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爺放談


 ■ 2009/09/28 (月) 愛と青春の旅立ち・・・・・16


明け方近くになって、ようやくママは自宅のマンションに帰る事が出来ました。

多分あのメガネの男と一緒だったのでしょう。

今日の仕事とお付き合いをようやく終え、戦闘服を身にまとったまま家路へと足早に帰る・・・・これがママの一日の終わりなのでしょう。

ママが自宅マンションの玄関に近づくと誰かが玄関にある階段に腰下ろし座っている人が見えました。

「こんな明け方に誰?」と思って近づくと・・・その人物が××様だと気付きました。


「どうしたのですか?こんな所で・・・・」

「あ!ママ!ようやく帰ってきた!」

「どうしたのですか?」

「いや!ママを待っていたんだ!」

「何故ですか?しかもこんな所で!お話があるなら言ってくださればよかったのに!」

「えぇ・・・でもママはあの男で忙しかったでしょ?声を掛けづらくって・・・・」

「そんなこと・・・・・」

「それにママ!俺が話が有るって言ったって次来た時にって言って外ではもう会ってはくれないでしょ?」

「そんな事は有りません!ちゃんと言ってくださればまた御付き合いさせて頂きますわ!」

「そうですか?それならそれで良いのですが・・・・・」

「それよりこんな所でお話もなんですから何処かに・・・・・」

「ママの家はもうだめですか?」

「えっ!」

「そうですよね、あんな事をした俺なんてもうママの家には入れて貰えるはずなど無いですよね?」

「そ・そんな事有りませんわ!では宜しければお上がりになって・・・・」

「いえ!ケッコウですよ!冗談です!ごめんなさい!」

「いえ!私も思慮が足りませんでした!私のマンションの前でそんな言い方はおかしいですよね?是非寄って行ってください!お願いします。」

「なんか俺がそう言わせたみたいですみません!でも本当にいいのです、少し言う事があってそれを伝えれば俺は帰ります、ですから気にしないで下さい。」

「だって××様・・・・ここでだいぶんお待ちになったのでしょ?このまま帰したのでは私の気が許しません!どうか!どうかお部屋へ・・・・どうかお願いいたします。」

「俺は・・・俺はあの日・・・・ママに本当に恥をかかせた!それに今は・・・・今度はママに不意打ちを仕掛けた・・・・そんな男を、そんな男を、ストーカーまがいのこんな男をママの部屋に上げていいのですか?」

「何を仰っているのですか?私はそんな事思っても見ませんわ!××様はそこまでして私の事を真剣に想って下さっているのでしょ? 私は嬉しいのですよ! ですからそんな人の事をこのまま帰すなんて私に出来ますか?」

「ママ・・・・・」


彼はママのその上手な言い方で彼の自尊心も傷つけず、本当にうまい言い方で彼を自分の部屋へと導きました。

彼自身は、本当にママの部屋には入れると思ってはいませんでした、それにまたママの部屋に入る自信も無かったのです。

それは、またママの部屋に入るとあの時の光景がリアルに思い出されると同時に、あの時の失態が思い出されてしまうからで、ですから彼は、自分の言いたい事を言えば直ぐ帰るつもりでママを待っていたのでした・・・・・・


「フフ!これで2度目ですわね!さ、どうぞ!」

「すみません、失礼します・・・・」

「さ、どうぞ!何もお気になさらないで、また奥のリビングで待っててください!私は着替えて参りますのでどうぞゆっくりと・・・・」


彼は、2度目のこのリビングで待っている間、やはり前のことを思い出さずには入られませんでした。

ママと二人っきりでここに居た事、ママが自分の真横に腰を下ろし、肩に顔を寄せ、ママの作ってくれたマティーニを片手に、あの至福の時を・・・・それと、その後ママが突然立って身にまとっていたローブを肩からすべり落としたこと・・・・その後、その後自分が何も出来なかった事・・・・

