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不信のとき

Author:伊藤 博文 ( Profile )
心に愛がなければ、いかなる言葉も相手の胸に響かない。
    〜聖パウロの言葉より〜

 ■ 2016/04/17 (日) 被災


大災害の被災地に勤務していたことがある。

あたりまえだった何もかもがその日から配給制になった

水が止まり、職場や社宅の駐車場に簡易トイレが設置された
風呂に入れず、2週間くらいして近所(といっても3kmくらい離れた)
の小学校の校庭に自衛隊が設営したテント浴場に3時間待ちで入れてもらった

食料も同じだった
イトーヨーカド―の前に長い行列をつくり、4時間待った
ようやく中に入ると明らかに安物の画一品がそれも少ししかなかった

職場で配給されるレトルト米飯とふりかけが楽しみで

頼みのコンビニも開店休業状態
それでも上司に命じられて勤務時間中に市内のコンビニで開いているところがないか
探し回ったものだ

僕は車をもっていなかったがガソリンの供給も大変だったらしい

屋根の下で布団で寝れるのはありがたいことだということを
僕は生れてはじめて学んだ

2か月くらいして東京に帰ると、いつもの東京だった
災害のさの字も感じられないような花の都・大東京である

被災地が現状復旧するまで長い時間がかかったが、
夜寝る前の一瞬のひとときが安息だったことを思い出す

僕が神を信じるようになったのはあの頃から・・・













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