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ヒモと呼ばないで

9年ぶりに帰ってきました。誰か助けて。

 ■ 2003/12/01 (月) 面接前日


明日は面接。
ちょっと大きいスーパーの警備。
近くだし、時間も11:00からだから、余裕あるな。

確か2交代制だったかな。
でも深夜勤務はなかったはずだからまぁ気にすることもなかろう。

まだ履歴書も書いてないが、前回から「履歴書Maker」使ってるから楽だ。
日付と志望動機、それに通勤時間を変えればいいだけだし。

これに落ちたら、また「ハローワーク→面接」のループを以て、日中家やその周辺に居る時間を減らすことで、義母や妻からの防御としなくちゃいけないんだよな。

今度はまた新宿にでも行ってみようか。
「新宿まで行ってる」って、どこか勤め人みたいな響きあるし。
ハローワークのあるエルタワーもきれいなビルだし、西口だから高層ビルに上ってただで都会を見下ろす景色を楽しめるし…そう言えば、エルタワーには確かINAXだかTOTOだかのショールームがあったような気がしたな。

きれいなキッチンで家族のためにごはんを作る…いいな。大好きだ、そういう毎日。
それって「女の」ためだけの楽しみじゃないはずだけど、未だに男がそれを求めると「出来る男が、休日のひととき、『男の』料理を作る」成功者の趣味的なイメージでしか受け入れられない。

俺は割烹着来て、一日中家で「奥さん」してたいんだけど。
読書と散策だけはさせてもらうけど。
やっぱり、男としてそれじゃダメなのか。

「警備の面接決まった(バイトだけど)」って言ったとき嬉しそうだった妻は、やっぱり俺が一日中家にいるよりかは、警備員の制服着て、無表情で車の誘導したり、敬礼かなんかしてる方がよくなったのかな。

結婚前や新婚当時は、俺が家事をして、ごはん作って帰りを待ってる毎日で、充分楽しいって言ってただろ。

お金のことも、その時考えてた通りだし。

そんなに「お母さんみたいに」なりたいのか。
でも俺はお前の「お父さん」じゃないし、これからそうなれもしないぞ。
そんなことお前が一番よくわかってるはずじゃないか。

だから、お母さんみたいな幸せは俺には作れないんだよ。
お前はお義母さんじゃない、彼女とは別の人生を生きてるんだよ。

俺と。
俺とだよ。
この俺と。

だから、本当は明日も面接なんか行きたくない。
本来、行く必要もないんだから。

行きたくない。
行く必要なんてないんだ。
行く方が間違ってるんだよ。

俺が正しくて、お前が間違ってるんだ。
そうに決まってる。



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