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ボロクソ駄目日記


 ■ 2010/02/19 (金) ビクトル


目を覚ますと何処かの寝室だった、服はいつの間にか
着替えさせられている、その時ドアが開いた、ダンはギョッとした、現れたのは人間では無かった、飾りだろうか?頭に花のような物を付けていたが体の皮膚は樹木のそれと似ていている、おの後ろを精気の無い少女が食事を運んできた
森ジジイ「おお、気がついたな、それにここは・・」
ダン「僕はいったい・・・」
森ジジイ「心配せんでもいい、何処から来なさったか知らんが此処は安全な場所と言えば良いかの、まえさんは村の近くで倒れていた所を近くの連中が此処まで連れてきたんじゃよ、いやはや、運がいいわい、森の中じゃったらとっくの昔にモンスター達の餌食じゃぞい、ちょっと失礼」
森ジジイがダンの腕を取った、枯れ枝の用に細い、というよりも枯れ枝のようだった
森ジジイ「ふむ、問題はないようじゃな、これなら直ぐにでも動けるじゃろう、いやはや若さかのう羨ましいわい、はははは」
エミリー「これ、お腹空いてると思って、お口に合うか判らないけど」
エミリーがパンとスープを差し出した
スープを口に運ぼうとした瞬間、視線を感じて窓を見ると、更にギョッとした何十人もの種族の魔物達が窓という窓からダンの様子を伺っていたのだ、その光景はお化け屋敷のようだ
森ジジイ「こりゃ!!おまえ達!落ち着いて食事も出来んじゃろうが!」
森ジジイの怒鳴り声と共に野次馬と化した魔物達は駆け足に退散していった
森ジジイ「すまんのお若いの、人間なんぞが村に現れるのはチビ以来なもんでの」
ダン「チビ?」
森ジジイ「森に住む子供じゃよ、モンスタ−と一緒に暮らしてたのを村長が見つけて連れて来たんじゃが、モンスターとの暮らしが長かったのか、ちょくちょく村を抜け出しては森へ帰っていくんじゃよ」
その時ノック音と共にフランケンシュタインのような大男が現れた
森ジジイ「おお、ビクトルか、どうした?」
ビクトル「村長が呼んでいる、支度が出来たら来てほしいみたいだ」
森ジジイ「おお!いかん!いかん!、客人を連れて行くのを頼まれておったのをすっかり忘れておったわい!はははは」
エミリーがダンの側に着替えを置く
エミリー「あなたの服、汚れてたから、変わりの服を調達してきたわ」
食事を済ませたダンはエミリーから貰った服を着るとビクトルの案内で村長の家へ向かった



誰もが緊張の面持ちで会議を見ていた、謁見の間に在籍する全ての兵士の目に異様な光景に移っていたのだ、自分達が此処に在籍する事が許されているのかさえ疑問に移るのだ、それもそうだろう今この広間に集まっているのは各地で名を轟かせている人物ばかりだからだ、自分達の祖国であり国王でもあるパルメキア帝国の皇帝マティアは肩まで伸びた青い髪とミスリルで作られた甲冑に似合わず女性のように化粧をしているが得体のしれない妖しさを醸し出していた、辺境の地に済む100の戦闘部族をまとめ上げ、難攻不落とも言われた国々の一つファイヤーウッズを一晩で滅ばしたとされる古の巨人族デス=アダー総司
パラメキア大陸の西に位置するロンダルギア地方を制圧している大神官ハーゴンは不気味な笑みを浮かべている、黒魔術の第一人者でもあり悪魔を操ると言われている大司教ガリウス、ハイラル王国でクーデターをおこし、現国王となったゲルド族の王ガノンドロフ
東方の国よりやって来た言われるナマズ太夫は噂では皇帝と同じく魔物を操る事が出来ると言われている、エレシア大陸から来た言われる魔物達の首領ダーム、は不気味な沈黙を守っている皆大陸にその名を轟かせた覇王達である、いったい此処で何が話し合われるのだろうか?
皇帝「さて、今回集まってもらったのは他でもない悪い知らせと良い知らせを諸君に持って来た」
ナマズ太夫「まずは、悪い知らせから聞かせてもらおうじゃねーねか」
せかすようにナマズ太夫が訴えると場の空気がかすかに張り詰める
皇帝「ペルシア公国に侵攻した軍勢が壊滅した」
デス=アダー「ほう・・・」
ガリウス「馬鹿な・・・あの国に軍勢を打ち倒す力などあるはずがない」
ペルシア公国、パルメキアから南東に位置する小さな国で「旧世紀」の遺跡が数多く存在する場所でもある
全公王が病死した後、娘であるプリンセスが王座を引く事となったが現在行方不明となり彼女の叔父、前公王の弟アサンが公王となった、その後ペルシア公国は防衛として軍備増強を注いでいるが周辺区域には『モンスター』はおろか『功性生物』を使役する技術も持たってはおらず帝国やハイラル王国の軍勢を破る程の力は持っているとは思えなかった
ハーゴン「旧世紀の遺跡か・・・」
ガンドロノフ「あの国に遺跡を復興させる技術があるとは思えんが」
デス=アダー「可能性はあるな」
ガリウス「あるいは、連合国家の加盟協力か・・・」
現在彼等の軍勢に対抗している組織は二つ、フィン王国の残党や地下組織から形成されているレジスタンスと帝国の侵攻に異を唱えローレシア、ラダトーム、ドマ、パンドーラ、タスマニカ、ホルストック、ガンディーノ、レイドック、フィガロといった9つの国家群から成る連合国である、しかしいずれの敵対組織も帝国を筆頭とした同盟軍に対しては敗戦の色は見えていない
ハーゴン「もしや、辺境国家群か・・・」
ナマズ太夫「辺境国家群?何だそりゃ?」




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