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U_sanのいいんですよ。それで。


 ■ 2014/08/02 (土) 断砂利って無理か〜


[捨てられないもの]
以前はいったボランティア先でもらった折り鶴。
ついさっきあったことを忘れてしまうおばあさん。
テーブルに座り、朝から晩までひたすら折り鶴を
作り続ける。となりの席に座ると「あなた誰?」
「今日だけボランティアの○○です。」「嬉しい
わ。これもっていきなさい。」折り鶴を数羽いただ
く。2分としないうちに「あなた誰?」「今日だけ
ボランティアの○○です。」「嬉しいわ。これを
もっていきなさい。」折り鶴を数羽いただく。
「先ほどいただきましたよ。」「あら、そうだった
かしら?じゃー私の部屋にいらっしゃい。ベッドと
タンスしかない殺風景な部屋タンスの上に所狭しと
埃のかぶった折り鶴が敷き詰められている。「まだ
あるわよ。」とタンスを開けるとまた折り鶴。」
休憩時間に職員に聞いた。「あの方は前の施設で折り鶴
を教わって、それ以来ずっと作り続けているの。うち
の施設にきて6年になるけど入所以来ずっとつくり
続けているわ。」休憩がおわりフロアに戻る。
「あなたちょっとこっちにきなさい。」「なんですか?」
「あなたにこれを差し上げるわ。」「ありがとうございます。」
「そうそう、私の部屋にいらっしゃい。」
けっきょくのところ帰り際にそっとタンスに戻して
記念に10羽ほどいただくことにした。
いまだに私の部屋に存在している。広告のチラシでできた
折り鶴。この鶴をみるたびに人生ってなんだろうって
考える。ただ鶴を捨てるというのはこのおばあさんの人生
の一部を捨ててしまうような気がしてなかなか捨てきれずに
います。


お名前   コメント

うーさん 意外なところで大切なものってできていくんだなーって思いました。 (14/08/13 20:07)
村雨 そういうふうに考えると、かえって捨てづらくなりますね。 (14/08/08 01:36)


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