人生には必ず邪魔が入る。

【名もなき男の、ああくだらなき我が人生】

最終章　

第ニ話


程度の低い人間を相手にしながら日々をこなし、やはり予想通りこの最底辺中間管理のサラリーマン生活に嫌気がさしていた。
大変なのが嫌なのではない、大変な思いをしたその先に自身が本当に望む目標が無い事が嫌なのだ。

納得のいく人生を何とか選べないものか、悩んで悩んで、やはり自分一人で出来る商売・・・
しかし自分には何も無い、資金も限られている。
借金もしたくない、手元の軍資金で何とか・・・

悩み続け・・・
そうだ、軽貨物運送だ！

見つけましたね。物流倉庫と運送会社。
その両方での経験がありましたし、何より軽自動車1台分の初期費用と運転資金があれば開業出来る。

そこからの人生に対しての高揚感は正直かつてないものがありましたね。今まで仕事に対してこれほど期待に胸を躍らせた事は無かったです。

ネットで開業方法を調べたり、開業セミナー的なイベントにも足を運んだり、赤帽や軽急便、スーパーカーゴの説明会なんかも行ったりして本当にワクワクしていました。

それと並行してやっていたサラリーマン生活の終盤戦。
こちらはなかなか厄介で毎日嫌な思いをしていました。
恩のある所長に退職の意思を告げ、数ヶ月後に辞める手はずとなった。

そして残りの日々、職場にいたクズの下級戦士共。
前の職場と同じだ。
なんでこいつらは気持ちよく別れが出来ないのだろう・・・



その時代に捧げるBGM
Through the Fire
https://youtu.be/5vVJODR5XKw?si=MiOvYDNx2LCovsmT