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爺放談


 ■ 2008/10/09 (木) 波乱万丈5


私は兄が大好きでした。

私の兄は大変努力家で、高校は地域で一番優秀な所で頭脳明晰、しかも柔道部で3年の時は主将を務めスポーツ万能、おまけに人望厚く、友達もたくさん居て、女子にも大変もてたのです。
私にとってはスーパーマン的存在の兄で、私の自慢でした。

ある日、私が家の前で遊んでたとき、同じ学校の女生徒が来て「○○君の弟さん?」と聞いてきました、「うん。そうや」  「お兄さん家に居てはる?」 「うん、おるで、呼んできたるわ」
私は急いで兄に「お兄ちゃんにお姉ちゃんが会いに来てるで」 「めんどくさいからおらんていうて」 「なんでや?」 「めんどくさいこと嫌なんや、たのむわ、おらんていうといてや」  
私はその旨を伝えると、その女生徒は涙を浮かべながら帰っていきました。
その後も違う女生徒が何人も来ましたが、その度居留守を使って追い返していました。
実にもったいない話ですが、そんな兄も唯一女性が弱点だったみたいです。

私は家族の誰よりも、兄と過ごしている時間が一番好きで、兄の勉強の邪魔を良くしていましたが、兄は何の嫌なそぶりも見せず8歳離れた私に付き合ってくれていたのです。
そんな幸せな日々も瞬く間に過ぎ、兄は大学のため家を離れる時がきました、私は兄の足にしがみつき「いやや、いかんといて」と、泣き喚き、兄も母もなだめるのに大変だったそうです。
大学へ行った兄も、夏休みには家に帰ってくるので、私は夏が来ると「お母ちゃん何時帰ってくるん?」と、毎日のように、まだかまだかと待っていました。
兄も、姉二人が家を離れ、母は遅くしか帰ってこず、父はほとんど寝たきりで、寂しがってるだろうと思ってか、休みの間中友人にも会わず、ほとんど私のために費やしてくれていました。
4年経てば帰ってくると思っていましたが兄は大学院に行き、卒業と同時に大手薬品メーカーに就職、結局 大学から2度と家に戻ってくることはありませんでした。

私は兄が大好きで、いつも兄を追いかけていた様な気がします。
現在も兄の背中に追いつこうとしていますが、いっこうに追いつけそうではありません。私は、苦しいとき、辛いとき、悲しいとき、いつも「兄ならどうするだろう?」と考えています・・・・

兄は現在、大手医薬メーカーの医薬博士となり、学会などで海外を飛び回っています。
苦手な女性は克服し、3人の子供を儲け、幸せに暮らしております。


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ホームレス よもやんさん 大変ありがたいコメント本当に有難うございます。これを書くことに励みになります。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。 (08/10/10 12:29)
よもやん 波乱万丈というぐらいなので、楽しみに読者します。おとなしくしてるけど、読者はぎょーさん居てるでしょうねぇ。(^_^)ではでは (08/10/09 23:12)


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