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爺放談 |
■ 2009/09/30 (水) 愛と青春の旅立ち・・・・・17 |
外では朝日がさんさんと照り付け、通りには朝の通勤や通学の人達が通りをにぎやかにし始めている頃でした。
外の風景とは全く異なり、部屋の中で、二人はしばらく何にも話さず、ただ、ママの入れてくれた紅茶の香りだけが二人の間を包んでいたのでした・・・・・ 「それで・・・・・」 「えっ?」 「それで? 何時経つのですか?」 「それはまだ正式な日付は決まっておりません!」 「そうですか・・・・・・」 「ただ・・・・ただそんな先の事ではありません、たぶん、この半年以内と・・・・」 「そ・そんな早く・・・・・」 「はい!」 そしてまた、二人はお互い黙ったまま、お互いの顔を見るともなく時が過ぎていきました。 そして・・・・・ 「私は・・・・・・・私はどうすれば・・・・・・」 「えっ?」 「私はどうすれば良いのですか?」 「・・・・・・・」 「私に何を言えと仰るのですか?」 「・・・・・・・」 「××様はおずるいですわ!こんな時に!こんな時にこんな事を仰るなんて・・・私には突然すぎてどの様なお声をお掛けして良いのか・・・・・・」 「正直に言ってくれればいいんです!何も上手い言い方など考えなくても良いです!」 「正直に・・・・・・」 「はい!正直にです!」 「そうですね、では正直にお話させて頂きます!」 「はい!」 「私は今さっき、貴方の事を好きと言いました!そんな事を言った後で、貴方からこんなお話を聞きました、正直に申しまして××様はずるいですわ!こんな時に仰らなくても良いと思います!」 「すみません!別に意図があって今この時を選んだ訳ではありません!今日俺はその事をお伝えしたくてママを待っていたのです。」 「そうなんですか・・・・・」 「それだけを伝えて直ぐ帰るつもりだったのです、ですが・・・・・」 「そうですね!私がいけませんでした!××様を是非にと私の家に上げたんですものね!」 「いや!ママが悪いんじゃない!俺も心のどこかでそれを望んでたと思います!だから俺も言葉に甘えてしまった!」 「フフ!でもそんな事はどうでもよろしい事ですわね!ごめんなさい!××様の事をずるいなんて言っちゃって!」 「それこそそんな事・・・どうでも良いです!」 「そうですね!ずるいですよね? でも 実は私のほうがずるいですわね?」 「えっ?」 「そうですね・・・・・私もP子ちゃんの様に出来ればどれほど・・・・・」 「P子ちゃん?」 「実は私・・・・・P子ちゃんとお話したことがあるのです・・・・」 「・・・・・・・」 「P子ちゃんは本当に、夜の女としてではなく本当に××様の事が好きですわ!」 「・・・・・・・」 「そんなP子ちゃんが羨ましい!彼女は自分に正直に生きれるのですもの!でも・・・・でも私はそれが出来ません!」 「どうしてですか?」 「どうしても・・・・どうしてもなのです・・・・」 「ママはたった今、正直に話すと言ってくれたじゃないですか?お願いします!何でも言ってください!」 「私は・・・・・私の身体は自分の物であって自分の物ではないのです!」 「えっ?」 「私は・・・・私の全ては・・・・全部作られたものです!私にもう本当の事など何も無いのです!それに・・・・・」 「それに?」 「それに本当の事を言う訳には行きません!」 「どうしてですか?」 「貴方が・・・貴方がそれを聞いて大人しくされている方ではないと思うからです。」 「それは聞いてみないとなんとも言えません!それよりここまできたらもうそれを聞かずにはいれない!教えてください!お願いします!」 「・・・・・・・・」 「教えてください!・・・・どうせあの男の事なんでしょ?」 「・・・・・・・・」 「俺はある程度は分っている!どうせあの男の事なんだ!ママのスポンサーの男!決まっている!そうなんでしょ?そうですよね?」 ママは無言で小さく頷きました・・・・ 「やっぱり!どうせそんな所でしょう!」 「だから、いくら私がどんな感情を持ったとしても無理なんです!分ってください!お願い致します!私はもう誰も好きになっちゃいけないんです!」 「でもママは俺の事が好きになったんでしょ?」 「・・・・・・・」 「ママだってどんな事情が有ろうが女なんです、感情を押し殺すには限界があります!そして何よりも、俺もママの事を本当に愛しているんですから!」 「ですから困るのです!私も、私も貴方の事を・・・・・」 「それだけで十分です!これで決心が付きました!俺は話をつけにあの男に会います!」 「それはいけません!