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日々の記録


 ■ 2004/05/31 (月) 世のため、社会のために役に立つ事とは


 前回を含めて2回にわたり大学院生活について書いてきましたが、これを延々と書いていても埒があかないと言うかきりがないというようにも感じられます。

 そんなに自分の人生について書きたければ、個人のホームページを作ってそこに自分の半生を書くかはたまた自費出版等で伝記を出版すればいいという事になるのでしょう。にしても前者はともかく後者はとても・・・・・・、くだらない他人の人生を綴った本なんか読んで感動する人間やそういった類の物を読みたいと思う人間などいるとは思えません。

 第一「○○(アーティストでもタレントでも構いません)のファンをやっていてそれで本業の勉強をおろそかにした」とか「私は自分が社会の底辺に這いつくばろうとも○○を信奉し続ける」、「○○との出会いは私の人生にとって衝撃的であり他の何物よりも勝る物では無かった」といったようなものを長々と読まされても大多数の人にとっては読むだけ時間の無駄、読んでいてウンザリさせられるといった印象しか残さない事は間違いないと思えます。かの「リアル鬼ごっこ」みたいに。この「リアル鬼ごっこ」はアマゾンをはじめ書評系サイトでは結構酷評されていて何かと話題(?)のホラー小説です。そこで言われている事で最も多いのは「日本語が滅茶苦茶、今時の小中学生でもこんな風には書かない」とか「物語として成り立っていない」、「設定が全く生かされていない」といったものです。私も書店で立ち読みしましたが、立ち読みした限りでも前に述べた3つの問題点に即刻気付き、読む気が失せてしまいました。古本屋の100円コーナーに並ぶようになったら買って家でもう一度読み直してみようかと思っています、話のネタ用に(笑、近くの図書館でもリクエストが多いようなのでなかなか借りられませんので)。


 さて私は仕事探しにおいて、その志望動機には社会に貢献できる仕事をしたいという事を挙げています。確かに建前という事もありますが、自分の今までの人生を振り返ってもさすがに人のため、社会のために生きてきたとは言えず―自分のために努力するというのは必要ですが―、結局のところ自分の一時の満足だけを追求するような生き方を続けてきたとしか思えません。しかしながら学生時代は「世の中のため」、「社会のため」といっても一体何をすれば社会に対して貢献できるのか少しも考えた事がありませんでした(今だから思うのですが、介護施設などのボランティアをすればそれこそ社会に対する貢献といえるのでしょう)。

 CDを購入する、書籍(この場合は文芸書、専門書、学術書、コミック、雑誌をトータルして)を購入するという行為も当然ながら自分のためであり社会のためにもなりません(強いて言うのならばミュージシャンや作家の印税収入のため、レコード会社や出版社の利益のためにはなりますが)。

 私は長い間自分自身の楽しみのために投資してきた事はこの日記でも書きましたが、これを親に否定されると感情を剥き出しにして怒る事があって時には自分のしている事を強引に社会の発展に寄与しているかのように持っていったりして、後になって考えると「何でバカな事を言ったのだろう」と思う事があります。「世の中には多様な価値観が存在する。アニメやマンガ、ゲームにはまる事がどこが悪い」、「アニメやマンガは日本を代表する現代文化だ」といった事を大っぴらにほざいて自己正当化をしようとしても世間一般からは胡散臭い奴と見られるのがオチでしょう。

 しかし世のため社会のために生きるというのも難しいようにも思えます。結局は「自分が生きていくため」になるのではと思ってしまいます。ブルーハーツの歌ではありませんが、「あれもしたい これもしたい もっとしたい」というのが行き着く先なのではないのでしょうか。確かに様々なSF小説を読んだり、宇宙をはじめとする自然科学系の本を読むのも自分のためでありそれらをもって社会のために役立てられるかといっても全くとは言わないまでもそうはならないでしょう。

 世の中に出回っているものを見ても、本当に世の中の役に立つようなものなの?と思えるものもたくさんあふれています。というとエンターテイメント関連はその代表的なものであると言えるのではないでしょうか。ミュージシャンや作家、漫画家、アニメーター、ゲームクリエイターの方々が社会のために貢献しているのかといえば全てがそうだとは言えないと思います。誰とは言いませんが利益第一みたいな人もいるようですし。俗に言われる「萌え」系の作品が日本の産業界を支えているなどとは聞いた事がありません。むしろそういったものを嗜好する人々は自分の心の充足のためとかであって、決してエンターテイメント分野を通して社会のために役に立てたいとまでは思っている人はそうはいないでしょう(クリエイターの人の中にはいるのかもしれませんが、あくまでも楽しむ側から見て)。


 私は就職活動をしながらも心の充足はなんとかして図りたいと思っています。しかしながらそう思うようにはいかず、試験や面接、説明会の合間を縫ってどこかに出かけるなどという事も難しいようです。それでも先週末にはとある会社の筆記試験の後、上野の国立科学博物館で開催されている「スター・ウォーズ・サイエンス・アンド・アート」展に行きました。スター・デストロイヤーをはじめとする宇宙船の模型やドロイドの模型、シリーズ作品内で使われた衣装などを見るとSF関連の映画製作というものは実に奥が深いという事を認識できて、興味深かったです。こういった感じの展覧会が今後増える事を願うばかりです。







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豚女 何かしら仕事に就いてれば、それで既に誰かの為になってるのではないのかなぁ? (04/06/01 17:07)
とと 奨学金借りてたんですか? (04/06/01 13:44)
プリモ 世のため社会のため生きたいと思うけど難しいですよね。 (04/05/31 21:20)
無色オレンジ 福祉の仕事なら、気持ちが優しい人にしてもらいたいって会社がいっぱいだと思いますよ。 (04/05/31 21:13)
キシリトール 博物館に行ってきたようですね♪ (04/05/31 20:59)
41 本屋とか どうでしょうか?。同人系のショップだったら アナタの趣味も生かせるのではないかな。とりあえずバイトでも何でもいいから 自分でお金を稼ぐというのが 今のアナタには必要だと思います (04/05/31 20:57)


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