この世の果て

多くの人が見てる場所であまり自分の話はしたくなかったのですが、
僕は一度未遂をしているんです。
自殺しようと行動に出たとき、僕は生きてる感覚がなくぼんやりと包丁を持ち手首を切りました。
腹も刺しました。しかし、ハッと七転八倒する激しい痛みで正気戻り激しく声をあげもがいて、風呂場は一面血まみれになりました。
僕はしぬんだな・・・と思って意識が遠のいていきました。
次の瞬間真っ暗な中に俺はいました。臨死体験というやつなのかもしれません。
僕は真っ暗の中にいました。自分の姿もみえず、誰もいない、
何も聞こえない暗黒です。でもその中で俺の意識はある。
もう全く何もできない。何も見れないし、誰もいない、この暗黒からいつでれるか
わからない。俺は永遠に続きそうな暗黒の中にいたくないと思いました。
それでその中で死のうとしていたのに、「こんな暗闇なら何もできない。俺は生きたかった」
と心から悔やむ自分がいました。もう何もできないと心から悔やみました。
次の瞬間鼓動が聞こえてきました。自分の心臓の鼓動です。
意識を取り戻し、ベットに横たわってました。母が疲れ果てた顔で涙をうかべて座って僕の顔をみてました。それから、あの臨死体験に見た光景が忘れられず、神様が俺の命を助けてくれたんだからいきなけりゃなって思うようになりました。
僕がナイトさんの日記を見たのも、なんとなく偶然ではない気がします。

僕が、未遂退院して最初に見た映画が「キャストアウェイ」というトムハンクスの映画でした。
宅急便のエンジニアが飛行機事故にあい海に墜落して無人島に流されます。
誰も人がいず、話相手もいず、何もない、そんな環境で絶望して生きる気力をなくし
気がおかしくなりながらも木を集めてボートを作り無人島から脱出を試しみるも失敗します。
自殺する物すらないので主人公は生きます。それから四年経ちます。
ある日海に船の残骸のドアが流れてきます。その丈夫なドアをみてまた船を作り今度は成功します。まぁそのほかにも帰ってから恋人とのことが描かれてますが。最後に友達に言うことばが
自殺から生還した僕には胸に響きました。
「僕はイヤというほど孤独と闘ってきたんだ。幾度も絶望しながら。・・・だけど、息をしてさえいれば、波がまた何かを運んでくるんだよ。
僕は息をして、波の運んでくるものを待つのさ。」

四年間無気力でただ生きてる感覚の主人公が四年後やっと「生きる」という感覚を取り戻せたという意味であったんじゃないかと僕はこの映画をみて思ってます。
たかが映画かもしれません。今は何も感じてなくても、息しかしてない状況でも意味のあることなんだと僕は思います。僕だっていまだに辛い日もあります。
しかし、生きてるということに僕は可能性を感じます。

騒ぐのが良くないというならやめます。僕にはこれが精一杯の文章ですから。