絶対にいけません!そんな事をしたら貴方が何をされるか分りません!それにこの事はあの男には関係の無い事です、あの男にとって見ればこれは契約違反になります!」 「契約?」 「そうなんです!これは私の契約違反なんです・・・・」 「なんなんですか?契約って?」 「私は自分を売ったのです!あの男に売ったのです!ですから契約違反なのです!」 「なにがですか?そんな!そんな人を売ったの買ったのって今はもう昔ではないんだ!人身売買なんて今どき全く流行らない!」 「貴方の様な全うな世界を歩いている方にはお分かりにならないでしょう、貴方ももうご存知のように私の背中を見てもうお察ししているでしょう?私は・・・私はもう貴方のような昼間の人間には戻れないのです、ですから、ですからこのお話はもう・・・」 「だめだ!俺は諦めん!あの男に!あの男に話をつける!」 「だめです!もうこれは無かった事に・・・・・」 彼はママに必要以上の理由は聞きませんでした。 それはママがここまで言う事自体が必死だったろうと思ったからで、これ以上は聞けなかったのでした。 しかし彼は、そのママの必死さを肌で感じ、ママが自分への気持ちに嘘は無い、と、感じた事で彼のメガネの男への感情が更に高ぶり、ママがどう言おうともうあの男と会うしかないと彼は心に決めたのでした。 「ママ?」 「はい・・・・・」 「やっぱり俺・・・・ママがどう言おうと会って来るよ!」 「どうしてもですか?」 「うん!どうしても・・・・・・」 「もし・・・・・もし貴方のお身体に何かあったら・・・・」 「何かあったら?」 「私はどうすれば良いのですか?私はどうすれば?私は・・・・・」 ママは彼の身体にしがみ付き、嗚咽をこらえながら・・・・それでもずっと泣いていました。 彼はそのママの身体を力一杯抱きしめ、彼女を絶対あの男から切り離し、自分の女にする事を心から誓ったのでした・・・・・・ つづく |
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コメント
はいむるぶし サイコロさん 多少の小金を持った時、人は勘違いをするものなんでしょうね!仰るとおりで何らかのバックボーンが無ければ直ぐ底を付いてしまう!そして底が見えた時、その時に気付くのですがそれはもう遅い!そこから奈落の底へ・・・・う〜〜〜〜!怖い怖い!^^ (09/10/01 12:22)
サイコロ 金だけ持っていても、身ぐるみ剥がされて終わりですね^^単なるお金持ちというだけならまるっきりダメですw。財力を持つということは、それを奪われないだけの地位と実力を兼ね備えないとね〜でないと、命がいくらあっても足りない^^ (09/10/01 00:21) はいむるぶし 名無しさん 今度ナイショでP子ちゃんの・・・・・うっ!やべっ!これ以上言うと私が変態って事がばれてしまう!^^ (09/09/30 23:04) 名無し PPP子ちゃんのが良い! (09/09/30 23:01) はいむるぶし まりあさん えっ?ま・まりあさんは銀座の事も良くご存知で?そ・そんな方ではない!けっしてまりあさんは違う!まりあさんは読んで字の如くマリア様みたいな聡明でお綺麗な方なんだ!でも・・・・へへ!宝くじ!しっかりと貰っちゃいます!あ〜!まりあさんてなんて良い方なんだ!^^ (09/09/30 22:59) はいむるぶし 軍神殿 はっ!仰るとおりにございます!大体金も無い奴がこんな事するなんて500億年早いですよね!今度来た時私からきつく言っておきます!^^ (09/09/30 22:56) はいむるぶし ここへさん このお話ももう直ぐ佳境に入ります!今後もどうぞよろしくお願い申し上げます! (09/09/30 22:54) まりあ 銀座で天女の彫り物のママといえばひょっとしてあの方かしら?! / フフ!ここまで書いたご褒美に、バーチャルオータムジャンボ宝くじ10枚連番(3,000円相当)をプレゼント(*^_^*)つ■ (09/09/30 22:16) 軍神 しょせんこの世は金が地上の裏表の全てを支配している、数千億か1兆円もの大金あれば、銀座のママだろうが、鉱山、石油の泉、戦闘機だろうが、ミサイルだろうが、お城だろうが、政治家、大企業、全て俺の手の平で掴める物よ、金のない人間は全てにおいて無力。 (09/09/30 21:39) ここへ ママは夜の女で男に身を売ったといっているのに、友人はママの事情が理解できずに男のことで痛い目にあうのではないかな? (09/09/30 21:02) |
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