爺放談

最近良く、日本人のモラルの低下を耳にすることが有ります。

最近の若い世代に向け、昔に比べれば本当にモラルが低下したと・・・・・

しかし私は本当に最近の若い世代が低下しているのかを疑問視しております。

私の経験でこんなことがありました。

私は大の温泉好きで、良く「この温泉が良い！」なんて聞くと、何とか暇を見つけてはそこへ行った物でした。

そんな中で今も記憶に残っているそれはそれは素晴らしい温泉「奥飛騨温泉郷」に行った時の事です。

その温泉郷は里がいくつも集まって出来た郷で、その中でも私のお気に入りは「新穂高の湯」で、その温泉は混浴で誰でも入ることが出来、しかもお金も要りません。

北アルプスの山あい深くにあるその露天風呂は横に清流が流れ、秋口に尋ねてみればこれほど自然と調和した温泉は数少ないのでは？と思うほど素晴らしいのです。

簡易的な脱衣場とお気持ちを入れるポストが有るだけで他は大自然のパノラマが日頃の疲れを本当に癒してくれる温泉です。

私はその温泉が好きで良く東京在住時、友人達と行きました。

私と友人がその温泉に浸かっていた時の事です。私達以外にも若い方も数人いたのですが、途中から歳の頃は６０前後の男がやはりそこへ入ってきたのです。

その男は露天脇の岩にタバコを置いて入っていたのが、おもむろにタバコに火をつけ旨そうに吸っているのです。

私達やその他の人たちもそのタバコを吸い終わったらどうするのかを気にしていましたら、その男は何のためらいも無しに横を流れている清流に「ポイ！」

さすがにその行為はそこへ来ているみんなの気分をぶち壊すには余りあるものでした。

たまりかねた私たちはその男に注意を促したところ、その男の態度は「なぜそんな事を言われなきゃいけないんだ！」と言わんばかりの態度で、そそくさと温泉を出て行ったのです。

この話を、以前この日記にも紹介した個人タクシーの友人に話した所、その友人はこう言いました。

「俺達タクシーの中でもとんでもないクレームを付けて来るのは６０前後の歳の人達が多い！」と言います。

クレームに多いのが、目的地に着いた時にちょうど値段が上がった時が一番多いそうです。

そしてその事に一番文句をつけて来る頻度が高いのは６０代の方々が多いそうです。

その中でもとんでもないのは「私がここで良いと言った場所より１メートル多く走った！」とか「何時もは料金があがらないのに、あなたが信号を守ったせいで上がってしまった・・・」などなど・・・・・

他には小学校の教師をやっている友人も同じ事を言っています。

ま〜いわゆるモンスターペアレンツと言われる人達ですが、それもさることながらそれよりも、そのおじいさんやおばあさんが手強い！とも言います。

やはり以前書いた役所の友人も・・・・・

「若い人は説明すれば納得いってくれるケースが多いが、歳を取るにつれ、特に６０代が一番めちゃくちゃで、自己中心的な人が多い！」と言っています。

また、大企業に勤めている友人達も上司の一部はやはりめちゃくちゃなことを言う上司が居り、そんな上司ほど何の苦労もせず、ただ年功でなった人に多いと言います。

よくよく考えて見ますと、この年代、特に団塊の世代の方々は戦争を経験している訳でもなく、戦後の一番辛いときはまだ子供でそれほど理解をしている訳でもなく、日本の一番いい時だけを経験してきたのです。

その年代の人から聞いたことですが、転職に何の問題も無く、しばらく遊んだ後に博報堂に入った・・・なんて言っている位です。

今じゃ考えられないことですね・・・・・

朝鮮特需によって日本は再起し、その後はバブルが崩壊するまで右肩上がりの経済を推移し、その中を何の苦労もせずに、スーダラ節を地で行った様な方々も多く居たでしょう。

そんな方々が今も多く、現在の社会の中枢でふんぞり返っては、自分のモラルの無さを棚に上げ、その矛先を若者に向けている・・・・・・


若者達は、現在の子供達は、そんな大人達の言動もしっかり見ているのです。