原点に帰る

月極め駐車場に車を止め、自転車で自宅に向かおうとした所、一羽のカラスが目の前の降りた。

精悍な顔つきで普通のカラスとは明らかに違うオーラを放っていた。餌をねだっている様に見えたので持っていたパンをちぎって投げたら一瞬逃げたがパンを拾って食べた。もう一回投げたら、また食べた。

近くに畑があり、そこの獲物が目当てだったと思い、自転車で帰ると、飛んでついて来た。

振り切ったと思ったら上空を低空飛行。

まさかと思ったら自宅の駐輪場の側の電線に止まっていた。

ここまで追いかけてきた執念というか見事なので、残ってたパンを全部与えた。

数時間後、酒を買い忘れたものに気づいたら財布の中に小銭がない。

ガソリンスタンドで崩して酒屋の自販機で買おう（130円×3本＝390円）と思い万札を入れ600円分だけ給油。

釣りが9400円のはずが小銭の方を見ると500円玉が見える。

取って確認してみると小銭は900円ある。大札は、ちゃんと9枚あった。

結局、一万円札で600円分の給油をし、9900円のお釣りが出た事になる。

考えられるのは、機械のミスではなく、前の客の釣銭の取り損ねか。

タバコの自販機でもよくあるが、「金は天下の廻り物｣って事で大事にしたい。

ひょっとして、さっきのカラスの恩返しなのか。

鳥の恩返しは童話にもなっているが実際にあるとはな。