彼はここでの出来事を、何度も何度も同じシーンが頭の中でぐるぐると再現されている時、ママが入ってきました。


「すみません!お待たせしました!××様?今日はもうお疲れのご様子ですのでお酒はやめときますね?」

「は・はい!」


ママは今度は普通で、上にはトレーナーで下はジーパンと、これはこれでママにはアンバランスな普通の格好すぎて逆に凄く可愛かったりするのでした。


「では!私特製の今度は体の芯からあったまる紅茶をお入れますわ!」

「あっ!別に俺は何でもいいです!本当にお構いなく!」

「フフ!ダメです!なんとこのお部屋に2度目のお客様!そんな方は珍しくてよ!その方に変な物をお出しできませんわ!」

「は・はぁ」


ママは数ある透明なビンに入った紅茶のリーフを何種類か取り出し、多分高価であろう二人分のカップとおそろいのティーポットに入れ、お湯を注いで持って来ました。


「お待たせしました!でも少し待ってくださいね!もう少しで美味しく出来ますよ!^^」

「はい!でもママは何でもこっていますね?このカップ、これはマイセンですね?」

「あら?ご存知ですか?」

「ええ、確かマイセンはうちが販売元だったような・・・・」

「あら!そうなんですか?そういえば××様は商社ですものね!何でも扱っているのですね!」

「そうですね!本当にこんな物まで?という様な物まで扱っていますよ!」

「ではこれから何か欲しい時××様にお願いしようかな!^^」

「はは!そうですね!出来るものならなんでも!」


ママはその話の最中でもポットの紅茶をだいじそうに手でポットを包んで、時折優しくポットをなでていました。


「××様にはお分かりにならないかもしれませんが、こうやってポットをなでてあげると本当に美味しく出来上がるのですよ!^^」

「へ〜〜!そんなものですか?」

「そうなんですよ!紅茶も生きているのです、こうやって大事にしてあげると紅茶達も一生懸命になっていい味を作ってくれるのです。」

「・・・・・・・」

そうやってママは、本当に大事そうに紅茶を彼の分と、そして自分の分とを入れてくれました。

そのママのしぐさは、まるで少女が大事な物を扱っている様なしぐさで、彼はそのママのしぐさに見とれていました。

そして、香ばしい紅茶の香りを堪能しながら、和やかな雰囲気の中、もう日も昇り、窓いっぱいに光が差し込んだ部屋の中でママが聞いてきたのでした。


「ところで××様?何かお話があったのですよね?」

「あ・は・はい!」

「なんでしょうか?お話って?」

「はい!・・・・・今日ママはあの男と一緒だったのですよね?」

「やはりその事ですか・・・・・・・」

「やっぱりそうなんですね?大体予想は付いていましたがやっぱり本当だと知ると・・・・」

「すみません・・・・・」

「別に謝る事ではありません!それはママの自由です!しかし・・・」

「しかし?」

「しかし、やっぱり面白くは無いですね!」

「・・・・・・・・」

「俺は前にも・・・・何度も言いましたが・・・・・・」

「私の事が好きなんですよね?」

「えっ?あっ!は・はい!」

「もう何度とお聞きしました、それで私にどうしろと・・・・・・」

「いえ!別にママにどうしろとは・・・・・」

「あの噂は本当です!」

「えっ?」

「貴方が言いましたあの噂は本当です!私はあの男の女なんです!」

「えっ・あ!」

「貴方ももうご存知だと思っております、私はあの男が居りませんと何も出来ません!私はあの男の女なんです!」


窓いっぱいから差し込む朝日がやけに眩しく、彼の顔いっぱいを照らしていました。

しかし彼は、その眩しさすら目に入ってこないぐらい、やはり想像通りの結果とは言え、ママの口から直接言われたその言葉は相当なショックでした。


「フフ!ごめんなさいね!ですから私の事はもう・・・・・」

「いや!」

「???」

「いや!絶対何かある!ママはあの男の事は絶対愛してはいない!」

「えっ?」

「俺は信じない!ママは俺を諦めさせようと言っているが本当じゃない!」

「なにを・・・・何を仰っているのですか?これは本当です!本当なんです!」

「確かにママと何か繋がりがあるのは間違いないが、しかし、絶対ママはあの男を愛しちゃいない!」

「どうして?どうしてそう仰るのですか?私の何が分るとおっしゃるのですか?」

「でないと!でないとママと一緒に過ごしたあの夜の説明が付かない!」

「あの夜?」

「そうだ!あの夜!俺と一緒に過ごしたあの夜、あの夜ママが言った言葉に絶対嘘は無い!ママは俺の事を本気で「好きだ」と言ってくれた!あれは絶対嘘なんかじゃない!」

「××様!何度も言っておりますが私は銀座の女なのですよ!夜の女の言っている事に本当の事なんて・・・・・いちいちそんな言葉を本気にされるのはバカバカしいですわ!ほんの夜の女のお遊びですよ!」

