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ヒモと呼ばないで

9年ぶりに帰ってきました。誰か助けて。

 ■ 2003/12/26 (金) ツマミ


うちのオーブントースターと電子レンジは、時間設定を「ツマミ」でする古いタイプのものだ。
それで短い時間、例えば3分とかに設定するには、一度10の目盛りまで回して、それから3に合わせるようしないと、正確な時間が計れない。

職場での俺は、ツマミが故障して、目盛り10まで回せないため、正確に温め時間を設定できない旧型レンジみたいなものだ。

…朝、似合わない制服に着替え終わった段階では、脳みそツルッツル。
昨日までに教わったことをメモを見ながら確認するのが精一杯。
しかし、さすがに4日目ともなると時間の経過と共に徐々に慣れてきて、ようやく身体で覚えたとでもいうような仕事が徐々に動き出してくる。

しかし、だ。

ちょっとした間の悪さを「マーフィー」は逃さず襲って来る。
未知、かつ(比較的)大事な出来事は必ず、「一人」で「複数の仕事が重なって」いるとき起きる。
そうなれば、お決まりの一時的にパニックになり、出来るはずのことまでもが出来なくなってしまうというパターンに陥る。
従業員や来場者の前で(そんなに大それたものではなくとも)失態を晒し、今度は強烈な劣等感に苛まれる。

そして目盛りは「0」に逆戻り。

一日、そして連日、この繰り返しだ。

特にマーフィー君は「発報・電話・雑務」の3つが大好物。

…いきなり、温度異常センサや犯罪防止盤が「ピーピー」大きな音を発する。
びびるって、そりゃ。

だって、どうして止めたらいいか、どうして鳴ったのか、その後どうすりゃいいのか、全部分からないんだから。
今日やっと分かったけど。

…いきなり、内線が鳴り、大声で「4■▽の○○今日来てる」「▽×の○○だけど、××階段まだ通れますか」「俺だけど、○×の携帯番号いくつ」…
焦るでしょ、そりゃ。

っていうか、まずもっとゆっくり、それにはっきり名乗れって。
あなた誰。

…閉店業務であたふたしてるところに「この○○の××ありませんか」。

探さなきゃわかんないって、フツー。
だって、そんなの話に出たこともなければ、見たこともないんだからさ。

仕事を覚えるには、毎日少し多めに「習って」、そのうち幾つかの取りこぼしを前提に少しずつ前に進むというのが結局は効率的だと思う、なんていうのは「甘い」んだろうか。

「OJT」っていうんだっけ、「習うより慣れろ」っていうヤツの横文字。
わかるけど、それでも限度ってものがあるだろ。

「オーバーロードの原則」も言ってるぞ。
「ストレス→休息・回復→(前のストレスに慣れた時点で)前回よりも“少し強い”ストレス」が強くなるプロセスだって。

ところが、実際は「“知らない・わからない”という不安状態KEEP。瞬間的にすごいストレス。回復時間は休息時間(食事と帰宅後)。そしてまた不安KEEP…」

…大丈夫か。

でも、教えてくれる人を責められない。
彼らはちゃんと教えようとしてくれるし、こちらが尋ねたことには、しっかりわかりやすく何度でも教えてくれる。

だから少なくとも常時後一人、もう後一人だけいてくれれば、この「ツマミの故障」は直って、目盛りをひとまず10に回せると思うんだけど。
そうすれば正確に、今日の仕事を計れるよ。
今日何をしたか、に自信が持てれば、次のもっと大きなストレスにも耐えうるんじゃないかと思うんだけど。

会社の理屈がどんなものかは知らないけど「人を働かせる」のが基本だろ。
人員削減だか経費節約だか知らないけど、その個人のモチベーションのツマミもちゃんと回せないようじゃ、まだまだだね。
少なくとも「主夫」なら、個人差はあれど、多くはそのくらいの感覚は持ってるもんだよ。

じゃないと、男のために女が働く、なんて世界は成り立たないんだから。

もちろん負け惜しみだけどさ。














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