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U_sanのいいんですよ。それで。


 ■ 2014/06/19 (木) 渦


若いころ、ラフティングなるものをやってみた。
川の急流をゴムボートで下るあれだ。
なかなかエキサイティングで楽しい。
ライフジャケットを着ているので川に落ちても大丈夫。
わざとボートから落ちてそのまま500mくらい流されたりね。

ツアー中最大の難所と言われた○○の瀬にさしかかった。
○○の瀬はもう目の前だ。川は龍のごとく暴れている。
恐怖と好奇心の入り混じった心の静寂。
川の轟音など聞こえない。
目は釘づけ。ガイドの合図とともに突っ込んだ。
案の定転覆。8人くらいの仲間はすべて放り出された。
気が付けば川の中。体が渦の力で回りながら水底に引き込まれていく。
何も聞こえない。水中にさしこむ光が唯一の希望。
あたたかそうだ。ひきこまれていくとともに光が届かなくなってきている。
だんだん暗くなってきた。
「終わった。」そう思った。
私はなにもできなかった。正確には私はなにもしなかった。
終わったのだ。ただそれを受け入れた。
走馬灯など何もなかった。
もがきあがくこともなかった。
その終わりのシチュエーションにただ身を委ねた。
水底に到達した。回転が止まった。
そのまま水底を流される。
ぽかーんとしていた。
また体が回転をはじめた。今度は反対周りだ。
体の回転とともに再び上昇をはじめた。
光が近づいてくる。
歓喜した。
絶望の淵はそれはそれであたたかくやさしく包んでくれたが
光というものはそれを越えてこんなにも喜びを与えてくれるのか!
はやく空をみたい、そう願った。
ようやく解放されて久々の大気を味わった。
周囲に目をやる。
すでに陸に上がっている者、まだ流されている者、大岩に
何とか這い上がったが怪我をして血を流している者。
全員無事だった。

私はこういう窮地に陥るとほとんど無抵抗になってしまいます。
その瞬間はとても穏やかで静かなものです。
過去の大地震のときも、車で接触されそうになったときも
すぐ「終わった」と思ってあきらめてしまいます。
そしてあきらめたときに、なぜか助かる方向に導かれてしまい
ます。強運の持ち主なのかも知れません。

今日、母の検査結果がでました。悪性の癌で確定です。
いま私はぽかーんとしています。
あきらめたのでしょうか?
うけいれたのでしょうか?
私はいま母のことを少しばかり考えています。
どう接するか?
幸い、悲壮感のかけらもないので普段通りに接することはでき
ると思いますが、あまりにも普段通りすぎて悲しく思われるか
も知れません。
1日1日を大切にしてほしいです。残る人生です。後悔なんて
してる暇ないです。

それにしても心が平穏すぎる。


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うーさん 死は避けられないから受容するしかない。告知なんかされた日にゃ本人必死に平常を保とうとしてるだろうから私としてはそれを受け入れてやりたいかな。 (14/06/19 23:11)
ひくいどり 平穏なのはいいことだと思います。母親の癌は私なら耐えられないです。過去に実際にありました。あの時は地獄のようでした。日々、母が死ぬんじゃないかと怯えました。幸い助かりましたが。私も何度か死に直面する状況があったと思いますが、最近では何年か前にスクーターで80〜90キロで車に突っ込みそうになりました。時間の流れがゆっくりでした。どうやって回避するかを全て考えましたが、突っ込むしかないという結論になり、そのまま進みました。その時、その車は対向車で右折してきたんですが、ハンドルを切って避けてくれました。 (14/06/19 00:16)


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