「なら何故俺をこの部屋に入れたんですか?お遊びにしてはちょっと度を越していませんか?お遊びなら外で良いではありませんか?何も自分の部屋にまで上げなくても・・・・俺だって有る程度の事は分ります!今だってこうして部屋にまで入れてくれました!本当にお遊びの相手にここまでしますか?」

「・・・・・・・・」

「どうなんですか?答えてください!これをお遊びというのですか?俺は絶対違うと思います!うぬぼれてすみません!やはりママは俺の事が本当に・・・・」

「そうですよ!」

「えっ?」

「その通りですよ!貴方の仰っている事!」

「すみません!もう一度!もう一度言ってくれませんか?」

「はい!何度も言って差し上げますわ!私は貴方を本当に好きです!だから私の部屋にまで上げたのです!」

「・・・・・・・」

「これで宜しいですか?」

「そうなんだ・・・・・やっぱりママは・・・・・」

「ハイ!これでご満足いただけましたでしょ?それではこれでお終い!××様は今日どうされるのですか?宜しければこのまま仮眠を取られてもよろしいのですが・・・・」

「大丈夫です!今日俺は休みます!」

「えっ?それはいけません!男が仕事をないがしろにしてはいけませんわ!」

「大丈夫です!俺は仕事をないがしろにはしていません!俺の仕事はもう軌道に乗っております!それに有給休暇もたくさんありすぎていつかは消化しろと総務から言われていましたからママが気にする事はありません!」

「そうですか?それなら安心しました!では今日はゆっくりしていってください!客室はありますからそこで・・・・・私も今日は疲れました!もうそろそろ・・・・」

「ママ?」

「はい?」

「俺が言いたいことはまだ有ります!」

「まだ何かあるのですか?」

「俺はもう直ぐ・・・・・」

「もう直ぐ?」

「もう直ぐ・・・・・・しばらくしてもう日本には居れなくなるんです!」

「えっ?すみません、もう一度・・・・・」

「俺はもう直ぐ・・・・・インドへ仕事で行かなければならないんです!」

「えっ???」




つづく








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はいむるぶし まりあさん インドと言えばビビアン・リーもインド生まれ!美人も多いしそれでかな?えっ?そんな意味じゃない?こりゃまたどうも失礼しました!^^ (09/09/30 14:52)
はいむるぶし 軍神殿 げにまっこと恋とは厄介なものにて・・・・・されど!されどもまた!この恋と言う物ほど甘美なものは無いものゆえ男を狂わすもので候!恐ろしきはその男心を惑わすおなごにて・・・・・それは私の事?^^ (09/09/30 14:48)
はいむるぶし ここへさん なんとなく入力したもの・・・・・う〜〜〜〜ん!奥が深い! (09/09/30 14:42)
まりあ その頃にインドへ行った殿方って、日本へ戻らなくなる方(今も向こうのほうが景気が良くて)多いですねぇ(^_^;) お友達インドへ行っちゃうの?!次回へお楽しみかなぁw (09/09/28 22:34)
軍神 木を見て森を見ず、森を見て木を見ず・・・恋とは厄介なものよ(汗)私は風、誰の物にもならぬし、誰か1人を追う事もなし、大勢の女性達に見送られ星となる、一番眩しく輝く星にね、今日も大勢の女子大生、OL、人妻、異国のブロンズ女性達とメールを交わす1日さ。 (09/09/28 21:37)
ここへ この後、友人とママはどうなるのでしょう?ここへのハンドルネームの意味はありません。なんとなく入力したものがここへだったんです。 (09/09/28 21:27)


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