その場でバランスを崩し少年はハッサンの上に取れ込んだ
        *
男は客席に座り込み周りを見渡していた、ここまで来れば暫くは安全であろう、後は次の港で仲間に例の物を渡せば仕事は終わる・・・この任務は何としてでも成功させなければいけなかった・・この為に何人もの仲間が命を落とした、何としてでも成功させなくては
            *
テッサン、チンミの2人は医務室をでて客室へ向かっていた
チンミ「それじゃあ、大工の修行為に世界を旅しているのか」
テッサン「ああ、やっぱり世界は広いからな、戦争中と言えども、修行の手は緩めちゃならねーて親父に無理矢理出て行かされ、こうして旅をしてるてワケさ」
マストの上から落下した2人は命には別状はなく、外傷にも問題はなかったが、船医からは船医にキツイお灸を据えられた、食堂へ行くと先程の女の子が両親と一緒にドアの前で待っていた、女の子がチンミに気付くと駆け寄って来た
女の子「お兄ちゃん!さっきは帽子取ってくれてありがとう!」
チンミ「今度は気を付けるんだよ」
うん、とほほえむ少女の後ろから両親が2人に近づいて来た
父親「先程はこの娘の為にあるがとうございました」
母親「この娘たら、この帽子がお気に入りで旅行に行く時はいつも持ち歩いて」
父親「宜しければ、夕飯でも御一緒にどうですかな」
チンミが何かを言い掛けた時に少女が一緒に食べようよと手を引っ張る
ハッサン「いいじゃねーか、此処で知り合ったのは何かの縁だしよ」
チンミ「そうだね、じゃあ、よろしければ」
少女はやったーと手を叩いた
        *
見張りの船員が夜の海に点滅するライトを確認すると
仲間に報告する
船員「船長、救難信号です」
船長「何処からだ?」
船員「12時の方向、この船の直ぐ近くです」
船長「避難民か?、船を直ぐに寄せろ」
      *
船がボートの腋に止まると直ぐに救命用ボートが向かった、ライトでチェックするとボートには数名の男達が乗っていた、到着して安否を確認しようとする船員の目の前を何かが光ったと思うと彼の意識はその場で途絶えた、他の船員が状況を確認する間も無く他の男に喉を切り裂かれ、その場に倒れた
         *
チンミ「ふー喰った!喰った!」
満たされた腹をさすりながらベッドに倒れ込む、少女の家族に夕飯を御馳走されたのだが、ハッサンの食欲は凄まじくあっという間に皿に注がれた料理を平らげてしまった、このままでは自分の分も取られてしまうとついつい自分も張り合ってしまった、少女の父親はこの船の料理長を担当しており2人の食べっぷりに感心の笑みを浮かべていた、夜が開ければ目的地であるアルテアだ、噂では帝国から逃れてきた人々が反乱軍を組織している街だという、しかし、ハッサンや少女の家族達との別れが少し寂しく感じられた、窓から海を眺めながらウトウトしかけた時、部屋の外から銃声と共に悲鳴があがり飛び起きた


チンミが客室を飛び出すと、銃で撃たれた乗客の死体が転がっていた、(一体何が・・・)頭に何かが当たると後ろから誰かが話しかけて来た
「動くな、そいつのようになりたくなかったら、そのまま両手を上に上げ、前へ・・・」
男は振り向きざまに放ったチンミの嘗手をくらい気絶した、だが、間髪いれず新手が現れ銃を向けてきたが
後ろから現れたハッサンの木槌を使った背後からの攻撃により倒れる
チンミ「ハッサン!」
ハッサン「大丈夫かチンミ?」
チンミ「ああ、けど連中何者なんだろう?」
ハッサン「さあな、だが海賊にしちゃ手が込んでる」
         *
男「ギズム、船室は占拠した後は後部にある客室だけだ」
仏頂面の男がギズムと呼ばれたリーダに話しかけた
船長「おまえ達!いったい何が目的だ!」
船長は船員達とは別の場所に縛られていた
ギズム「そうだ、この船を頂く」
船長「船を渡せだと?」
ギズム「そうだ、この船は『旧世紀』の技術を使っていると聞く、船内にあるコントロール、及び船の指揮権を渡せ」
船長「そんな物は知らん!我々は呪われた文明の遺産に頼る程おろかでは無い!、第一この船は客船だ!」
ギズムが鉈を抜くと船員の頭に振り下げた、船員の頭が西瓜割の用に二つ割れた瞬間血が噴き出す
ギズム「口答えする度に部下達が死ぬ事になる、用件は一つだ船を渡せ・・・」
男の一人がギズムに近づき耳打ちする
「客室の制圧に出ていた、マーチンとピノがやられた
今追撃に何人か出したが応答が無い」
ギズム「探して殺せ・・・」
           *
追撃に現れた賊を片づけると、2人は大広間に到着した、警備に回っていた船員達の死体が至る所に転がっている、死体はどれも喉を切り裂かれていた所を見ると背後から襲われたらしい
ハッサン「いったい、何が起きているんだ」
チンミ「判らない・・・けど奴等が敵と言うことだけはハッキリしてるよ」
その時、別室のドアが開いき新手の賊が銃を発砲しながらつこっで来た、チンミが素早くソファーの後ろに身を隠す
チンミ「ハッサン!大丈夫かい?」
ハッサン「ああ!しかし、こうバンバン撃って来られちゃ動けないぜ!」
(このままじゃ、袋の鼠だ、かといって動けば蜂の巣だ・・・どうすれば・・・)
”伏せろ!”と言う声と共に新手の足下に何かが投げ込まれた爆風があがり、兵士達がバラバラに吹き飛ぶ
噴煙が止むと同時に男が立っていた
チンミ「貴方は一体・・・」



         



男が賊か武器と弾をとると進み出す
男「死にたくなければ手を貸せ」
     *
ギズム「情報が違うな、ガラ」
ガラ「そんなハズは・・・この船は客船だ武器の持ち込み禁止されてる」
ギズム「どのみち、手は打っておかんとな、コリンズとピータをよべ」
      *
3人が進むと男が制した、柱の裏に隠れると4人の賊が女と戦っている、女は赤いチャイナ服にミニスカートという姿だ、しかし風貌から予想も付かない攻撃をし、あっという間に賊を始末していく、新手の賊が銃を発砲しようとするが、何処からか飛んできた銃弾に気付かず眉間を打ち抜かれた、男の放った銃を合図にチンミとハッサンが攻撃を加え始末した
女「何するアルカ!こんな奴等一人で充分ね」
ハッサン「おい、助けてもらっといてそりゃないだろう」
蔵土縁紗夢「私には蔵土縁紗夢て名前ネ!あんたじゃないある」
ハッサンが何かを言い掛けようとした時にチンミが制した」
蔵土縁紗夢(この肉だるまとオヤジの中ではマシな方アルネ・・・・)





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